12月5日、宝厳院の次に徒歩で長辻通を北上し宝筐院に来ました。
南北朝時代、敵味方に分かれた楠木正行(まさつら)と足利義詮の墓が仲良く並んでいます。
こちらも毎年訪れる紅葉の名所のひとつです。
拝観券(自販機)で購入し、境内に入るとそこは錦秋の世界が広がっています。
先ずは本堂でご本尊さまの十一面観音菩薩さまにお詣りします。
平安時代に白河天皇の勅願により創建されたと伝えられ、当初善入寺(ぜんにゅうじ)と称していましたが、南北朝時代に夢窓疎石の高弟 黙庵周諭(もくあんしゅうゆ)が再興しました。
室町幕府二代将軍、足利義詮によって一時観林寺と改名されました。さらに義詮の没後、その院号、宝筐院に因んで現在の寺名に改められました。
以後、足利氏歴代の崇敬を得て栄えましたが室町幕府の衰亡と共に寺も衰微していきました。
南北朝時代、敵味方に分かれた楠木正行(まさつら)と足利義詮の墓が仲良く並んでいます。
これは義詮が正行の人柄を慕い、そばに葬るように遺言したためといわれています。
奥行きのある境内には、楓(かえで)の木々が続き格別の美しさです。
色とりどりの楓と苔のコントラストがなんとも美しく風情がある景色です。
嵐山を案内されている人力車えびす屋の車夫さんが必ず案内される嵐山の穴場的なお寺です。
入口から門をくぐり、石畳の道の両脇を紅葉が空を覆うトンネルが見事です。
新緑の頃もおすすめのお寺です。