《ニュース》

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が、ホームレスの人々の信仰生活についての記事を掲載しました(24日付)。

 

《詳細》

米バージニア州のラムセンターという施設では、週に6回、朝に聖書研究会を開催しています。橋の下の避難所やテントに住むホームレスの人々が自主的に集まり、神に感謝し、聖書を読み、苦難に対する聖書のメッセージについて熟考します。聖書研究会は33年目を迎え、席を見つけるのが困難な場合もあるといいます。

 

参加者のなかで、最も精力的に目的を持って信仰の道を歩んだという67歳の女性は、「神様がなぜ悪いことが起きることを許すのか理解できませんでした。でも、神様が私を助けて下さっているのを感じました。それはまさに私の魂にとっての命綱でした」と、NYTの取材に対して語っています。

 

ラムセンターは、1日2食の無料の食事、歯科治療、シャワー、助成金付きの就職プログラム、住宅や医療を見つける手助けをするケアマネージャーなどを提供しており、これらは宗教を強要するものではありません。しかし、同センターは聖書の勉強を食事の提供などのサービス以上に重要なものとして扱っているといいます。

 

ホームレスと信仰に焦点を当てた研究はほとんどありませんが、ある研究では、ホームレス状態が続くなかで信仰のコミュニティに入った成人600人を追跡しました。1年後、信仰心が増したと報告したのは4分の1ほどでしたが、その人々は精神状態が改善し、薬物乱用が減り、生活の質が高まったと主張したといいます。