少し前の泥染めで書いたアフリカつながりでもうひとつ、小さな人物象木彫の5体は亡くなった義父がアフリカ出張に行ったときに買ってきたものだそうで、我家で40年ぐらい暮しているもの、軽い柔らかい木で出来ているのに傷みがほとんど無いのは大切にされていたからだろう。
義父はどういうわけかこれらの木彫人形を特別に気に入っていたようで、ずーっと飾り棚の一郭の目立つところに並べられていた、様々な姿勢をとっている一人ひとりの姿を見るとどれも老人のようで、杖を持った腰の曲がった人は老婆らしくアフリカでも女性の方が骨が弱いと見える。
笛を吹く人、横を向いて話しかける人、立ちんぼの人、何かに座る人、横座りで両掌を出す人など小さいながら動作を細かく表現し、鼻に特徴があるアフリカ黒人の表情まで細かく窺える、これら6人は同じ村の人々だろうが、配置を工夫すると何かの場面を表現しているのかなぁ。
小さいながらちょっと円空仏みたいな削りのノミ跡が生き生きとした表情や体の動きを強調して、実際より大きい木彫に見せているような。
アフリカ木彫というとオドロオドロシキ仮面類(下の写真のようなもの)を想像するのだが、こういうほのぼのとしたものもあったんですね。
アフリカの小さな仮面
残念ながらアフリカでもどこの国のものかは聞きそびれてしまった。
2009年8月からの再掲です、その後の木彫は玩具類専用の戸棚に大事に仕舞われたままですが