風に誘われて

自然に焦がれつつも体力が付いて行かない今日この頃。

仏の里で鬼に出会った!

2007-02-25 | お出かけ


大分県国東半島豊後高田市 天念寺




六郷満山に千年もの間、伝わり続ける修上鬼会(しゅじょうおにえ)
正月七日に国家安泰、万民快楽(げらく)、五穀豊穣を祈念する行事で
国指定重要無形民俗文化財にも指定されているのです。




少し長くなりますが見たままを紹介します。
写真は皆んな相方さんのを拝借しました。







【垢離取り】(こうり)
鬼役の僧と介錯が川中不動前の川で身を清めます。





近隣から集まった僧侶による夜の勧行





【米華】(まいけ)
僧侶が持つのは「香水棒」
米、わら、牛玉杖を撒きます。
縁起物らしく皆さんこぞって拾います。




【開白】(かいはく)
僧侶二人が香水棒を持ち踊ります。
幾つかの形があり飛んだり跳ねたり・・・
お経?のメロディ付です。

この時、見物客も参加出来ます。




たまに失敗も。。ご愛嬌です。
僧侶たちも楽しんでおられます。

和気藹々のダンスタイムです。





【香水】(こうずい) 【鈴鬼】(すずおに)
男女の面を付け、鈴と団扇を持ち法舞を舞います。

ここまで約三時間の時が過ぎ、夜も更けてきました。




そしていよいよ


【災払い鬼】(さいはらい)
赤鬼に魂が入ります。

決して広くは無い堂内にぎっしりの参拝、見物、アマカメラマンが
ひしめき合いその中を松明を振り回しながら赤鬼と本介護が暴れます。





【荒鬼】
次いで黒鬼にも魂が入れられ





益々荒々しく火の粉が舞い、頭にも服にも飛び散ります。

そして最高潮に達すると「鬼の目」といわれる餅が撒かれます。
拾うとご利益があると言われ皆が押し寄せ、阻止する為に鬼が暴れます。
それこそパニックになります。
あまりに激しく危険なので
「女性は出てください!」
と言われました。

中に勇敢な女性もかなりおられました。




この鬼、実は悪者鬼ではありません。

ご先祖様であり仏の化身でもあります。
とんでもない荒い火の祭りだと思いましたが、

最後に一人ずつご祈祷(松明で背中、お尻を叩かれます。痛っ!)
してもらってやがて鬼もその魂が抜かれ行事の全てが終わります。




外に出たらもう深夜になっていました。
五時間に及ぶ夜の行事に初めて参加して相方さん共々
興奮冷めやらないまま、帰路に着きました。

帰り着いてヤッケを確認したら二人ともボツボツ穴開き!!!
あれだけの松明を振り回されたら当然ですよね。


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8 コメント

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鬼の目・・ ()
2007-02-25 10:22:55
さすが古の民族学の歴史の宝庫という地であります。
赤鬼、黒鬼の衣装もさることながら、「鬼の目」をめぐっての攻防は鬼気せまる迫力です。
でも、いくら鬼でも女性軍団には敵わないでしょうね。

一昨日、TVで「隠し剣・鬼の爪」をみましたが、
これは関係ありませんね。(笑)
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鬼の心 (沢太郎)
2007-02-25 16:58:42
いいですねえ、日本の祭り。
熱気がむんむん伝わってきましたよ。
小学校の授業で読んだ浜田廣介の『泣いた赤鬼』を思い出しました。
鬼にも優しい心があるという話の内容が、今でも印象に残っています。
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春さんへ (箱庭)
2007-02-26 07:11:53
その鬼気迫る臨場感がお伝え出来なくて残念!
私はあまりの迫力に一時外に逃げ出しました。
でもこの行事、逃げてはいけないのです。息を整えてまた挑戦です。
人を掻き分け前列へ・・写真は怖くてカメラ握りしめるのみ。
何だかとんでもない経験をした一日でした。
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沢太郎さんへ (箱庭)
2007-02-26 07:23:41
凄かったです!
「何が?」と問われるとあの決して広くも無い堂の中で全てがなされる事。
堂の床が抜けるのではないかと言うほどの人、人、人。
逃げ場の無い中での松明の乱舞!
服は決してブランド物では行けません。(無いので安心。)
頭は必ず帽子で防止!冗談抜きです。
それと初めての参加で失敗だと思ったのは、陣取った場所です。
次回は学習した立ち居地を確保します。って来年も行く気です。
このご時勢、日本の素晴らしい風習だけは決して消えない事を望みます。
そして鬼伝説数々あれど、決して「悪」の代表ではないことがよかったです。
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伝統 ()
2007-02-26 09:15:46
こういう行事が延々と続けられていると言うことは素晴らしいです。深夜まで続けられるんですね。
箱庭さんのブログだけでも熱気と迫力が伝わってきますから、その場所にいたら、るともっともっと凄いでしょうね。

相方さんが写真撮影してくれて良かったですね。昔から鬼にまつわる話しは沢山ありますが、一見乱暴者で恐そうな鬼も、寂しがり屋のでもあり、優しく強くもあるそんな話しが多いように思います。

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感動しました! (箱庭)
2007-02-26 18:25:53
風さんへ 山口県からも観光バスが来るほどでかなり有名みたいです。
地域の僧侶さんたちが中心になって行われるんです。あと消防団の皆さんも大変な協力です。
何せお堂の中で松明を振り回すんですから!!
慣れている人は上着を裏向けに着たり、タオルでスッポリ頭を覆ったりと準備万端で待っておられました。

鬼の役をする若い僧侶もストレッチしたりしてまるで体育会系のようでした。このような素晴らしい伝統が代々受け継がれていく事で歴史が創られるんだと思いました。
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はじめまして (bali)
2007-02-27 18:03:38
トラックバックを頂いたので訪問しました。
おぉ~、きれいなお写真ですね~、バッチリじゃないですか~♪

私は途中から抜けてしまいまして、いいとこを見損なってしまいましたが、
とてもすばらしい祭りに参加できて満足して帰りました。

しかし、すごい人でしたね!
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baliさんへ (箱庭)
2007-02-28 07:11:42
ようこそお越し下さいました!
修正鬼会の感動を分かちたくトラックバックさせていただきました。
すごかったですねぇ。
私達も初めて行きましたので勝手が解らず、陣取った場所が正面左の角でそれはもう最悪でした。
「もう来ないで」って言う位の人に押され、鬼さんには松明でたたかれ、上に逃げたら将棋倒し。。。
あまりの怖さで私も途中で外に出ました。
息を整え再度挑戦!を繰り返し結構楽しんで満足の時を過ごしましたよ。

動画がいいですね。
音が入るとその場の興奮が伝わって来ます。

来年は私達も慌てて陣取らず、外の行事もしっかり見ようと、反省会をしましたよ。(笑)
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