海風に吹かれながらプールサイドでのライヴを堪能した後は、すぐ夕食の時刻です。
やっぱ17時半は早いなぁ~。さっきオヤツを食べ過ぎないで良かった(笑)。
今日は最終夜という事でハワイアンディナー
ハワイらしさたっぷりのコースでした。
前菜はロミロミサーモンやアボカドの盛り合わせ。
これ以降も、ポルトガル風ソーセージ入りのスープ、メインのショートリブorマヒマヒといった、非常にハワイらしいお料理が続きました。
ちなみに、ウチのメンバーのお一人がメインで「温野菜料理」を頼んでみたら、それはもう驚くほど軽く、付け合わせの野菜しか乗ってないみたいな量だったようです。
よほど少食かベジタリアンの方でなかったら、これは物足りなさ過ぎるかも…。
もちろん私は
安定の肉を選びましたよ。ガーリックライスが添えられてて美味しかった~。まああのガーリックはあと5倍きかせても罰は当たらないと思いますが。
デザートは2皿。ワッフルの小皿と、上の画像のメインのデザートが出ました。
右の方にパウダーで飛鳥のロゴマークが描かれているのがニクいですね~。
小皿のワッフルとアイスクリームを一緒に頂くとたいへん美味しかったです。
食後、いよいよ今回のクルーズ最後のステージショー
「ザ・リム・ファミリー ハワイアンコンサート」を観るべく劇場へ
今回はナニ先生のフラのチームではなく、リムファミリーがメインのコンサートという事で、ローナさんがメインヴォーカルの位置に♪
(※説明し忘れてましたが、この劇場でのショーだけは撮影NGの為、上の画像の舞台セットから想像を膨らませつつお読みいただければ幸いです)
もちろんサニーさんやローナさんのご主人もご登場です。
お母様は一列目の一番端に座っていらっしゃいました。きっと途中で出て来てくださるものと期待しましょう。
そこへナニ先生が登場、オリからスタートしました。
うおおお、昨日のマナオラさんのパワフルなチャントもそれは素晴らしかったですが、やはりナニ先生のソフトでありながら観客に訴えかける力のある詠い方も素晴らしい。
ナーレイ・オ・カホロクーというと、教室名のとおりエレガントなホロクーを引いた美しい女性達がフェミニンな振付を踊るアウアナが名高いですが、私はここのカヒコも大好きなんですね。
カヒコのイメージを覆す、囁くような優しい声で詠われるオリ、穏やかなカーヘア、そして繊細な踊り方。
さらに、何よりもクムご自身が入念にリサーチした上で作り上げられた説得力のあるパフォーマンス!
例えばメリーモナークに出場する際、カホロクーはとにかくリサーチの仕方がハンパ無いのだそうで。
その結果、ある年にはほとんど忘れ去られていたコハラにまつわる古いチャントを発見したり、またある年はダンサー達が何かものすごく奇抜な額飾り?を着けていると思いきやそれはじっさいに昔の資料に載っていたものであったり、まあそれらのエピソードは大会終了後にしか分らないのですが、流石それだけ入念なリサーチの上で作り上げられるだけあって、カホロクーのカヒコには一目見た瞬間から「あー綺麗だね」とか「カッコいいね」のひと言だけでスルーできない厚みがあります。
ダンサー達が詠っても、知らない音の羅列を暗記しているのではなく、自分の言葉として詠っているからこそ、あれほどソフトに囁くように詠っても、観客の心に響いてくるのです。
踊り方にしてもそう。一見ソフトでエレガントな踊り方は、一般的に認識されるカヒコとは異なる趣を持っていますが、なまじ勢いで押しまくるだけのカヒコよりもずっと踊り手の技術と知識を要求する高度な踊り方だと思いますよ。
まあ、勢いを武器にするのもダリル師系列の皆さんくらい突き詰めれば、それはそれで真逆の方向で高い芸術性がありますが。
あ~いかん。今回のはカヒコの舞台じゃなかったのに、つい熱く語っちまった。
どうもね。常日頃カヒコについては、全然大した事やってないのに「高尚なフラ踊ってる私カッケー」状態に浸って悦に入っちゃってる人々が目に余ると思っているもんですから(笑)、こうして本当の意味で高尚なカヒコに出会うと、「これがカヒコってもんなんだよ!頼むからみんな分ってくれい!!」と叫びたくなっちゃうんですわ。
とにかくだ。
その、カホロクー伝統の格調高く美しいカヒコのあと、いよいよミュージシャンの演奏が始まりました。
うおお、ローナさんの歌声がさらに魅力を増しているっ
ローナさんはもちろん元々優れたヴォーカリストですが、何か今回のライヴでは今までよりもっと彼女の持ち味である軽くハスキーな声質を活かした歌い方になっている印象を受けました。
とりわけNoho Paipaiみたいな曲だと遊びもタップリで、これまた遊び心のあるマナオラさんのフラとのコンビネーションがイイ感じ!!
ダンサーとしての成熟期真っ直中のマナオラさんのみならず、プロになって既に長いキャリアを持つナニ先生のフラもローナさんの歌声も、さらに進化し続けているというところが素晴らしいですね。
サニーさんのスラックキー・ギターの超絶テクも凄かったです。
彼の参加しているアルバムがグラミー賞を受賞しただけの事はあるなぁ。
そのグラミー賞にぜひともハワイ語ヴォーカルの入っているアルバムが選ばれて欲しいと願っていた私は、スラックキー・ギターのアルバムばかり選ばれおってと半ば逆恨み的な感情を抱いていたのですが、サニーさんの素晴らしいギターを聴いてその気持も吹き飛びました(笑)。
そしてコンサートが佳境に入った頃、いよいよ満を持して
お母様のご登場です。
あ、人名ばかりで分りにくいので参考画像を。
ピンクのトップスのご婦人がお母様のメアリー・アン・リムさんで、その右隣の男性がサニーさん、右端のマイレをかけた女性がローナさんです。
メアリー・アンさんはウクレレを弾きつつアンティ・ジェノアの名曲「'Alika」を歌ってくださいました。
お嬢さん方が比較的ソフトな歌い方なのに対し、メアリー・アンさんの歌声はとにかく張りのあるパワフルヴォイス!!
数十年前にレコーディングされた曲と変らぬ美声でした。
それだけでなく、メアリー・アンさんはキラキラしたヒールの高い靴を脱いで、フラも披露してくださったのです
ナニ先生やローナさん、そしてナニ先生の二人のお子さんも加わり、夢の三世代共演となりました。
お母様が踊られるのはそうとう稀有な事らしく、ダンサーの方が袖からわざわざ写真撮ってました(笑)。
ウットリしているうちに、最後の曲の時間が来てしまいました
実は、先程のレッスンで練習した課題曲をこのコンサートで先生方と一緒に踊るという話になっていたので、ここでそれをやるのかな?と思っていました。
しかし、流れたのは
Ka Uluwehi O Ke Kai………
またかよ。
今まで敢えて触れませんでしたが、実は今回のクルーズ中のメレフラではやたら何度もこの曲がかかり、その度に同じ人が出て来て踊っているのです。
同じ人の踊りをいったい何度見させられた事やら。というより、その人はその曲しか踊っているのを見た事がありません(笑)。
あまりにもボクの専売特許だとばかりに同じ人ばかり出てくるので他の観客は引いてしまい、本来なら踊れる人が大勢いるはずのこの曲を、いつもその人ひとりが踊っているという、シラケ鳥がヒッチコックばりに大量襲来している曲なのに、何故その曲をまたここでやるんでしょう。
かなりのところまでこの曲が嫌いになりつつあった私は、今回もシラケ鳥に覆い尽くされそうになりヒッチコックが偏愛した金髪美人女優の気持になりかけながら舞台を眺めていました。
しかしそのとき、一個兵団を形成しつつあったシラケ鳥を一発で撃退させる一条の光が舞台に差したのです
見ればそれはナニ先生
今までのKa Uluwehi O Ke Kaiの印象を覆す、エレガントで美しいフラを踊っていらっしゃいます
今回のシラケ鳥総軍襲来事件(笑)以前から、私はどうもこの曲がお笑いになってしまうのが厭だったんですね。
より正確に言うと、図らずもお笑いになってしまうダメな踊り手が、です(高いスキルを持った人が敢えて三の線を狙うのはもちろんアリ。むしろ歓迎です)。
ナニ先生の踊りを観て心が洗い清められ、目も消毒され、そうか、この曲だってエレガントに踊れるんだ
と希望の光が見えました。
ついでに、この曲が被りかかっていたイヤな印象もすっかりぬぐい去られました。ああよかった。
クルーズディレクターのボブさんが私達のところにお越しになり「この曲で最後だから踊って!」と熱心に誘いに来てくださったけど、それはキッパリお断りしました。
自分がしゃしゃり出るよりも、心洗われるナニ先生の踊りを眼に焼き付けていたいし、いくらナニ先生のお陰で悪い印象が拭われたと言っても、最後までまたまた特定のボクの専売特許な曲にしちゃったことは正直許せなかったというのもあります。
最後の曲は、みんなで踊れるレッスンの課題曲にするべきだったんですよ。
「ボクの専売特許」じゃなくてね。
そうしたら、今までみんなの前で踊る機会の無かった人達もちょっとだけ舞台で踊る楽しさを味わえたでしょうし、私達だってもちろん断固お断りなんかしないで、喜んで舞台に立たせていただきましたよ。
でもまあ、ハナホウでナーレイ・オ・カホロクーの代名詞ともいえるPua 'Olenaも観ることができましたから、たしょうの事は水に流して、楽しくショーを見終える事が出来ました。
終演後、同じ会場で今年のメリーモナーク公式Tシャツの抽選会がありました。
司会のお姉さんが「ここにカイウラニという王様の顔が」と言ってしまったのですかさず
「カラーカウアね!」とツッコミを入れました。つーか頭の「カ」しか合ってないじゃん(笑)。
そのTシャツ、なんとウチの
8人中2人が当てました。
これ、とんでもない倍率ですよ。何たって乗客は900人くらいいて、そのうちの十数人ですから。
今回のは50回記念大会という事で例年よりカッコいいデザインなので、ひときわめでたいです
いよいよ今回最後のイベント、キナさんとカラニさんのラストライヴを観るため、すっかり通い慣れたラウンジへ
キールロワイヤルもこれで最後か…と思うと感慨深いものがあります。
しかもよくみると、後ろのカーテンが開いてピアノが姿を現しているではないですか。
えっ、もしかして誰か弾いてくれるの!?とワクワクしていたら…
なんとホオさんが弾いてくださいました。
しかも唯事ではないゴージャスさです。
こ、こんなゴージャスなピアノが弾けるなら、毎晩でも弾いて頂きたかったッ
でも連夜の軽快なライヴからガラリと一変し、この最後のライヴだけはコハラの高級リゾートホテルのラウンジのようなゴージャスなムードに変貌を遂げたのですから、ホオさんのピアノを最後の切り札として取っておいた効果は十二分にありました。
今までと全く違う、ゴージャスでお洒落な雰囲気に包まれてライヴは進行してゆきます。
ダンサー陣も豪華! カホロクーのダンサーとキナさん&カラニさんの共演でKu'u Hoaを踊ってくださいました。
しかもベースはナニ先生のお嬢さんが担当。素晴らしいリム家の血筋です。
なんて最後の夜に相応しいライヴなんでしょうとウットリしていたら、突然キナさんとカラニさんのMCが思いがけない方向に転がり始めました。
「一昨日のライヴでHula O Makeeを踊った二人の女の人の踊りがとても凄くて驚いた。完全にハワイの踊り方で、踊ってる後ろ姿がハワイアンに見えるくらい。訊いたら、先生はハワイの昔から有名なクムなんだって。」
な、何でしょうその聞き覚えのありすぎる説明はー
驚愕しているうちにあのゴージャスなピアノでHula O Makeeの演奏が始まったので、もうぶったまげている暇も無くフロアに飛び出したのでありました。
うう、しかし同じ曲とは…
さっきの某曲の某ボクの専売特許の人みたいに、コレしかレパートリーが無いと思われたらなんとしょう。
もっと別の、たとえばホロホロカアとかアフリリなんかも同じ芸風で踊れます……一発芸人じゃあないんです…と言い訳したかったのですが、ホオさんのゴージャスすぎるピアノによってまるで別の曲のようになっていたので、我々の踊り方もそれに合わせてゴージャスモードにチェンジしました(笑)。
我々のあとには、そのホオさんも踊ってくださいました!!!
今回の飛鳥で素晴らしいダンサーを大勢拝見したけれど、踊り方の系統でいえばホオさんが断然好みー
抑えた動きがエレガントで繊細、大人の色気がありながら上品さを決して失わない、どストライクのフラでした。
この踊りを最後の最後まで見せないなんて勿体ない~。
もっといろんな曲を拝見したかったですなあ。
以上をもってフラ三昧の三日目が終了しました
ほんっとにいろんな意味で勉強になったわ~。
私もマナオラさんを見習ってもっと向学心を持ち、ナニ先生やローナさんのようにいつまでもどこまでも向上を目指して、ホオさんのような素敵なダンサーになるべく精進するのだー