「タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる」野瀬奈津子・矢萩多聞・松岡宏大 著 玄光社 genkosha.co.jp/.../p=13808 です。
"Tara Books (タラブックス)" tarabooks.com というインドの出版社の、特に、シルクスクリーンのハンドメイド絵本の、本づくりと出版に関わる方々のことを書かれた本です。人が絵本を作ろうとすることの、本来の思いや魅力が詰まっていて、とてもイイです。
絵本づくりを始めたGita WolfさんとV. Geethaさん、紙を漉く方・スクリーン印刷する方・本を綴じる方・梱包発送する方、トライバル・アートとなる絵を描く土着の民族の方々・それを絵本にデザインするデザイナーの方、ハンドメイド本を日本で出版するために初めた"タムラ堂"さん tamura-do.com、絵本ワークショップなどをされている板橋区立美術館 itabashiartmuseum.jp の松岡希代子さん、などなどです。
Gita Wolfさんの言葉で、アーティストさんに対して「… ”よく耳を傾けること”。注意深く、気を配っていろんな人の話を聞きます。… その人にどんな才能があるか、どんなことができるかを見つけてあげないといけないんです。…」、出版社で働く人たちに対しても「… 話をよく聞いてあげること、問題がないか気を配ること。彼らがそれぞれに誇りと責任をもって仕事ができるようにインスパイアしてあげること。…」と、人をとても大事にしていることが印象的です。インタビューの最後には「本は世界に本だけで羽ばたいていくものだから、… 本そのものが語り出すような本でなければ。」と。
昨秋の(→”117_「オットー・ネーベル展」・あべとしゆきさん・タラブックスなど”)の時に購入したものの、読むのが今になってしまいました…。思いを込めて自分を動かすこと、描くこと、何かつくること…いいですよね。仕事は相手のあるものなので、それとは別に、自分自身の中の思いや表現したいことって何だろう…と、胸の中を開けてみようと試みる最近です。