僕の父は信心深かったのか神棚や玄関先だけでなく、毎年欠かさず家の部屋全箇所にもお供餅とウラジロ注連飾りを和紙に載せて置いていたものだが、その子である僕は至って無信心だから雰囲気作りが好きな女房がお飾りとして並べるのに任せるだけ。それで飾付けするのは居間と玄関だけということでもう充分であります。
信心深くはないから正月飾りはあくまでもハデさを重視、ほとんどが何処かで女房が買込んできたグッズを玄関の造付棚と時代箪笥の上に並べる。お供餅だと松の内だけで下げないとカビが生えてきちゃうけれど、こういうものなら1月いっぱい置いていてもいいかな。
箪笥の上には居間と同じ羽子板と木彫りの獅子頭に女房が作った犬の布人形も干支は違うがおめでた物だからと。獅子頭は口が動かせるようになっていて手で躍らせるのにちょうどいい大きさなのだがどういう目的で作られたものか、やはり飾り物なんだろうと思う。
棚の上には張子の虎、独楽廻しは大山独楽、ほかには小さな獅子舞人形グッズとミニチュア門松などを並べている。張子の虎は以前にも紹介した僕の出身地浜松市の無形文化財認定者のお婆さんの作で、これだけは立派なものと言える。
玄関扉には鴨川の棚田倶楽部収穫祭で女房が教わりながら編んだ藁縄に小物を取付けて注連縄飾り代わりに見立てたもの、こうやって飾ればまぁ見られないということもない。拍手!拍手!しておかないとね。