八木 千代(やぎ・ちよ)さんの『川柳句集 椿守』が復刻されました。
この句集は、1999(平成11)年に葉文館出版より発行されました。
また、2012(平成24)年には、あざみエージェントより、未収録七句を加えた『椿抄』として発行されました。
しかし今となっては、どちらも手に入れることが難しい状況でした。
2021(令和3)年7月より、川柳塔 電子化事業の一環として、データファイルをパソコンに取り込んだり印刷したりすることはできるようになりました。
https://senryutou.net/wp-content/uploads/2021/07/tubakimori-yagi.pdf
資料として参照できるようにしてくださったことは、とてもありがたいことです。
ですが私も昭和生まれのせいか、かなうならば紙の本というかたちで手許に置いておきたい、と思っていたのも正直なところでした。
このたび 満天の星現代川柳叢書として復刻されると聞き、早速買い求めたしだいです。
あっというまに付箋だらけになりました。
復刻版ならではの要素として木本朱夏さん、桒原道夫さん、月波与生さん のトリプル解説が楽しめます。読みの勉強にもなってうれしいかぎりです。
木の机 鳥の匂いがしてならぬ
桃の咲く丘は線路のずっと向こう
まだ言えないが蛍の宿はつきとめた
どうしても眠れぬときは木を植える
椿守 死なぬ限りは椿守
著者略歴(句集より一部抜粋)
本名 信子
大正十三年一月二十九日生まれ
昭和三十九年 川柳を始める
昭和四十年 川柳塔同人
平成四年 鳥取県川柳作家協会副会長
満天の星現代川柳叢書2
川柳句集 椿守 八木千代
https://www.amazon.co.jp/dp/4910541012
(しまもと莱浮)