ウクライナ東部・ドネツク人民共和国が「ロシア帰属を検討」 プーチン大統領の守護霊が語ったウクライナ侵攻の"落としどころ"とは
2022.03.30(liverty web)
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プシリン氏(2014年時点)。画像:Denis Kornilov / Shutterstock.com
《ニュース》
ウクライナ東部・ドンバス地域に位置するドネツク州の親露勢力「ドネツク人民共和国」を率いるデニス・プシリン氏は29日、ロシアがドネツク州全体を掌握すれば、ロシア連邦への帰属を検討すると語りました。
《詳細》
ドネツク人民共和国の部隊は現在、ロシア軍の支援を受けてドネツク州全体の制圧を目指していますが、作戦が成功し、支配が完了すれば、ロシアへの編入を検討するということです。
これについてドネツク人民共和国のプシリン氏は、ロシア連邦に帰属するという願望自体は2014年時点から明確に存在していたとし、共和国の(ウクライナとの)国境を憲法で制定することが現在の主要な課題になっていると指摘していることが報道されています。
同じくドンバス地域・ルガンスク州の親露勢力「ルガンスク人民共和国」の指導者レオニード・パセチニク氏も27日、ロシアへの編入の是非を問う住民投票を実施する意向を示しています(ウクライナ政府は、こうした住民投票には法的根拠がないとしている)。
このところ広く知られるようになりましたが、ドネツク州とルガンスク州は、それぞれ7割ほどがロシア語を母語とし、ロシア国籍を有する住民も多数住んでいます。
そうした特異性を背景に2014年、親露勢力が「人民共和国」として独立を宣言。ウクライナ軍との紛争状態が続いていました。
ロシアのプーチン大統領が今年2月21日、「住民の平和的な生活と法的権利を保証するため」として、両共和国を国家として承認する大統領令に署名し、24日にウクライナへの侵攻を開始したのは、報道されている通りです。
ロシアのウクライナ侵攻作戦が続く中、両共和国の指導者がロシアに帰属するという意志を、改めて国際社会に示した構図です。