紫根染めのお話
紫根とは、むらさき草の根を乾燥したもので、生薬や染料として使われ、
昔から、貴重な植物として大切にされていたようです。
紫根は、その過程で、2回染色を楽しめます。
まず4日間かけて、紫根の色素をアルコール(無水エタノール)と酢酸で抽出します。
この時、光を通さないようにしなくてはなりません。
この抽出液で染めた物がこちら
紫に染めた後、その染液を数日放置して置くと、色素が分解して鼠色がかってきます。
この残液で染めた物を減紫(けしむらさき)と言います。
放置するのは数日、まあ4日間ぐらいとなっているのですが、
忙しい時期だったということもあり、今回は10日間ほど放置してしまいました。
むらさき草で思い出すのは、万葉集の中でも有名なこの2首。
あかねさす 紫野行き標野行き 野守は見ずや君が袖振る 額田王
紫草の にほへる妹を憎くあらば 人妻ゆゑにわれ恋ひめやも 大海人皇子
この歌は、額田王と大海人皇子との相聞歌とも、宴会での座興とも言われているそうですが、
ここに出て来る「紫野」は紫草の茂る野原のことです。
御料地で男性は狩猟を、女性は薬草狩りをしていると、思いがけず出会った元彼が
好意を見せてくれた・・・そんな設定ですね。
あなたが袖を振ってくれている。でも、見られちゃったらどうしよう。
素敵な君を憎んでいたら、どうして人妻をこんなに恋しく思うものか。
本気にしても、座興にしても、この時お二人は40歳前後だったとか。
今で考えれば60歳過ぎぐらいの感じでしょうか?
万葉人は、本当に自由でおおらか。
いくつになっても恋しましょう!なんて声高に言っている現代人より、
ずっと自然体だったようですね。
紫根とは、むらさき草の根を乾燥したもので、生薬や染料として使われ、
昔から、貴重な植物として大切にされていたようです。
紫根は、その過程で、2回染色を楽しめます。
まず4日間かけて、紫根の色素をアルコール(無水エタノール)と酢酸で抽出します。
この時、光を通さないようにしなくてはなりません。
この抽出液で染めた物がこちら
紫に染めた後、その染液を数日放置して置くと、色素が分解して鼠色がかってきます。
この残液で染めた物を減紫(けしむらさき)と言います。
放置するのは数日、まあ4日間ぐらいとなっているのですが、
忙しい時期だったということもあり、今回は10日間ほど放置してしまいました。
むらさき草で思い出すのは、万葉集の中でも有名なこの2首。
あかねさす 紫野行き標野行き 野守は見ずや君が袖振る 額田王
紫草の にほへる妹を憎くあらば 人妻ゆゑにわれ恋ひめやも 大海人皇子
この歌は、額田王と大海人皇子との相聞歌とも、宴会での座興とも言われているそうですが、
ここに出て来る「紫野」は紫草の茂る野原のことです。
御料地で男性は狩猟を、女性は薬草狩りをしていると、思いがけず出会った元彼が
好意を見せてくれた・・・そんな設定ですね。
あなたが袖を振ってくれている。でも、見られちゃったらどうしよう。
素敵な君を憎んでいたら、どうして人妻をこんなに恋しく思うものか。
本気にしても、座興にしても、この時お二人は40歳前後だったとか。
今で考えれば60歳過ぎぐらいの感じでしょうか?
万葉人は、本当に自由でおおらか。
いくつになっても恋しましょう!なんて声高に言っている現代人より、
ずっと自然体だったようですね。