舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

いよいよデビュー

2015-05-31 04:02:17 | ダンス話&スタジオM
今年の骨髄バンク「命のつどい」チャリティコンサートのプログラムが到着しました。
2015年の宇都宮公演は7月26日(日)
約2ヶ月後が本番であります。


ってプログラム来るの早いよ。
相変わらずお仕事がメチャクチャ早いッス、命のつどいさん。
プログラムの到着がこんだけ早いってことは、原稿の〆切はもっともっと早かった訳で、ウチにとってその頃はちょうどメリモ・鬼怒川さくらまつり・お台場イベントあたりの準備&本番が目白押しの時期だったもんで、曲順と名簿の作成がいつになく苦しかったです(笑)。


ともあれ、なんとか〆切に間に合わせ、今回も辛うじて原稿を落とさずに済みました。
一見して頂くとお気づきの方もいらっしゃいますように、今回のスタジオMのプログラムは、昨年までと決定的に違う事がございます。


そうです。四代目の初陣です。


意外と言えば意外な事に、彼女はチャリティコンサートに出た事が無かったんですね。
もちろんバックステージには生後2ヶ月の時から毎年来ておりました。
昨年や一昨年は、自在に走れるうえにやたらと舞台に出たがり、ちょっと気を抜くとステージ方面に脱兎のごとく駆け出してしまうので気が気じゃありませんでした。

しかし、本人がどれほど出たがろうとも幼児の行動は読めないものです。
本番中ガッツリ寝ているなんて事も有り得ます(笑)。
ですから、「この日のこの時間帯が本番だぞ!寝るなよ!絶対寝るなよ!!(迫真)」という話が通じるようになるまで出すワケには行かなかったのですな。

その上この骨髄バンクのチャリティコンサートは、ウチが行っている唯一のチャリティ活動という事で、ウチの生徒さんにもこれだけは様々な事情をやりくりして毎年必ず出るという方が多いです。
このイベントの為に前々から練習を重ねているクラスがほとんどですので、そこに4歳児を放り込んで皆さんの足手まといにする訳には参りません。
というわけで、例年はマミちゃんと私だけで出ていたデモンストレーションに入れる事に致しました。


つっても何やるかは全然決まってないんですけどねっ。
まぁ、実は例年も我々のデモンストレーションは徹底的に後回しになり、他の準備があらかた終わった本番一週間前くらいからお尻に火がついた状態で取り掛かるのが恒例になっておりますので、珍しくも何ともないわな。むしろ普通だわな。
とはいえ、今回は4歳児も加わる訳ですから、彼女が練習するのに十分な準備期間を設けねばなりませぬ。
……………善処しよう。


今年のスタジオMダンスアカデミーの出演時刻は12時35分頃からのようです。
1曲目からラストまで、この日の為に入念な練習を重ねた曲や満を持してお蔵出しの曲などを取り揃えてお送り致しますので、ぜひぜひ最初からご覧くださいませ


7月26日(日)、栃木県総合文化センターのメインホールにてお待ちしております。




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今日の内職

2015-05-30 04:12:29 | 創作活動
先日お約束した「ブログ総閲覧数222万PVありがとうキャンペーン」を投稿するタイミングが、どうやら来週くらいに巡ってきそうな感じです。
ヤバいじゃん、全然出来上がってないぞ。脳内の妄想だけは果てしなく膨らんでるんですけど、実際には1文字も書けてないという、まあいつものパターンでございます。
脳内ではメリモの全出場者紹介だってとっくの昔に出来上がってるんですよね、脳内では。


妄想と現実が乖離してゆくのにはワケがあります。
今日も半日内職デーだったのです。
内職中はどれほど脳内の妄想が膨らもうとも手を休められないからなぁ~。


来週から6月ということで、四代目の幼稚園でも衣替えになります。
今まで被っていた紺の帽子は麦わら帽に、スモックは半袖に替わるのですね。
今日の内職はそれらに記名&目印を縫い付けるところから始まりました。




夏用スモックがこちらです。

ところで皆様、このスモックって「ノースリーブ」だとお思いになりませんか。
私の目にも「ノースリーブ」に見えます。

しかし、今日幼稚園バスを引率してくださった先生も、幼稚園からのお便りの記述も、このスモックの事を「半袖」とおっしゃるんですな。

なんだか世界中で私一人が騙されてるような気がして参りました。
昔そういう映画あったよね。飛行機の中で行方不明になった我が子を母親が必死で捜しているのに、彼女以外全員がそんな子は居なかったと言っていて母親パニック、みたいな映画だった気がします。

それはさておき。

今回四代目からは「スティッチのワッペンがいい」とのリクエストがあったのですが、あいにくスティッチの持ち合わせが無く、エルサとオラフで手を打ってくれないかと交渉したら応じてくれました。

左下のエルサワッペンはストーンがついててなかなか綺麗です。
しっかし、ポケットにワッペン縫い付けるのって物凄く難しいんですね。
最初から手作りの服や、ポケットだけ後付けの場合であれば、最初にワッペンを縫い付けてからポケットを装着出来るんですが、元々くっついてるポケットに縫うのがこんなに難しいとは夢にも思いませんでした。
何度も関係ない部分まで串刺しにしてしまって非常に苦労しました。
え、それって縫うのがヘタクソな私だけ…?


右上のオラフは、ただ飾りであるだけでなく、下から出ているリボンに名札を付けられるようになっています。
そうそう、冬スモックはハワイで入手したワッペンをワイキキのホテルで縫い付けたんでこの名札用リボンが無く、頂いたレイの結び目に使われていたリボンを代わりに使ったんだっけ。懐かしいなぁ。


さて、スモックの次は首から下げるネームタグ作りです。
これは幼稚園用ではなく、英会話教材の会社主催のイベントに参加するにあたって作りました。




まず画用紙に油性マジックで描いたイラストを切り取って、赤い厚紙(実はメリモしおりの表紙に使ったものと同じです)に貼り付けます。
それから彩色ですね。普通のカラーペンで塗るだけでは飽き足らず、例によって例のごとくかなりラメラメしい状態に持ち込んでおります。
名前はこっそりエンボス加工をしてみました。

出来上がったらラミネートフィルムを掛けて、ラインストーンを貼って完成です。




首から掛けられるようにネックストラップを取り付けました。


こうやってアルファベットで書く度に、パスポート申請時に頑張って子供のスペルを「Lala」にしておいて本当に良かったと思います。
特にLとRの発音が違う言語圏の人と話す場合、この違いは非常に深刻です。

32年前、私の母は私にLanaと名付けました。
ところがどっこい、当時は日本生まれの純日本人の名前にローマ字以外を使う事が出来なかったのです。
そのせいで私の名前は自分の認識とはまったく違うRanaに…。

Ranaというのはラテン語でそのものズバリ「カエル」だと知ってからはRanaにもだいぶ愛着がわきました(というか運命のようなものを感じました)が、やっぱり音としては「自分はLana」なんだよなぁ。
LとRを区別する言語の人(とりわけR音の舌のカールが強い英語圏の人)にRanaとハッキリ呼ばれると大変落ち着かない。
しかも、パスポートとかにはバッチリRanaと書いてあるんで、Lanaと名乗るのも嘘をついてるみたいで気が引けます。
さらに悪い事に、私はLanaとして日本の大学を卒業しちゃったんで、万が一海外で大学の成績が必要になったりすると非常にマズいです(笑)。


そんなわけで、今の時代は日本人であっても必ずしもローマ字どおりでなくて良いと知り、我が子の名前は迷わずLalaにしました(もちろん簡単には行きませんでしたが)。
本人(彼女はLとRをまったく別の音として認識している)も、名乗らせてみるとLalaと言っています。
彼女はRaraと呼ばれて落ち着かない思いをしたり、英語圏の人に名乗る際にどっちで名乗るか迷ったりしなくて良いのだと思うと母親としてはホッとします。

ちょうどナタリーさんの新アルバムのタイトルも「La La La La」だそうですし。(※それは関係ない)





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鬼怒川温泉さくらまつり♪(※今更シリーズ)

2015-05-29 04:23:35 | ダンス話&スタジオM
メリーモナークでのロバート・カジメロ様&ナー・カマレイの皆さんの授賞式での模様を掲載した勢いで、メリモから帰国翌日に出演した鬼怒川温泉さくらまつりの様子もご紹介したいと思います


鬼怒川温泉駅前広場で開催されるこのイベントは昨年に引き続き踊らせて頂いたものです、が、昨年は凍えるほどの寒さであった事を考えると、今年は気温も「ちょっと肌寒い程度」に留まり、雨もギリギリ降らず、涙が出るほど快適な気候でしたありがたや~。
そのお陰か、お客様も昨年の数倍お越しになってました。




さくらまつりは生演奏で踊らせて頂きました
演奏してくださるのは、先日のフェスタでも楽しい舞台を見せてくださったハワイアンバンド「ざざんざ」の皆さんです

演奏が始まると、辺りはすっかり南国のムードに




オープニングはざざんざさんによる「Ka Makani Ka'ili Aloha」でした。
ああっ、この曲の歌詞の内容については色々書きたいけど、本題と乖離するので割愛します(笑)。
内容はさておき、曲としては素敵ですよね。ざざんざさんの演奏を聴くといつも即興で振りを付けて踊りたい衝動に駆られます。




1曲目はウチにとって本邦初公開の曲でした
というか、本来はもうちょっと後にお蔵出し日を設定していたんですが、何としてもこのイベントに間に合わせたいという事で、突貫工事がんばりましたよ。
ざざんざさんの演奏もノリノリで楽しかった~

ただこの衣装はその曲のイメージから言って余りにも冬っぽかったので(この日の気候にはベストマッチでしたがw)、夏に踊る時は夏バージョンに変えようと思っております。




続けてもう1曲はスローナンバーを。
ロバート様に縁ある「あの曲」でしたので、思い入れもひとしおでした。




その次は「きぬ川ハワイアンズ」の皆さんが春らしいドレスでご登場です
きぬ川さん、昨年は3人しかご出演出来なかったのですが、今年はずっと多くの方が参加出来て良かったです。
一生懸命練習した成果もしっかり出てました




宇都宮のクラスのメンバーも踊りました
色んな衣装のパーツを組み合わせ、2月の女子会でこちらの皆さんがなさっていたコーディネイトが、そのまま公式採用(?)となった装いです
そういえば、JCフラガールだった生徒さん達がJKフラガールになって初めてのステージだったんですね~




最後は合同チームのKa Nohona Pili Kaiです。
出演の時しか一緒に踊らない顔ぶれですが、場数を沢山踏んでいるメンバーはかなり上達してきました。




全曲無事に踊る事が出来て良かったです
ざざんざの皆様お疲れさまでした!
大変お世話になりました


なお、8月末にはこの鬼怒川温泉駅前広場でハワイアンフェスティバルが開催されます
微力ながら私達も出演させて頂く予定です。
どうか今年は晴れますように!




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ロバート様&ナー・カマレイ優勝の瞬間!!

2015-05-28 04:44:43 | メリーモナーク
ロバート・カジメロ様& Halau Na Kamalei O Lililehua日光降臨…じゃなかった公演までちょうど1ヶ月となりました。

来る公演当日に向けてよりテンションを上げていくべく、本日はメリーモナークでの授賞式の様子を振り返りたいと思います!!


団体の審査結果はカヒコ・アウアナ合わせて最終日のアウアナ終了後に発表されます。
最後の出場者の演技が終わると、出場チームのクム紹介や生演奏&先生方のメレフラコーナーがあったのちに発表となります。


いや~~~、今年のこの時間の長さったら無かった。
まあ実際に長かった訳ではなく、精神的なものだと思うんですが、ホント長かったです。
生演奏はKuiniの皆様だし、オラナ・アイさんなど数名のクムが舞台上でマウナケアにまつわる曲を踊っていらっしゃるというタイムリーかつ貴重な場面が展開されているというのに、そちらに集中出来ないほど心が千々に乱れておりました。
何せワタクシ、こんなに特定の人達に肩入れしてメリモを観たのは初めてです。
今までも「この結果には納得だなぁ」「どこどこのチームが入って良かった」くらいの感興はありましたけれども、元々あまりコンペの結果というものに拘泥しないタチですので、そこまで白熱した事は無かったんですね。


でも今年はロバート様。
それも10年ぶりですからねえ。
白熱するなって方が無理ってものです。



しかも天下のナー・カマレイとあっては、「入賞」だけではおいそれと喜べません。
入賞するのはもはや当り前、あとは「1位」かどうかという世界の話なのです…!!!

もしかして最近のテニスの錦織君を応援しているとそういう感じなのでしょうか!?
私としては、2005&2006シーズンのルノーのアロンソ様(F1)を応援していた時の心理が一番近かったですかね~。
しかし錦織君やアロンソ様は年間何戦もありますが、ナー・カマレイのメリモは10年に1度だけなのです。
当然、応援への力の入り方も10年分です。


続々と発表されていく入賞者達。
メリモの場合オリンピックやF1のようにまとめて表彰ではなく1組ごとに発表→授賞が行われるので、他の方々が名前を呼ばれてステージに出たり、プレゼンターの方々とハグしたりしている場面でも気が気じゃありませんでした。
私の取り乱し方は当時のツイッター実況からも伝わったかと思います(笑)。


そして待望の1位発表!!!
最後までついぞ名を呼ばれなかったナー・カマレイ!!!
その時点で私はもうまともにツイート出来なくなり、一言「キターーーーーーーーー」と吠えたりしてました。

そういう心境だったのは私だけではありません。
おそらく会場のかなりの人数がここでロバート様が呼ばれる事を心待ちにしていた事でしょう。


司会のキモさんまで完全に私情ダダ漏れの興奮した声音で1位のロバート様とナー・カマレイの名をアナウンスしておられました。
そんな彼を誰が責められましょう。




1位が発表された瞬間、歓喜に沸く客席!!




万歳~!!!

私も余りの興奮で隣に寝ていた子供を投げ飛ばさなくて本当に良かった。
その子供も寝ているはずなのに拍手していたというね(笑)。




舞台上に姿を見せたロバート様、ぴょんと跳ねててとってもお茶目。




賞を渡している方々もメチャクチャ嬉しそうです。




遠目で観ても素敵なロバート様




これまた素敵なベテランダンサーさんと一緒に。
この方のフラ、とても紳士的な踊りなんですよね




舞台の下からキモさんがマイクでロバート様に呼びかけてます。
キモさん、「ミスター・ロバート、続けて総合優勝の表彰もございますので、このままお留まり頂けますか!?」みたいな、なんかすごい畏敬の念がこもってる感じの口調だったのが印象深いです。







場内のあちこちからの声援にニコヤカに応じるロバート様。
ロバート様の偉大なところのひとつは、これほどまでに人気も実力も一流の大御所なのに、ファンに対してすごくフレンドリーに優しく接してくださるところですね。




総合優勝の表彰の際は、メンバーの皆さんも舞台上にいらっしゃいました。
お互いに声を掛け合い、ハグし合って喜ぶナー・カマレイの皆さん。

中でも印象的だったのはマヌ様です。感極まった様子に私まで涙ぐんでしまいました。
ご自分の教室を率いる身となってもマヌ様は「ナー・カマレイの一員」なのですね。




そして相変わらず美しい歌声




メンバーの皆さんが見守る中、代表の方が表彰を受けに行きます。
なんかこうね、全員の心が一体化してる感じがすごく良いよね。




トロフィーを受け取るところ。




やったー!てな感じでジャンプしてます。
他の皆さんもよっしゃー!やったぜ!とガッツポーズしたり歓声を上げたりしてるところ、なんだか男子の運動部って感じですね!!

あと左の方でロバート様とハグしたり言葉を交わしたりしている人達が、ことごとくデレッデレに嬉しそうなのも見逃せません(笑)。
ハワイの人達からのロバート様の慕われぶりは凄いものがあります。
それはロバート様がクムやミュージシャンとして素晴らしいだけでなく、人柄によるところも大きいんでしょうね。




トロフィーが皆さんの元に到着しました。
ホントにおめでとうございます




退場する頃にはマヌ様も歓喜の表情に。ううっ、良かった良かった




最後まで肩を組んだり抱き合ったりしている様子からも、ナー・カマレイの皆さんの結束の強さが伝わってきます。
皆さん、師であるロバート様を深く敬愛していて、メンバー同士の仲もホントに良いんですねぇ。
だからこそ、あれだけ卓越したパフォーマンスが出来上がるのでしょう。





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参観日潜入リポート

2015-05-27 04:03:10 | about四代目
先日、四代目の通う幼稚園にて初めての参観日が開催されたので潜入して参りました。

潜入ったって正規のルートでちゃんと入りましたよ。
最近の幼稚園は大したもので、入園時に提出する書類に家族写真の貼付を求められ、そこに出ている顔の人物にしかお迎え時の受け渡しなどを行わないそうです。安心だねえ。

しかも私、同じ幼稚園のお子様達数名に既に面が割れています。こりゃ悪いこと出来ねえ(笑)。
私が迎えに行くと本人より先に他のお子様が気づいて「あー!ららちゃん、おむかえきたよー!!」と教えてくださいます。

目下のところ、いつかお母様方にこのブログを見られないか戦々恐々としている日々です。
いえ見られて困る事は一切書いてないんですけど、「こ、こんな変態の子供とウチの子を一緒に遊ばせるなんてイヤ!!」とか思われてしまうとツライもんで。
このとおり私は変態ではありますが(認めるのかよ)我が子はただの人畜無害な変人に過ぎませんので、ひとつ宜しくお願い致します。


ま、ともかく参観日です。
土曜日だったので、親子一緒に登園しました。

最初保護者は教室の外の廊下で待ち、子供だけが中に入って帽子やリュックを外してスモックを着て、準備ができた子から自分の椅子に座ります。


が、




なにやってんでしょうか我が子は。

一体どうした事か、他のお子様達が既に着席している中、一人だけ帽子やリュックの棚の前につったってボーーーッとしています。
先生にスモックを着るよう促されても反応ゼロ。
…いえ、反応はありました。




スモックを着るのではなく教室内をうろつき始めたのです。

この辺りで既に(※到着後10分程度)私の意がギリギリと痛み出しました。


我が子一人が謎の単独行動を続ける中、先生が「それではお母さん方も中にお入り下さい」とおっしゃいました。
この時点で正直引き返したかったですがそういう訳にもいかないので(どうせ誰の親だか全員にバレてるし)、我が子のところにすっ飛んでいって捕獲しました。




しかし、捕獲したところで大人しくなるはずも無く。
ウロウロしなくなったのがマシになったくらいで、相変わらず椅子には座らないし、みんなで歌を歌っていてもそっぽを向いてるし、スモックは着ないし、胃の痛みは激しくなるばかりでした。




やがて、お母さんが椅子に座って子供を膝の上に座らせ、一組ずつ自己紹介をする事になりました。
この頃には若干マトモになって来た女児。
ただ子供用の椅子に私が座っているので私に座られた椅子が気の毒すぎて落ち着いていられません
なるべく体重をかけないように座りました。


自己紹介は「本人が名前を言い、お母さんがチャームポイントを紹介する」というお題でした。
ここはひとつユーモアを利かせて「チャームポイントはこの空気の読めない性格です」などと言おうとしましたが、さっきの醜態を晒した後とあってはユーモアもへったくれも無い深刻な話にしかなりませんので、他に何かネタは無いかと考えました。

そうだ、アレでいこう。っていうかアレしか無いじゃん。




というわけでフラのハンドモーションをやらせました。
おおっ!と沸き上がるどよめき。

まあ、曲がりなりにも四代目なんで、このくらい出来ないと困ります。他は色々ダメですし。


ひととおり自己紹介が済んで、「お母さんへのプレゼントタイム」になりました。
みんなで練習したという「おかあさんのうた」を歌います。




しかし相変わらずどうしようもないよこの女児。
一人だけ服のボタンとかいじって真面目に歌ってません。
でもこの「おかあさんのうた」、洗濯してシャボン玉がどうの、お料理していた卵焼きがどうのと言った事ばかり言及している歌なんで、確かに彼女の母親(って私です)にはあまり関係なかったかも。
そういや私も、自分の母と幼稚園の歌やお遊戯に登場するお母さん像との乖離が不思議だったなあ。もっともあの女児はそこまで考えてなさそうですが。




歌コーナーが終わると、子供達が先生から予め用意してあったプレゼントを手渡され、それを後ろ手に隠して各お母さんの元に戻ってきました。
この様子が可愛いんですわ。みんな円形に椅子を置いてあるし、先生に渡されるシーンもバッチリ見えてる訳ですから、子供達が何を持っているかお母さん達にはバレバレなんだけれど、それを一生懸命隠そうとしている子供達、マジ可愛いです。
中には落としちゃう子も居たりしてね。幼稚園児の手には大きいからねえ。でもその様子がまた微笑ましい。

子供を産んで何より劇的に変ったのは、他所のお子さんが可愛くてしょうがなくなった事ですね。
ウッカリすると我が子より他所のお子さんの方が可愛く見える勢いです(爆)。




それでお母さんへの感謝の言葉の後、子供達から手渡されたのがこちら。
四角いティッシュボックスのようです。(実際には綺麗にラッピングしてありました)




プレゼントコーナーが終わったところで、子供達が先生の前に集合し、絵本の読み聴かせが始まりました。
迷わず他のお子様から若干離れたところに一人で座る我が子。
これが血の呪いでなくて何なのだ。




何しろその後の保護者会での私もそうだったからね。
「せめて我が子にはリア充になって欲しい」ったって、そりゃ無理でさァ。




しかも女児の所属する年中組のお母様達は大変仲がおよろしいようで、とても新参者(&コミュ障の万年ぼっち)の私が入り込める余地などありません。
クラス委員を決める為になりたい人同士でジャンケンするお母様方。
「みんななりたくないから」ではなく「なりたいから」ジャンケンで決めるというのがすごいですね。
孤立するのはしょうがないとしても(※既に諦めモード)、せめて皆様の足手まといにはならないよう、頑張っていきたいものです




そんな親の気苦労などつゆ知らず、幼稚園の遊具を遊び倒す女児。
あの人、大変な外遊び好きのようです。普段も幼稚園で盛んに外で遊んでいるらしい。
そのため、日に日に黒くこんがりして参りました。
そりゃ、日焼けしている方がフラ・ダンサー的にはアリだよ?でもせっかく私があんな白い肌に産んだのに…。
というより、無理やり外に追い出されるまで室内に居座ろうとした自分の幼稚園時代からはとても考えられません。
あの頃の自分にこの事を教えてやってもあのマセガキ(私)は「バッカじゃないの」と一蹴した事でしょう。




彼女のお気に入り二大巨頭は「滑り台」と「ブランコ」です。
あと砂場もあるんですが、この日は悪天候のためブルーシートが掛けられてました。
っていうかこの格好で砂場はマジやめて欲しいんで助かりました(笑)。




偉そうに遊具の上でふんぞり返っています。





そうそう、貰った母の日プレゼントには、お母さんの似顔絵が貼られていました。
例によって髪の短い、じゃなかったアップの髪型のようです。
凄い目ですがこれは化粧済みの状態なのでしょうか。




ちなみに私の全身を描くとこのようになります。
ちゃんと黒い服を着てるんだね。




こちらは「おっきいらなちゃんがおこっているところ。だからちいさいららちゃんがないてるの」と説明されました。
うう、確かに私はよく怒ってるわな…。
ちょっと自省しようと思った母の日でございました。





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今更バレンタインコンサート写真

2015-05-26 02:26:50 | ダンス話&スタジオM
ご報告が遅くなりましたが、メリモの時期の辺りで当ブログの総閲覧数が200万PVを超えました
いつもご覧くださっている皆様、本当にありがとうございます

スタート当初は今の毒舌ブログからは考えられないゆるゆる独り言ブログだった事や(…本当か?)、一時期諸事情により(笑)イマジネーションの泉が枯渇してしまった事を考えますと、このように短期間で200万PVに到達出来た事は奇跡のように思えます
これもひとえにご愛読下さっている皆様のお陰であり、暑苦しいほどに感謝の気持を表さねば私の気持が収まりません。

という訳で現在、目下のところ「ありがとうキャンペーン」を企画中でございます。
200万PVはだいぶ前に過ぎてしまい(←ちょうどキリのいい頃は閲覧数の件をスッカリ忘れていた人)、今はすでに220万PV近くというお世辞にもキリがいいとは言い難いタイミングの為、区切りのいいところで「222万PVありがとうキャンペーン」を張ろうと思っております。
何かリクエストなどありましたらお寄せ下さいね~!
フェイスブックのメッセージやコメントでどうぞ。もう「その他」フォルダの存在に気づいたので見落としも無いと思います(笑)。


さて、本題に入りましょう。

2月にメルパルク東京で出演したバレンタインコンサートの写真がようやく整理出来ました。
我ながら遅すぎです。
もはや自分が何を注文したのかも忘れておりました。アルバムに並べてみて初めて、ああこういうのたのんだっけ、という有様です。

まあ、とりあえず今日のところはそのうちの一部だけご紹介したいと思います。




まずスタジオのメンバーで踊ったIpo Lei Manuです。
実際の色があまり出てないんですが、本当はもっと紫がかっています。
上半身が光っている理由は企業秘密です(笑)。




それにしてもナタリーさんのヘッドドレスが凄い。
ヘッドドレスと言うよりインテリアです。
キナさんとカラニさんの証言によると、ナタリーさんはスタジオMが現れるとヘッドドレスを巨大化するらしいです(爆)。




なにはともあれ美しいナタリーさんの歌声
イオラニさんとの息もピッタリです。
この曲はデュエットなので、このようにお二人で並んで息を合わせながら歌っておられたのでしょう。




このくらい近いとだいぶ紫らしいですね。





さて、2曲目はケアリイさんのKa Nohona Pili Kaiでした。
ケアリイさんが後方のミュージシャン用ステージではなく、舞台フチのセンターに腰掛けて歌われるという事が急遽当日になってハッキリした割には、無事に踊れたのではないでしょうか。




おお、いつもよりニコニコしている人が多い!(笑)




本番の時はケアリイさんのこんな近くまで接近したんですな~。
あ、ナホク賞七冠おめでとうございます




ラストシーンです。




1列目の真ん中へんに座っている方がケアリイさんに向かって手を伸ばしてます。お客さ~ん、ケアリイさんに触っちゃダメですよ~(爆)。


バレンタインコンサートの写真はもっとある上、この翌週だか翌々週に出演した大江戸温泉物語の写真もありますので、徐々にご紹介していきたいと思います。





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母マミちゃんの誕生日!

2015-05-25 01:14:29 | 徒然話
こんばんは。子供の幼稚園のスモックのシワが取れなくてほとほと困っている筆者でございます。

私は子供の幼稚園に何一つ不満は無い(本人があれだけ気に入って通っているのだもの、不満のあろうはずが無い)んですが、唯一、指定スモックの品質だけはどうにも問題です。
今どきアイロン掛けないとシワッシワなのってどうよ。
母親業をやっている人間は誰しも忙しいのですから、アイロンなど掛けずとも洗って干しときゃ綺麗に伸びるものにして頂きたい。
第一ウチにはアイロンが無い。
いえ、あるにはあるんですけど、30年くらい前の代物です。家電製品に花柄とか描いてあった時代の産物です。無事動くかちょっと分らない。
ウチには他にも「無いと言うとビックリされるけどホントに無い家電製品」がありまして、コンロとか炊飯器とか洗濯機とかがそれに当たります。どれも花柄家電製品の時代以降、新しいのを買った覚えがありません。
まあ、人間それでも何とか生きていけるもんです。


それはさておき。

今日、って日付変更線を跨いでもう昨日になっちゃいましたが、5月24日は我が母にしてスタジオM主宰のマミちゃんこと福田真澄の50歳(自称)の誕生日でありました
幾つになっても誕生日はめでたいものです。と言ってもウチでは行きつけのレストランの誕生日サービスくらいしか誕生日らしいイベントが無いんですけどね。

あまりに誕生日らしくないのもどうかと思い、たまには誕生日プレゼントでも献上するかと、彼女の愛する山崎18年を探したんですが、残念ながら店頭にありませんでした
山崎は今かなりの品薄状態で、そのお店には月に2本入るだけらしいです。
がっかり。ってこんな誕生日当日になってプレゼント探す方が悪いんだけどね(笑)。


マミちゃんが飲むお酒はウィスキーだけです。ビールもワインも日本酒もまったくやりません。
しかも銘柄が決まっています。
洋モノなら「ロイヤルサルート」、そして和製ウィスキーなら山崎一筋です。
同じサントリーでも白州だとダメらしい。何でもクセが強くてアレなんですって。

ご存知の方もいらっしゃいますように、日本で流通している山崎には無印→12年→18年→25年という種類があります。
他国には本場英国と向こうを張る為に生み出された別の種類もあるらしいですが、そちらは未体験です。
あと25年モノというのも、一応国内に存在しますがお値段の点で余りにも現実的じゃないんで未体験です(笑)。

そんなわけで、マミちゃんが「家飲み用のとっておき」と見なしているのが18年モノです。
たいてい家ではロイヤルサルートと山崎18年の瓶を交互に楽しんでいます。
ひと瓶を晩酌数回分に分けて大切に飲むマミちゃんから見ると、一度の晩酌で缶チューハイ(※一本百数十円)を1~2本空ける私は「コスパが悪い」らしいです。
何か色々おかしい気もしますが、なんたってウチのボスは彼女ですからそこは突っ込みません。


さて、そのボスによって現在の福田家のトップに祭り上げられているのが四代目です。
完全に摂関政治です。
しかもタチが悪いことに、支配者層は二名いるのに対し、下々の者は一人しかいないという、歴史上の階級社会とは見事に逆をなす人数の割合となっております。

そういう力関係の過程ではどういうことが起るか。



下々の者(1名)はわけのわからない事でまで責められます(笑)。
たとえば上図のように我が子が道ばたで転んだとすると、何故か私が怒られるんですな。
一人で歩いていて勝手に転んだものを私のせいにされても、どうしたらいいやら分りません。

昨日など「事故に遭った時はアンタがららちゃんの前に飛び出せ」と言われました。
いやはや、「二人とも事故に遭わないように気をつけなさい」なら理解出来るんですけど、積極的に犠牲になるよう促すときましたか。
しかもその方法では、二人とも無事で済むかどうかちょっと分りません。なんかむしろ私が飛び出した分ムダな犠牲を増やすだけのような気もします。
ちょっと私の身体の弾力性に過度の期待をしている気配もあります。見た目で決めつけないで欲しいものです。ベイマックスじゃないんだから。


ようするに、母マミちゃんは四代目を超絶に猫可愛がりしているという事です。
猫好きによる猫可愛がりってホント、凄まじいモノがありますよ(※彼女は無類の猫好きです)。


ただ、そんな母は踊っている時の四代目に対してだけ鬼になります。
こないだうちのお台場やフェスタのビデオで四代目を見ると、「酷い」「全然ダメ」とそらもう散々なこき下ろしようです。
ウチの生徒さん達の事はそんな風に言わないんですけどね~。

今、四代目は来月のイベントに向けて新曲を練習していますが、現時点では母から見ると非常に不満な仕上がりのようです。

思い返せば私も、マミちゃんに踊りを褒められた事なんか無かったなあ。
お陰で劣等感の塊だったし、今も自分の踊りを映像で見れば課題ばかりが見えて来るけれど、そんな自分の事を省みると、適度の劣等感は向上心を育てますので、これはこれでアリな教育方法なのかもしれません。





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フラについての誤解されがちな3つの真実

2015-05-23 04:39:10 | ダンス話&スタジオM
先日の記事で取り上げ、裏部屋で証拠を例示した振付パクリ問題では、全国の方々から「信じられない!」「話には聞いていたけど、まさかここまでとは…!!」などといった率直な(そしてもっともな)ご感想をお寄せ頂き、ありがとうございました
実際の状況をご覧いただいたうえで問題提起出来て、とても有意義であったと思っております。


で、問題提起ついでに、前々から解きたいと思っていた「フラ業界に蔓延るヤバい誤解」のいくつかについても一刀両断しておきたいと思います
聞く人によってはけっこう耳が痛いかもしれません
なぜならば、ここで挙げる誤解の中には、ある種のセンセイが自分に都合がいいからと故意に流布している誤解もあるからです。
というより今日挙げるもののほとんどがそうです(笑)。
これらの誤解をわざわざ進んで喧伝しているタイプのセンセイは、かなり危険度高めの可能性アリですぞ



【真実1】「一般的に踊られているフラの振付」というのは、この世にただの一つも存在しない。

今回の記事の発端となった問題ですから、改めて取り上げておきましょう。

世の中には「盆踊り」「ラジオ体操」のように、一般に流布していて、誰でも自由に踊って良い振付が存在します。
それらは個人的に踊るのはもちろん、人前で披露しても良いし、誰かに教える事さえ可能です。
しかも、そうするにあたって作者の了承は一切不要です(というか、作者の存在に思いを馳せる人自体少ないでしょう)。

しかしフラにおいてそういう振付は存在しません。
ただの一つもです。



理由は簡単。
フラの振付を形成している「歌詞の解釈」「ステップ」「ハンドモーション」などといった要素はクムによって、あるいは系統によって全く異なるものであり、「あらゆるスタイルに共通の振付」というのが存在する事自体が不可能だからです。

例えば最も基本的なカホロ一つ取っても、系統によってステップの仕方がまるで違います。
ある系統における正しいやり方が、他の系統では「間違い」と見なされる事さえあります。

ハンドモーションも然りで、たとえばalohaという意味で胸の前で手を交差させるようなシンプルな動きであっても、右手が下か左手が下か、あるいはどちらでも良いか、腕全体が胸にくっつくように持っていくか、何かを抱いているように腕と胸の間に空間を空けるのか、指先が肩に届きそうなくらい深く交差するか手首くらいで軽く交差するのか、はたまたそれらを細かい意味や前後の動きとの関係で使い分けるのか、……あ~もう書いていくとホンットにキリが無い、というくらい微妙な差異があります。

フラは別に統一機関がある訳ではなく、それぞれの地域で、それぞれの系統で独自に受け継がれ発展して来た訳ですから(方言を思い浮かべると分りやすいです)、こうなる事は当然の結果と言えましょう。
それぞれに「正しいやり方」がある以上、今後も統一される事は決して無いと断言出来ます。

これはハワイ生まれの正統なハワイアンソングに限った話ではありません。
ハパハオレならぬハパ日本ソングとでもいうべきか、『月の夜は』みたいな半分和製のハワイアンでも(アレの原型はSophisticated Hulaですが、月の夜はの歌詞とはほとんど別物です)、別に全国的に決められた振付というのは存在しませんし、フラガールのテーマ曲や『花は咲く』みたいな日本の歌謡曲に付けられたフラの振付でさえ、「この曲は必ずこの振付で」とは決められていません。


このような厳然たる事実があるにもかかわらず、何かの振付をまるで盆踊りのように「これは一般的な振付だ」というテイで教えているセンセイが居るとしたら。
もう思いっきり胡散臭い目で見ましょう。

人が有り得ない事をさも有り得るかのように振る舞う時、それは「他者を犠牲にしてでも自分の利益を守るため」の行いです。
たとえば、決して存在しないはずの「一般的に流布している振付」なるものをさも存在するかのように教えるセンセイというのは、その振付を何か人に言えないルートで入手した、あるいは(過去はさておき、少なくとも現在は)その振付を教えてはいけない立場にあるかのどちらかです。
およそ真っ当にフラを習得して来た人間ならば、そんなモノが存在し得ない事は当り前だと分っているはずなのですから。

この行いにより、被害に遭うのは一体誰か。
第一にその振付の「本当の」作者です。
ビジネス的な意味で言えば、その振付を教える事により得られるはずだった報酬を他の人間に不当に奪われていると言えます。
しかしビジネス面よりも多くの作者が問題視するのは、「作者の目の及ばないところに拡散される事により、本来あるべき姿から離れていくこと」でしょう(少なくともウチはこっちの方がより迷惑です)。
平たく言えば自分の振付なのに「んな踊り方しとらんわー!!」とハリセンでツッコミを入れたくなるほど気持の悪い踊り方で勝手に踊られるとホント精神衛生上よろしくないって事です。

第二に、正規のルートでその振付を学んだ人も被害者です。
その振付を踊るにあたってしっかりと基礎を身につけたり、歌詞の意味を学んだりといった正当なプロセスを経てきちんと正しい踊り方を身につけた人にとって、上辺の振付だけ盗んで踊っている人の姿は見るにたえません。

そして第三の被害者は、その振付を学ばされた人です。
出所の胡散臭い振付では、それを踊る為に必要な基礎の技術や歌にまつわる知識もまともに伝授されない訳で、いくら本人が気にしていなくても、そんな状態で身につけた恥ずかしい代物を人前で踊るのは一種の罰ゲームです。
しかも自分が知らないうちに悪事に加担させられる事で、被害者でありながら加害者にもなってしまうという、ある意味最も悲惨な被害者と言えましょう。

とはいえ、これはその人達が胡散臭い自称センセイから習うのをやめれば直ちに解決する問題です。
フラの振付を盆踊りの要領で教えて来るセンセイとは、ただちに縁を切りましょう。
それが正義の振舞いですし、自分自身を救う事にもなります。


【真実2】およそ真っ当な先生には、真っ当なルーツが存在する。

フラは特定のクムの教えを仰ぎ、そのクムの教えに基づいて一貫したスタイルを身につけていく事でのみ学べる踊りです。
独学や、ワークショップを渡り歩く事では決して身につきません。

なぜならば、先述のとおりフラは系統ごとにまったく違う踊り方をするものですので、「自分の立ち位置はここ」というのが定まっていないと、色々なところで矛盾が起きてしまうのです。
矛盾が起きているセンセイに習えば、生徒ももちろん混乱します。

ワークショップでは振付を仕入れる事だけなら出来ますが、一貫したスタイルというのは教えてくれません。
というか一流のクムほど、ワークショップでも自分のスタイルを押し付けるのではなく、その生徒のスタイルで踊れるように導くものです。つまりそうしたクムにとっては、ワークショップというのは「すでに受講者のスタイルが確立されている事が前提」なんですね。受講者が先生やプロダンサーであれば尚更です。
そういう優れたクムからすると、先生やプロを名乗っているくせにスタイルが全く確立されてない踊り方をする受講者を見ると、かなり気持が悪いと思います(もちろん優れたクムはいちいち顔には出さないと思いますが)。

熟練のクムやダンサーになると、踊り方を見ただけでどういうバックグラウンドを持ったダンサーか分るものです。
カヒキラウラニのクム・ナホクさんや、飛鳥IIでご縁のあるホオさんは、踊りを観ただけで母マミちゃんのルーツを即座に的確に理解した方々のごく一部です。
マミちゃんが日本人であるとか、大先生でもなんでもなく地方の小さな一教室の主宰者だとかいう先入観無しに純粋に踊り方だけで判断出来る彼女達の慧眼も驚嘆すべきですし、それほどまでにスタイルごとの踊り方の特徴がハッキリしているというのも驚くべき(しかし日本人からはあまり重視されていない)事実です。

かように明確なルーツをマミちゃんが持っているのはすごい事でも珍しい事でもなんでもなく、本来ならば当り前で然るべきなのです。
早く日本でもそれが当り前の事になって欲しいものです。


先日の記事でも書いたように、真っ当な先生とそうでないのを見分ける際、「クムは誰か」を問うのはとりあえず有効な方法の一つです。
よく分らない説明で誤魔化したり、一貫性の欠片も無い色んなクムの名前が出るわ出るわ……という場合、こいつァ胡散臭ェぞと思っちゃって大丈夫です(笑)。

なぜ「とりあえず」なのかと申しますと、この問いかけでは、契約のもとハワイのクム側は上納金やワークショップ・発表会ゲスト出演などといった収入を得て、日本の先生側はそのクムの振付とネームバリューを得てwin-win、という私が呼ぶところの「ニュータイプの師弟関係」には対応できないからです。
ニュータイプの師弟関係の特徴は、振付やユニフォームといった「形」の面ではいくら似せていても、師匠(クム)と弟子(日本の先生)の根本的な踊り方のスタイルがまるで似てないところと、ときおり暖簾の柄が変わる場合がある事です。
急に暖簾の柄が変わると、振付だけでなく基本的なステップやレッスンで着る物、入室時のお作法に至るまでそっくり変えないとならなかったりするから大変よねえ(他人事)。

本当の意味でのクムとハウマーナの在り方と、ニュータイプの師弟関係のそれは見る目のある人が見るとホント目眩がするほど違っているんですが、見る目が無ければコロッと騙されてしまうかもしれません。
そこで、騙されない為の【真実】を次にご紹介致します。



【真実3】ウニキは絶対的な資格ではない。

日本人は肩書きに弱い人種です。
肩書きに弱いってのは、イコール本質を見抜く「見る目」に欠けている証でもあるんで、ホント気をつけた方がいいです。
学歴なんかもそうですね。海外には、卒業が難しいのでそこを出たってだけである程度優秀だといえる大学が沢山ありますが、日本は一旦入っちゃえば遊び呆けようが中退しようが「学歴」になっちゃうっておかしいよなあ。
って、関係ない分野の愚痴はさておき。

肩書きに弱いタイプの人がフラの世界で気をつけなければならないのは、「ウニキ」という言葉です。
ウニキ。「卒業」と訳される事が多いですね。ウニキを受ける、とか、ウニキを授ける、といった風に使います。
よく先生のプロフィール欄に「クム誰々からウニキを授かる」と書いてあったりしますね。

ただ、この「ウニキ」、社交ダンス教師のような国家資格とはだいぶ違います。
国家資格とされている社交ダンス教師だって、実は………とか語りだして「おや、こんな夜中に誰か来たようだ」になるといけないからここでは割愛します(笑)。だいたい、私が知ってるのは協会分裂前の話だけだし(オイ何を話そうとしてる)。


まあ、少なくとも社交ダンス教師には全国的に統一された試験があり、合格基準があります。
しかし「ウニキ」には無い。
フラ自体がその教室あるいは系統ごとに異なるのと同じく、「ウニキ」の在り方もそれぞれなのです。

本来、ウニキとは相応の技術や知識を備えた人物が、相応のプロセスを経て授ける/授かるものです。そうでなければなりません。
もちろん、そのようにしてウニキを授けて/授かっている方も大勢いらっしゃいます。
しかし、そうした正当な方々の名誉の為にも声を大にして言っておかねばならない。
ウニキは絶対的・普遍的な資格ではないと。

ちなみに、ウニキの授受が行われないお教室もありますし、ウニキを受けずにクムになった方はハワイでも少なくありません。
そうしたクムは正当でないという事も決してありません(もし正当でないと言っちゃうと、今ハワイで活躍している何人かの素晴らしいクムを否定する事になってしまいます)。

また、ウニキの存在するお教室であっても、どういう人にどういう過程を経てウニキを授け、ウニキを授かった人がどうなるのか(例えばクムになるとしても独立して別の教室になるのか、今いる教室のクムとして並び立つのか、後継者として譲られるのか)といった事は一切個々に委ねられています。
「クムの元で何年修行した人が、かれこれこういう勉強をし、こういう試験を受け、こういう基準に基づいて合格すると、こういう儀式を経て、こういう資格を持つ」というような共通の決まり事は一切無いのですね。
共通しているのは「クムが認めた相手に授けられる」という事だけです。

そうするとどんなことが起るか。
ズバリ、かつて腐敗した教会組織が行っていた免罪符の乱発のような現象です。まったくルターも真っ青だよ。
彼はフラの業界の人では無いし、第一現世には存在しないので、ルターさんに代わって私が95箇条の提題をせっせと書いてる訳ですね。って95箇条もあったらたまらんがな。もうちょっと簡潔に済ますからちょっと待ってくださいな。


まあ、腐敗した教会組織と一緒にするのは流石にアレですが、それにしても、「ウニキ」をかーなーりフレキシブルに解釈してらっしゃるクムが存在する事は確かです。
日本人が相手だと特にね。

というのは遥か昔、ある著名なクムにウニキを授かったという日本のセンセイの舞台を拝見したんですが、ウニキを授かるほどの人なら…いえ、およそまともにフラを習っていれば小学生でも使えるような「ある道具」の使い方がまるでなってなかったり、「…クムはオリの仕方をお教えくださらなかったのですか…ッ!! はうはううえ~、はうはううえ~」と見てるこっちがむせび泣きたくなって来るような詠い方だったりするのを、この目で思いっきり見てしまったのですね(※ちなみにお一人だけではありません)。

あとこれも10年から昔の話ですけど、これまたあるクムからウニキまで受けているはずなのに、一切踊りを覚えられない方とワークショップでご一緒した事もあります。
趣味で習っているならさておき、ウニキを授かるほどなら、振付の覚えはもう少し良くなっているはずなのだが………。
ただ後者の方はウニキ連発で有名なクムなんで(ああとても実名は出せないw)、むべなるかな。という感じです。ウニキを授けた日本人の顔と名前、全員分覚えておられるのかなぁ。


私は「ウニキというのはおしなべて胡散臭い」と言ってる訳ではありません。
むしろ逆です。本当の意味でウニキを授けているクムや、授かった方々の名誉の為にも、「ウニキ」という言葉だけで判断してはいけないのです。
本当にウニキを授かるに相応しい方であれば、何も肩書きだけを見なくとも、十分な技術や知識をお持ちのはず。
それらの実力面で見ねば失礼というものです。



はあ~~~。95箇条どころか3つしか書いてないのに、8,000字近くになってしまいました。
ホント簡潔にまとめられなくてスミマセン。
自分で書いたものを読み返して言いたい事をまとめると、「フラは物凄い多様性を持つ文化である」って事ですかね。
基本的な踊り方だけを見ても千差万別ですし、生徒の集め方からレッスンの進め方、ウニキの授け方に至るまで、「これが正解」と言えるものはほとんど無いと言えましょう。
何が正解かを決められるのは、各々の教室のクムだけであり、それもその教室内でのみ通用するものに過ぎません。


じゃあすべてが無法地帯かと言うと、そうではありません。
多様性の中に、フラの根幹をなす「普遍性」も確かに存在する。
それを無くしちゃうとフラではなくなってしまうのですね。
すごく分りやすい例で言うと、「振付はすべて歌詞の意味内容に合わせて付けられる」とか、「足の裏で大地をしっかりと感じながら踊る」とか、「歌われているものへの愛情や尊敬や感謝の気持をもって踊る」とか。
もっと微妙なところにも「フラをフラたらしめているもの」が無数に存在し、それらが系統の違い・クムの違いによって物凄い多様性を見せるフラを「フラ」というひとつの枠に繋ぎ止めている、という印象を私は持っています。すごく個人的な印象ですけど。

で、「何がフラの多様性であり、何が普遍性なのか」という事を良く考えると「見る目」が養われ、上達のヒントになるというのが、これまた私のすごく個人的な意見です。


今日は長くなっちゃった~。すみません。
外も明るいよ。もう寝よう私。




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姉さん、事件です

2015-05-21 14:48:33 | ダンス話&スタジオM
とんでもない事に気づいてしまいました。
わたくし、facebookにお送り頂いていた夥しい数のメッセージを思いっきり無視してしまっておりました。


事の発端はつい3分前…。
フェイスブックのメッセージ欄に、いつも拝読している「受信箱」以外にも「その他」とあるのに始めて気づき(もっと早く気づけよ)、何気な~くそちらへ入ってみたら、見覚えの無いメッセージの数、数、数……!!!

えっ、どうして普通の「受信箱」に入らないの!?
もしかしてお友達になってない方からのメッセージはここに振り分けられているの!?!?
そういう事は早く教えてよ!!!(※いや自分で気づけよ)

メッセージの大半は、裏部屋パスワードをご希望される方からのものでした。
今からお一人ずつお返事致します(ううう、一年以上前のもある…!)
遅くなってしまってホンットに申し訳ありません。
すべて平安人ゆえの過ちでございます。何しろつい数日前に初めてフェイスブックへの動画投稿に成功したような身です。
「ああんもう無視しやがってあのデヴ」とお怒りになっているのでなければ、今からでも是非パスワードをお使い下さい…ッ

そういや、ツイッターのリプライ機能を見つけたのも、始めて随分経った後だったっけ…。
それまで独り言をせっせと垂れ流し続けていたんですな。
「みんなどうやって会話してるんだろう」とは思っていましたが。
本当に平安人は困りものです。

シンデレラ、あるいは気高く美しく悲しい継母の物語

2015-05-21 05:14:58 | 徒然話
水曜日はレディースデーという事で、前から観たかった映画『シンデレラ』をようやく観て参りました。


尤も私は本来のシンデレラの物語にはあまり愛着がありません。
幼少の頃から「男性に見初められる事により辛い状況から救い出される」というシチュエーションが好きじゃなかったのだな。アレはどうにも受動的でいかん。
お城に現れたドラゴンなりテロリストなりをヒロインが勇敢にとっちめて、その頼もしさに王子がメロメロになって結婚、というのならいいんだけどね。
そもそも、結婚が「いつまでもしあわせにくらしました」の一言で片付けられるのもよく分らなかった。コレに関しては未だによく分りません(笑)。

そんな私が何故この実写版シンデレラを観ようとしたか…。
それは監督がケネス・ブラナー様だからです。
ケネス・ブラナー様……シェイクスピア演劇をやらせたら当代随一の素晴らしい役者さんです。
彼がハムレットなどを演じると、それはもう格調高くゴージャスでほんとにウットリしてしまいます。なんかシェイクスピアというか当時の演劇界はもっと大衆的なものだったんじゃないかと思えなくもないんだけど、ケネス様の荘厳なシェイクスピアこそが正義です。それでいいのです。

そのケネス様が監督を務めたのなら、間違いなく私好みのゴージャスな作品になっているに違いない。
こう確信した私は、観に行ける機会を虎視眈々と狙っていたのであります。
幸い、ディズニープリンセスに毛ほどの興味も示さない四代目も、なぜかこの実写シンデレラには興味を持ってくれた為、無事行けることと相成りました。


シンデレラの前にはFrozenの続編短編である"Frozen Fever"(邦題:エルサのサプライズ)が上映されました。
エルサ可愛いよエルサ。夏服もたまりません。
出来ればオリジナル音声で観たかったなあ。子供が日本語版にしろと言ったのでどうしようもないとはいえそこが残念でした。
アナ役の神田サヤカちゃんはちょっと可愛すぎるんですよね。元々のアナはもっと腹の底から大声を出したりする娘さんで、それを忠実に再現して欲しかったんですけど、日本だと年頃のお嬢さん、それもああいう可愛らしい容姿の女の子はあまりそういう声を出さない事になっていますから仕方がないんでしょうか。
トイストーリーのジェシーの声も然りです。日本語版の声優さん、可愛くて好きなんだけど可愛すぎるらしく、ジェシーがすげえ雄叫びを上げて周りのオモチャがビクッとするシーンなんかが活きて来ないのが残念です。


まあ、今日の本題はシンデレラですのでそちらに移りましょう。

ちなみにミもフタもない事を申しますと、描かれる物語は基本的にディズニーアニメと同じです。
マレフィセントのようなドンデン返しはありません。
しかし決定的に違う部分が一つあり、それがこの実写版の印象をアニメ版とは全く異なるものにしています。

それは「意地悪な継母」トレメイン夫人の描写です。

トレメイン夫人の初登場シーンからさほど経たないうちに、彼女こそがこの映画の影の(そしておそらく真の)ヒロインではないかと思うようになりました。
実際、エンドロールではシンデレラよりも先に一番目にトレメイン夫人の名が流れますから、あながち間違っていないんじゃないかと思います。




こちらが初登場時のトレメイン夫人。
えっらいゴージャスです

まずその出で立ちのゴージャスさに私は心を奪われましたね。
シンデレラの家は邸宅とはいえ緑ゆたかな場所なんですが(ありていに言えば田舎)、そののどかな風景から浮きに浮きまくる都会的なゴージャスファッション!!
特にアシンメトリーながら調和の取れた帽子なりヘッドドレスと完璧にセットされたヘアスタイルにやられました。




実の娘に自分の似顔絵を描かせているところ。娘が描いてる絵は酷いですが(笑)、ご本人は途方も無い美しさです。創刊当時のVOGUEの表紙を飾ってそう。




シンデレラと王子の運命の舞台である舞踏会でのドレスもこれまた美しい。
この日の為に設えたドレスは、やはりアシンメトリーで斬新な印象を与えつつ、クラシカルなお城の内装ともマッチしています。羽のヘッドドレスも好みですねえ!


これらの画像をご覧いただけば分るように、トレメイン夫人の美しさは作り上げられた美です。
もちろん演じるケイト・ブランシェット様も元から美しいんですけれど、ここでは生まれつきの美しさよりも、ゴージャスな装いを凝らし、入念にメイクアップする(あの瞼のダブルライン真似したい!!)事で作り上げられた美しさの方が前面に打ち出されている。
そして、私にはこれが彼女の生き様そのものを表しているように思えてならないのです。

トレメイン夫人はつねに美しく、気高く、強い女性であろうとしています。
あらゆるものを自分の力でコントロールしたい、私にはそうするだけの価値(権利)がある、と自分でも固く信じている印象を受けます。

おそらく生来プライドの高い女性だったのであろうと想像出来る上に、彼女の境遇を考えると、余計そうならざるを得なかったのではないでしょうか。
「夫人」という呼び名どおり、彼女は元々トレメイン氏(有力な商人だったらしい)の妻であり、娘も二人いるのですが、夫であるトレメイン氏が亡くなってしまった。
残念ながら当時は女性が一人で生計を立てられる時代ではなかった。そこで、同じく伴侶を亡くしたシンデレラの父と再婚する事にし、娘を連れてシンデレラの家へとやって来たのです。

元々プライドの高い女性であれば、こういう辛い状況下におかれた時こそ、尚更プライドを保たねばならない、安んじられてはたまるものかと考えるであろう事が容易に想像出来ます。
だからこそ隙のないゴージャスなドレスとメイクで「武装」してシンデレラの家に乗り込んで来たのではないでしょうか。


ところが、初めて会ったシンデレラを見て彼女は動揺します。
何しろシンデレラは美しいのですから。
しかも「作り上げられた美しさ」ではなく「生まれ持っての美しさ」をシンデレラは持っています。
あのねえ、私みたいに厚化粧で10年も生きていると身にしみて分るけど、製作した顔でしか人前に出られない類の女にとって、スッピン美人というのは果てしない絶望を感じさせる存在なのだよ。
それでも流石トレメイン夫人、新たな夫となったシンデレラの父に「娘さんがあんなに綺麗だなんて知らなかったわ」などと発言して余裕のある風を装っています。


それに加えて、再婚相手の家での生活を始めて程なくして、トレメイン夫人は見てしまうのです。
シンデレラと父親の固い絆、そして未だ薄れない実母(前妻)への思慕を。
もうこうなると太刀打ち出来ないよね。
生まれ持っての美しさ、そして父親(トレメイン夫人にとっては夫)からの掛け値無しの愛情。
トレメイン夫人がどれほど完璧に装い、完璧に振る舞っても、決して敵わないシンデレラという存在。
嫉妬から憎しみが生まれるのは当然の成り行きであったと言えましょう。


まあ、だからといってイジメていいってことにはならないけどね。
シンデレラの父が仕事のため旅に出るなり、トレメイン夫人は我が物顔に振る舞い始めます。
シンデレラから自室を取り上げ、自分の娘達に与えたうえで、シンデレラは屋根裏部屋に追いやる始末。




ちなみにこちらがトレメイン夫人の実の娘達です。
母上と違って知性を感じさせないっつーか実際かなりおバカです(笑)。
まあ私は嫌いじゃないんだけどな。可愛いんだけどちょっと毒々しいファッションセンスがベッツィ・ジョンソンっぽいです。


旅先でシンデレラの父があっけなく亡くなってからは、シンデレラの境遇はさらに酷くなっていき、一人でありとあらゆる雑用をさせられるようになってしまいます。
ここ、シンデレラへの同情ポイントですね。
それでも思いやりを失わず、ささやかな事に喜びを見出そうと努力するシンデレラの姿は本当にいじらしく、観客は皆彼女に感情移入しまくりだった事でしょう。


しかしどうしてもトレメイン夫人への同情がやめられない私。

いえ、虐めるのは悪い事ですよ、私もイジメは大っ嫌いです、しかし、トレメイン夫人の状況もよくよく考えるとなかなかに悲惨です。
だって生活の為に再婚したのに、その相手にまた先立たれてしまったんですよ。
「生活の為に再婚」とか言うと悪い事のようですけど、さっき書いたように当時の時代背景を考えると、子供を抱えた女性にはどうしようもない選択肢だったと思うんです。
生活の当ては無いし、娘も養わなければならない、ただでさえ大変なのにあの憎たらしいシンデレラの面倒も見なくちゃいけないなんてホント苛立たしい!などという思いから、イジメがエスカレートしていったんでしょうね(だからそれは悪い事ではあるのですが)。


過酷な生活に耐えきれなくなったシンデレラは、馬に乗って家から逃げ出し、森の中で運命の王子と出会います。
このくだりはアニメには無い部分ですね。
いつも舞踏会で数時間踊っただけで結婚とか有り得ないと思っていたので、こういうシーンを差し挟んだのは良かったと言えましょう。


そこから先はまあ、元々の物語どおりです。
王子の結婚相手を決める為の舞踏会が開かれる事になり、王子に見初められるべく張り切るトレメイン夫人とおバカ姉妹。
シンデレラもお母さんのドレスを着て一緒に行こうとしますが、継母と姉達にドレスを無惨に引き裂かれ、絶望して泣いているところにフェアリー・ゴッドマザーが現れます。




フェアリー・ゴッドマザーを演じたのがヘレナ・ボナム・カーターさんです。
ケネス様の元カノですね。
最新のパートナーはティム・バートンさんで(もう別れたようです)、要するに映画界の才能あふれる男性達をメロメロにさせてるわけですが、私もこのお方が大好きなので彼らの気持は分ります。
ハリポタのベラトリックスさんも彼女が演じてますね。ホント好きです。
今回のフェアリー・ゴッドマザーも、何とも可愛くて不思議で現実離れしてる魅力的なキャラクターでした。


フェアリー・ゴッドマザーの魔法で無事に舞踏会へ行く事が出来たシンデレラ。
美しいドレスをまとってお城に到着し、王子とも再会して、12時の鐘が鳴るまで夢のようなひとときを過ごしました(分かりきった話なのでメッチャ端折ってます)。

ちなみにアニメ同様実写でもこの王子はシンデレラをひと気の無い暗がりへと誘います。アンタ何か下心でもあるのか。
しかしそこはディズニー映画、彼にもし下心があったとしても、何も起きないうちに12時が来て二人はまた離ればなれになりました。


シンデレラは何事も無かったかのように召使いのような暮らしに戻りました。
しかしトレメイン夫人は、彼女のただならぬ様子から「舞踏会に現れた謎のプリンセス」が他ならぬシンデレラであると見抜きました。
シンデレラに対する嫉妬と憎しみがさらに燃え上がるトレメイン夫人。取り上げたガラスの靴を打ち砕いてしまいます。

継母の意地悪ここに極まれり、という感じですが、きっと自分が望んでも得られない(得られなかった)ものをみな持っている上、「我が子と王子との結婚」という最後の望みの一つまで奪い取られた気がして(まあそこはハッキリ言って逆恨みなんですけど)、憎しみがピークに達したのでしょう。


トレメイン夫人は何とかしてシンデレラと王子を引き合わせないよう、悪代官…じゃなかった悪太閤と共謀しましたが、シンデレラの友達である小鳥やネズミ達の活躍により、王子は無事シンデレラを見つけ出す事が出来ました。

王子と手に手を取って家を後にするシンデレラを、後ろの階段の上から呆然と見下ろすトレメイン夫人。
シンデレラはそんな彼女に振り返って一言「あなたを許します」と告げました。
圧倒的な敗北感からかその場に座り込んでしまうトレメイン夫人。
「その後、夫人と二人の娘は太閤とともに国を去り、二度と戻る事はありませんでした」というナレーションで、トレメイン夫人は舞台から退場します。


この(トレメイン夫人にとっての)ラストシーン…。
腑に落ちないのは私だけでしょうか。
あんなに酷い目に遭わされたのに「許します」と言ったシンデレラはやっぱり素晴らしい子だわ、という美談なんでしょうけど、トレメイン夫人の心情を思うとどうにもやりきれない。
彼女は彼女なりに苦しみ、嫉妬や憎しみといった醜い感情に身を焦がし、それでも強く気高くあろうとしていたのに。

一方のシンデレラは、確かにどんな境遇にあっても優しい心を失わず、清く正しく生きて来たのは素晴らしい事です。
でも彼女は何しろ生まれつきあれだけ美しいし、親御さんの愛情をたっぷりと受けて育ったし、さらには王子からも愛される事になった。
それは彼女が清く正しく生きて来たからこそだ、と考える事も出来るんですが、果たして彼女がトレメイン夫人と同じ状況下におかれたとしてもその生き方を貫けたのか?などと考えてしまうのは、やはり私がひねくれているからでしょうか。


まあ、「どれほど同情すべき点があろうとイジメは絶対悪だよ」という教訓だと考えて、何とか納得しました。
私はトレメイン夫人を見習ってどんな時もプライドを持って生きていたいけど、彼女のように誰かをいじめるのは絶対にやめようと思いました。と学校の読書感想文に書いたら合格を貰えるのかな。貰えないだろうな。





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