「平和ムード」は金正恩の罠 司馬遼太郎の霊が日本を一喝
2018.04.25(liverty web)
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北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐり、不気味な「平和ムード」が漂い始めた。「戦争は免れた」と安心する向きもある。しかし、これから数年の流れを冷静に読めば、日本にとって最悪のシナリオが始まろうとしていることが分かる。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はこのほど、核実験とミサイル発射の中止を表明した。それに対してトランプ米大統領は「大きな進展だ!」(ツイッター投稿)と歓迎姿勢を示す。
しかし、これで「北が平和裏に非核化する」と考えることはできない。
「対話」の先の3つの危険
(1) まず、北は「時間稼ぎ」をして核・ミサイル開発を再開するだろう。
北朝鮮が2005年にも、6カ国協議で「非核化」に合意したことを忘れてはならない。水面下で核開発を続け、翌年には初の核実験を行い、約束を反故にした。
今回も金正恩氏は、対話のそぶりを見せることで、この数カ月をやりすごそうとしている。来年以降、天皇陛下ご退位、東京五輪、米大統領選など、日米が動けなくなるイベントが続く。そうこうしている間に、早ければ21年にトランプ氏は退任。「邪魔者」がいなくなれば、金氏は核・ミサイル開発を再発すればいい。
(2) トランプ政権は「時間稼ぎ」の意図を見抜きながらも、それを容認しかねない。
マスコミのバッシングの中、11月の中間選挙で勝つため、部分的譲歩の交渉を続けて、一時的な「先のばし」を政治的成果のように発表する可能性が高い。最近の対話への同調は、その表れといえる。
(3) 北朝鮮が次に核・ミサイル開発を再開すれば、米本土に届く核搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)は完成する。
そうなればアメリカは、日本のために北朝鮮と戦うことはできなくなる。我が国は、まな板の上の鯉となる。
維新前夜に相当する危機
こうした国際情勢の流れに対して、天上界から警告が下っている。
大川隆法・幸福の科学総裁は4月19日、作家・司馬遼太郎氏の霊を呼び、日本を取り巻く情勢について意見を聞いた(*)。
すると司馬氏の霊は「今はアヘン戦争のときに目覚めた明治維新の志士たちが『このままではこの国はなくなる』と思った時代に相当する」「危ないよ! ほんとに危ないよ! 」と強い口調で警告した。
司馬氏は、『竜馬がゆく』『坂の上の雲』などで、救国の英雄を数多く描いてきた。それらは見方を変えれば、「日本存亡の危機」の物語でもある。そして今、同じ雰囲気が日本に漂っているといえる。
司馬氏の霊は、もし日本がこのまま亡国への道を歩んだなら、「それは明治維新以降の、あるいは明治維新を起こした人たちの尊い魂を、無駄にすることだ」と危機感をあらわにした。
北朝鮮の完全武装解除を
金氏の「対話」路線に世界が流されかけている今こそ、正念場だ。手遅れになる前に、北朝鮮に「完全な武装解除」をさせなければならない。
そのために、日本の首相をはじめとする政治家は、トランプ氏に「悪魔の犯罪国家を見逃してはならない」と檄を飛ばす必要がある。そして、日本単独でも北朝鮮と対峙できるよう「核装備の宣言」「金氏を直接威嚇できる巡航ミサイル保有」「拉致被害者を奪還する特殊部隊の強化」「憲法9条の改正」などの議論を正々堂々と行うべきだ。
今、日本人には自国を守ろうとする「愛国心」「武士道精神」が求められている。(「ザ・リバティplus」より)
(*)「霊言現象」とは、あの世の霊存在の言葉を語り下ろす現象のこと。これは高度な悟りを開いた者に特有のものであり、「霊媒現象」(トランス状態になって意識を失い、霊が一方的にしゃべる現象)とは異なる。
【関連書籍】
2017年12月25日付本欄 「北朝鮮の国民は、民主化を望んでいる」脱北者インタビュー
https://the-liberty.com/article.php?item_id=13956
2017年12月9日付本欄 「北朝鮮と対話」は残酷な選択肢だ 2度脱北した"日本人"の壮絶な半生
https://the-liberty.com/article.php?item_id=13884
2017年5月8日付本欄 北朝鮮、ミサイルよりも恐ろしい50の地獄 それでも「平和的解決」を訴えますか?
https://the-liberty.com/article.php?item_id=12971