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私、生活保護と税務署のために働いているの? 経理妻を泣かすブラック税制 (2)

2018年04月10日 07時20分17秒 | 日記

私、生活保護と税務署のために働いているの? 経理妻を泣かすブラック税制 (2)

私、生活保護と税務署のために働いているの? 経理妻を泣かすブラック税制 (2)

 

 

《本記事のポイント》

  • チャレンジすると"足をすくわれる"税制
  • 膨大な作業量は形を変えた「税」
  • 社員にも社長にも分かってもらえぬ辛さ

 

日本企業の8割以上が、小規模事業者だ(*1)。その多くにおいて、経営者の妻が経理を担っている。

 

経理担当となると、税金周りの仕事も担うことになる。帳簿をつけ、領収書を集め、確定申告の書類を作成して、納税手続きをし、そのための資金繰りに走り回る。

 

会社の財務状況など知る由もない社員は、「給料が少ないのは会社がケチだから」などと思っているかもしれない。

 

社長であっても、財務状況を細かく見なければ、「使える資金が少ないのは収入が少ないから」と思うかもしれない。税金が、どれだけ自分たちの首を絞めているのかは、意外と実感しにくい。

 

しかし"経理妻"は、「小さな会社を経営するにおいて、税金がどれほど会社に負担を強いてリスクとなっているのか」を目の当たりにしている。

 

本欄では、前回( https://the-liberty.com/article.php?item_id=14306 )に引き続き、そんな声に耳を傾けてみた。

(*1) 小規模事業者とは、従業員が製造業で5人以下、サービス業で20人以下の事業。

 

 

チャンレンジすると"足をすくわれる"税制

小さな会社は、豊富に資金を持っているわけではない。また、そんな中で税務処理を任される"経理妻"は、それほど税制に詳しいわけではない。そんな中で、新しい事業に手を出すと、"足をすくわれる"ことがある。

 

東京都内の設計事務所で、経理を任されている社長妻Aさんはこう嘆く。

 

「昨年、出た利益から、新しい事業に1500万円投資したんです。すると当然、手元からは1500万円の現金はなくなります。でも税務上は、『1500万円の利益があるでしょ』とみなされて、その分、しっかり税金を取られました。それでさらに資金繰りが苦しくなりました。

 

それに、うちみたいな小さな会社は、毎年新しい仕事に挑戦することが多いんです。すると、仕事の種類が変わるたびに、税務上必要な書類や手続き、税金計算の仕組みが変わって、何が何だか分からなくなるんです。『もう怖いから、あんまり新しいことしたくないな』って思いますよね」

 

 

膨大な作業量は形を変えた「税」

こうした膨大な作業量もまた、形を変えた「税」として中小企業にのしかかる。

 

「忙しくて、税務処理が後回しになりがちなときは、徹夜に近い日々が続いたりもします。税理士さんからも『ひとりでやるレベルではない』と言われています。最近は、『支払いをする相手からマイナンバーの写しを貰って税務署に出す』みたいな仕事も増えて……。

 

税理士への顧問料に加えて、私ひとり分の人件費を考えると、この複雑な税務処理自体が、見えない税金ですよね。本当に(制度を)シンプルにして欲しい。

 

でも、私がやっている仕事は、何も利益を生まないんですよね……。税務署のために働いてる感じです……」

 

 

昇給してあげても手取りが増えない

日本の税制や社会保険は、「源泉徴収」制度など、多くの国民にとって「取られていると実感しにくい」ようになっている。社員の手取りにも当然響いているが、本人たちにその実感はない。Aさんはこう嘆く。

 

「頑張ってくれた社員のために、会社が頑張って、なんとかお金をひねり出して、昇給させてあげても、手取りはそれほど増えないんです。社会保険料の負担率も最近まで上がっていましたし。気持ちが伝わらないのは、残念ですよね。もちろん社員に、『社会保険で減っているけれど、本当はこれだけ昇給してやったんだ』みたいなことをあえて言うのも嫌らしいですしね」

 

政府は、賃金が上がらないことを問題視し、賃上げなどに励んでいるが、国民の給料が増えない大きな要因は、税と社会保険料だ。

 

 

社員にも社長にも分からぬ辛さ

Aさんには、その仕事の苦労を、社員、そして社長にさえ分かってもらえない苦しみがあるという。

 

「このくらい小さな会社ですと経理担当は一人なのですが、社員どころか、社長も経理の苦しみをあまり理解していないんです。どうしても、『何も生み出してないのに、領収書などのことでいろいろ言ってくる、うるさいおばさん』になってしまいます。旦那にも、『今、資金繰りが苦しくて』とか言うと、モチベーションが下がったり、機嫌が悪くなったりするので……」

 

税が会社にどれだけの負担となっているのか、しっかり把握しているビジネスマンは少ないだろう。これが、政府の増税が野放図に進む一つの要因となっているのではないか。

 

 

「生活保護のために働いてるの?」

そうした納税の苦しみを味わっている人ほど、税金の使われ方には疑問を抱いている。大阪の不動産屋で、経理を任されている社長妻Bさんはこう嘆く。

 

「生活保護の方もいますが『こんな人のためにうちの税金使われてるのか』って思っちゃいます。生活保護を申請したら、通院のためのタクシー代もでるから、当たり前のようにタクシーを使う。そういう話を聞くと、どうかなあって思っちゃいます。『そんな税金のために働いている?』のと思うと、うんざりする」

 

そんな虚しさは、事業へのモチベーションも下げている。

 

「一回赤字決算をすると3年間税金払わなくていいらしい。いいよねって思ってしまいます(笑)」

(ザ・リバティWeb企画部)

 

【関連記事】

2018年4月2日付本欄 自営業の経理妻を泣かすブラック税制 徹夜、倒産危機、徒労感(1)

https://the-liberty.com/article.php?item_id=14306


商店街取材で見えた、街のビジョンを描く3つのポイント【前編】

2018年04月10日 07時14分31秒 | 日記

商店街取材で見えた、街のビジョンを描く3つのポイント【前編】

本誌5月号の「人口が減っても客は増える」企画では、商店街の復活物語を特集しました。その中の、宮崎県日南市の油津商店街について、興味深い話があります。

 

まだ商店街がシャッター街だった時のこと。後に商店街再生を請け負ったリーダーが、大きな模造紙に、手描きで「商店街の未来予想図」というものをつくっていたといいます。

 

そこには、当時のシャッター街の写真が並べられ、その上にマジックで、「ここにバル(居酒屋食堂)が入る」「ここにこだわりレストラン」「ここにオープンな店を入れる」「ここに人が集まるコミュニティースペース」といった内容が書き込まれていました。