11月23日は、JR東海ツアーズの企画で奈良興福寺の三重塔初層を初めて拝観しました。











興福寺で最古の建物で木割が細く軽やかで
優美な線をかもし出す三重塔です。
あまり目立つ場所ではなく、西国三十三所札所でもある南円堂の南側、猿沢池の直ぐ北側に建っています。


初層(しょそう)内部の四天柱(してんばしら)をX状に結ぶ板には東に薬師如来、南に釈迦如来、西に阿弥陀如来、北に弥勒如来を各1000体描き、さらに四天柱や長押(なげし)、また、剥落が激しいですが、外陣(げじん)の柱や扉、板壁には宝相華文(ほうそうげもん)や楼閣(ろうかく)、仏や菩薩などが集う浄土の風景、貴族風の人物などを描かれています。



明治時代の神仏分離令(廃仏毀釈)以降、現在の内陣(東側須弥壇)には、かつて興福寺子院であった世尊院の弁才天坐像とその諸尊(十五童子)を遷して安置されています。
通常は内部は非公開ですが毎年7月7日の弁才天供のみ開帳されます。
今回は国宝・五重塔が修復工事に入っていて、暫くあの優美な姿を見る事が出来ないので、その代わりに開扉されたようです。