「芝浦の帰帆」 東京都港区芝浦{歴史}
芝浦は本芝町の東の海浜で、芝口新橋から南、田町あたりまでの海浜を称する。古く竹芝の浦といったのをつづめてこう呼んだ。芝浜ともいい、雑魚場があって海上の船舶の往来が繁かった。英泉はその沖合から西方にそびえる富士山を望んで、この海上の夕暮れに帆船が浜へ向かって帰る状景を描いた。矢橋の帰帆になぞらえたわけだが、漁場の芝浦だけに見立が自然で、しっくりとあてはまっている。なお、富士を横切る白雲が左の空中へ流れて自然の空間を形成しよくまとまっている。
春日井市在住、1935年私的な挿絵等に全て自由にご使用ください。
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