舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

4月14日(日)のつぶやき

2013-04-15 02:55:33 | 徒然話

【今日のジャイアン】ジャイアンの抹茶ラテがこぼれて私の服が緑一色に染まってしまったが、これも私のせいらしい…。わけがわからないよ。


北海道物産展♪ステーキ弁当に入ってた3種の肉のうち、お気に入りの一種類だけを詰めてもらった特注品さっ! photozou.jp/photo/show/684…



50th☆メリーモナーク〈前夜祭〉

2013-04-15 01:54:22 | ダンス話&スタジオM
2歳児連れのメリーモナーク、水曜日の前夜祭から順を追ってお話ししていきましょう。


水曜日当日、ホノルルから国内線でビッグアイランドへ。
この時期はとにかく航空券が取れないため、例年「goエアライン」(私の頑固な「ローコストキャリア=LCC嫌い」を確立せしめた航空会社)で行くハメになっていたのですが、有難い事に今回はハワイアン航空に乗る事が出来ました。

いや~、ハワイアン航空は本当に素晴らしかったです。
スタッフの感じもいいし、座席は指定されているし充分に広いし、お金を払わなくてもグアバジュースが貰えるし(笑)、実に快適なひと時でした。
こりゃ、一度は日本からの国際線でも乗りたいなあ。


無事ヒロに着いた我々、いや私を早速襲う強烈な湿気
そうなんです、私はカエルを自称しているくせに、とにかく湿度に弱い
ヒロは東南アジアもかくやというほどの(って私ゃ東南アジア行ったこと無いんですがね)激しい高湿地域です。

ハワイがみんなワイキキみたいな気候だと思ったら大間違いなのですぞ。
むしろ、これだけの狭い面積でこんなに気候の変化が激しい場所も珍しいんじゃないでしょうか。
激しい雨で知られるカウアイ島は大丈夫なのに、ヒロの湿度はどうも苦手なんだ、私。
それでも♪メリモのためならエ~ンヤコ~ラ♪と自分を奮い立たせておりますです(笑)。


♪エ~ンヤコ~ラと唄いつつ、前夜祭が行われるEdith Kanaka'oleスタジアムへ。
今年から前夜祭も有料チケット制になりました。
これまでは入場自由だったため、野外に目眩がするほど長い列を作って待たねばなりませんでした。
あの苦労を考えると、チケット制にして大正解だったと思います。
値段も5ドルと手頃ですしね。


…って、いくらなんでも安すぎじゃないか5ドル
今時、小学生の遠足の小遣いだって5ドルってこたァ無いぞ。
チケット印刷したり発送したりする経費を考えても、5ドルじゃモトが取れなかろうに。

ただしこれはあくまでも定価に過ぎないのであって、SMAPや嵐あたりのライヴチケット同様、値段なんて有って無いようなもの。
コレを200ドルで購入した方もいらっしゃったそうな………。(※もちろん我々ではない)


ともあれ、無事入手したチケットが上の見出し画像の物です。
ご覧になれば分るように、マトモな席番が書いてありません
前夜祭はエリア指定席になっており、ここに書いてあるエリアならどこでも座っていいという、極めてテキトーな分けられ方をしているのです。


危惧したとおり、じっさいに会場に着いてみたら、このエリアの席なんか一つも空いてませんでした
たま~に空いてると思っても「後から人が来る」と言われる始末。とはいえ、証拠のチケットなんかどこにもありませんから、何人が本当の事を言っていたかは分りません。

そして「ラッシュ時ではなく微妙に混雑している程度の山手線」と同じく、一人ずつが1.3人分程度の場所を取って座っているので、ますます席数が少なくなっている状態です。
もちろん、詰めて場所を空けてくれるような人など皆無。
もうレニー・クラヴィッツの名曲ばりに"Aloha Spirit Is Dead!!"とシャウトしたい気分でした。


気分がどんどん殺伐としていく中、会場スタッフの方が何とか2席空いている場所を見つけてくれ、四代目を膝に乗せて一家全員並んで座る事が出来ました。
本当は3席分買ったんだけどね…。まあ文句はいってられない。このアロハもへったくれも無い無法地帯で座れただけ有難いと思わなきゃ。


まあ、私が思うにこのエリア指定席は大失敗ですわな(笑)。
初めてのチケット制の前夜祭でしたから分らなかったのでしょうし、全席指定にするのがどんなに面倒くさいかは私もよく存じておりますが、こんな事なら半端に指定せず、全席自由にすべきだったわね。


ともあれ、何とか席にありつけたところでステージが始まりました。
今回は記念すべき50回目という事で、普段とはまったく違う内容が予定されています。
しかし、こけら落としを担うのは、やはり例年と同じくHalau O Kekuhiです。




もちろん、ケクヒの代名詞であるカヒコからスタート。
カナカオレ姉妹の声だけでも充分パワフルだというのに、大演奏団を従え、センターのロパカさんをはじめ、例年以上に物凄い迫力です。
50周年ってことで気合い入ってますね~。




そして、アウアナもいつになく大人数を動員し、内容的にも素晴らしいステージでした。
ケクヒの皆さんがアウアナを踊られる際の衣装は当然すべてシグ・ゼーン・デザインズな訳で、ご本人もダンサーとして歓声を浴びてました。
曲目もこれまた観客の期待を裏切らない"Ka Uluwehi O Ke Kai"。よくわかってらっしゃる。
歌にピッタリの爽やかなコスチュームも素敵ですね。
あ~ぁ、この生地売って欲しいなぁ~。もし売ってくださるなら、シグさんご本人のお眼鏡にもかなう美麗なドレスに仕立ててご覧に入れると約束しますぜ(笑)。

ケクヒのステージで唯一残念だったのは、ロパカさんがケクヒさん共々ヴォーカルの方に回っておられたため、お二人のアウアナを観られなかった事です。
そりゃ、二人揃ったヴォーカルが聴けるのも得難い機会なんですが、彼女達の踊りも大好きなのですよ。
特にロパカさんの踊り方、とりわけ髪の毛の使い方は実に素晴らしく、何万回見てもいいくらいです。


続いての出演者はHau'oli Hula Maidens
メリーモナークがコンペになって最初の大会(1971年)に総合優勝したチームです。
それ以降も、大会初期の勝者リストに何度も名前が挙がっていますね。



まずは男女混合プイリの演目から。
おお~、このタップリ場所を取った並び方、何ともノスタルジックです
カムエラあたりが密集群舞を始めるまで、10年くらい前まではけっこう一枠一人みたいな間隔で並んで踊っているグループが多かったのよね。
古参グループの一つ、ジョニさんとこ(=Ka Ua Kani Lehua)なんかもわりかし最近までゆったり並んで踊ってた記憶があります。
一つの固まりになって一糸乱れず踊る群舞も美しいですが、昔の並び方も良い意味でユルくて好きだったのよね。




そしていよいよ真打ち、メリーモナーク黎明期に活躍したHau'oli Hula Maidensの皆さんが揃ってご登場です。
もちろん会場は今までで一番の大喝采。
私自身、若さみなぎるフラより、人生もフラもキャリアを充分に重ねたクプナのフラの方が好き…というよりむしろフラのキャリアとはすべて将来素晴らしいクプナ・ダンサーになるためにあると思っておりますので、最もお待ちかねの瞬間でありました。



特にこの方

いやぁもう、最高でしたよ。
なさってらっしゃる事がことごとくヤバいのなんの(笑)。
ビデオカメラも観客もすっかりアンティに釘付けとなり、彼女が眉毛ひとつ、スカートひとつうごめかすだけでいちいち悲鳴のような爆笑が巻き起こりました。

むうう、5,000人の観客をたった一人で虜にするアンティ、おそるべし。
私も30年後にはこの領域に達する事を目指して精進せねば。




会場の興奮もさめやらぬ中、再び若手(誤植でも勘違いでもありません、若手です)の皆さんが再び登場してフィナーレとなりました。
そうそう、前の素晴らしいクプナの皆さんにすっかり持っていかれてしまい、司会の方もあれでHau'oliの演目は完了だと勘違いしてしまったようで、このダンサーさん達が出てきたら「次はイリマフラスタジオ~」と放送しちゃってましたが、踊りをみたら違うのが分りましたよ。スタイルが違うもん。


というわけで、次こそは本当に我らが'Ilima Hula Studioの登場ですッ




まずは先程のHau'oliの皆さんと同じくメリーモナークのコンペ黎明期、1970年代のイリマ連勝時代、つまり母マミちゃんが留学していた頃に活躍した皆さんの登場です


ああ、ただひたすら感激。
胸が痛くなるほどの既視感。



去年久々にメリモに登場したイリマフラスタジオの踊りを観た時、ダンサーはみな初めて見た顔ぶれだったにもかかわらず、強い既視感に目眩を覚えたものです。

これこそが「フラ・ツリー」なのね。

たとえばアンクル・ジョージ・ナオペとかアンティ・マイキみたいにフラ・ツリーが大所帯になる(←この言い方は何かヘンだが他に良い言い回しが思いつかない)と、あらゆるところで「ああ、この人達はあの系統ね」というのが見られるんですが、イリマフラスタジオは先代クム、ルカ&ルイス・カレイキがもう30年近く前に亡くなってしまった事もあり、同じ「ツリー」に属す人に出会える機会はそうありません。

なので、去年のイリマを観たときの私の心境に一番近いのは、「遥か昔に生き別れた双子の兄弟に出会った心境」だと思います。
それも、ずっと遠く離れた場所で暮らしていたのに、癖や言葉遣いがことごとく似ていたというような、驚きと喜びを感じたものです。


フラにおける系統ごとのスタイルというのは、多くの日本人が思っているよりもずっとハッキリしたものです。
ハワイのクムが「日本人には、あの曲を踊るとあっちのスタイル、この曲を踊るとこっちのスタイルとコロコロ変る人がいるけどアレすごく気持悪い」と言っていたけど、そのお気持分ります。
あまり人に言えない経歴を重ねてセンセイになった人に多いタイプですね(笑)。

フラのスタイルとは方言のようなもの。同じ日本語である以上、東北弁でも関西弁でも一応は言っている事が分るけれど、自分自身の方言はたいてい一人一つです。
まあ、大幅な引越によって複数の地方の方言が混ざる人はいるけれど、その場合は全体的にミックスするのであって、話題によって方言がスイッチするってことはまず無い。
たとえば、自己紹介は東国原さんみたいな九州のアクセントだったのに、天気の話題に移ったら突然U字工事の栃木訛りになる人がいたらメチャ気持悪いですよね。
踊る曲によってスタイルが変わっちゃう人のブキミさはそれに通じるものがあります(笑)。


ウチの場合、母が学んだのがイリマフラスタジオであったため、踊り方は完全にこの系統です。
イリマと言えば、彼女の留学当時はディスコで名乗ってもみんな知ってたくらい有名なフラスタジオであり、現在にいたっても、キャリア20年以上のハワイのダンサーやクムであればたいてい分ってもらえます。
彼ら彼女らが母マミちゃんの踊りをみて、師事したクムの名を聞いた時、皆が皆あれほどまでに膝打つ勢いで納得していたのはこういう事だったのかと、今回イリマフラスタジオの踊りを観た事で初めて本当の意味で良く分りました。




イリマの皆さんはずいぶん多くの曲をダイジェストで踊ってくださって、その中には当然のように同じ振付の曲もあってそれはそれで感動しましたが、しつこいようだけど肝心なのは振付けではありません。スタイルです。
たとえば顔のつけ方とか、ちょっとしたタイミングとか、そういうところに各々のスタイルの特色が出るんですね。


ああ、そうそう、「カホロが3ステップか4ステップか」なんて事に拘泥してスタイルが系統が云々分ったようなクチを利きたがる人がいるけれど、アレって系統の分類においてそれほど決定的な指標ではありませんし、そういう分りやすい物でしか見分けを付けられないセンスの無い人と思われて大変恥ずかしいので、ハワイのクムやフラを良く分っている人の前ではあまり言わない方が良いですよ(笑)。




最後は現クムのラニ・ガール・カレイキさんもご登場。
そうです。母マミちゃんと一緒にファイヤーナイフダンスのレッスンを受けていた彼女です。

ラニさんはしばらくフラを踊っていらっしゃらなかったという話も聞きましたが、去年の映像と今年の前夜祭を観た限り、ブレずにしっかりとイリマ・スタイルを継承していらっしゃるようで、非常に心強い限りです。

ただ、それでもラニさんご本人の踊りは、マミちゃんに言わせればアンティ・ルカ&ルイスのそれとは異なっているらしいです。良し悪しの問題ではなく、「違っている」と。
したがって、同じ「イリマフラスタジオ」の名を冠していても、ルカ&ルイスを知る世代とラニさんになってからの世代とでは決定的な違いがあると言えましょう。
何度も言いますがこれは良し悪しの問題ではないよ。パレカさん時代のカムエラも、カウイさんになってからのカムエラも、いずれもトレンドセッターであり素敵だけれど、やはり決定的な違いがある。これと同じ事です。


ともあれ、今となってはもはやマミちゃんの記憶にしかその姿を留めていないルカ&ルイスですが、彼女達の流れを汲む事が出来た事を誇りに思い、これからもこのスタイルを守り続けていかねばと固く決心した次第です。
イリマのクムがラニさんになった事で変化が起ったのと同じように、時代や世代交代に伴う変化は悪い事ではないけれど、己のスタイルは決して見失わないように心がけていきたいと思います。

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