天皇の即位のパレードの報道を見ていて気が付いたことがあります。そのパレードでの沿道の観客数は10万人以上にものぼったと報道されていました。わたくしもそのニュース画像を見ましたが、沿道に陣取った観客の多くの方々はスマホで動画や写真を撮られていました。
それらの人の中でインタビューを受けたご婦人は次のように答えていました。「陛下と皇后さまがこちらを向いて手を振られていたのを撮ることが出来た。感激した。これは我が家の家宝にする。」と言っていたのです。
ここで撮られた画像は撮った人の「宝物」であると同時に、SNS上で家族や知人を通じて伝達されてゆきます。いまの時代SNS上では無数のあらゆる種類の画像が伝達・発表されることにより「消費」されています。
かって、明治の時代には明治天皇の肖像画が公的施設に掲げられていたことがあります。天皇の肖像を掲げることは太平洋戦争が終わるまで続きました。掲げられていた天皇の肖像は「御真影」と呼ばれていました。
パレードでの雅子皇后が写った写真は「令和の御真影」としての役割を果たすことが出来るのでしょうか。それともSNS上で消費される無数の写真と同じ運命をたどるのでしょうか。
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