前編の「MUNI KYOTO 」に続いて隣接する福田美術館をレポートします。
今回の特別展は福田美術館開館5周年記念で、目玉作品は今年3月に福田美術館がこの絵巻の発見と所蔵を公表した伊藤若冲筆の「果蔬(かそ)図巻」です。
しかし、若冲が亡くなって200年以上も時が流れていますが、この様な新発見があるとは驚きです。
3m弱の絹地にウド、モモ、クワイ、ナシなど約50種類もの果物や野菜が若冲にしては細密な描写とは程遠い?とも思われる軽いタッチで描かれています。
果物や野菜は実のあるものが主に描かれていて、季節にかかわらず無作為に描かせているのが面白いです。
今まで若冲の絵巻は「菜蟲譜(さいちゅうふ)」しか知られておらず、今回が貴重な二例目になります。
ヨーロッパ在住の個人の方が所蔵されていたそうです。
今回の展示は若冲作品約30点に、若冲が画業に影響を受けた画家の作品を加えた約50点もの作品が展示されています。
こちらは2019年に発見された若冲初期の昨日「蕪に双鶏図」です。
若冲が晩年を過ごした伏見にある石像寺や岡崎にある細見美術館が若冲作品を多く所蔵されていますが、福田美術館はそれらを凌ぐ若冲作品をコレクションされています。
これらを惜しみなく公開される美術館の方針に賛辞を贈りたいと思います。
それにしても見応えのある展覧会でした。
福田美術館では、原則全作品が撮影可能です。
今回、発公開の「果蔬図巻」だけは不可だろうと思い係の方に尋ねましたが「可能」との事、、、自分自身の参考資料として残す事がで有り難い事です。
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