いよいよ、昨年の上位陣が目白押しの終盤に突入します
(22) Halau Hula 'O Kahikilaulani - Kumu Nahokuokalani Gaspang(カーネ)
ナホクさんのお教室、今度はカネダンサーの登場です。
カヒコ:"Hanohano Waimea I Ka Wai Kea"。カピオラニ王妃がカウアイ島を訪ねた時のお話です。
新しい時代のカヒコ(だからなんつー矛盾した表現だ)だと、男性の服装も上品で良いなあ。踊り方も道具の使い方も、このお教室のように基本に忠実にきちんと踊っているカヒコは心地好いですね。
アウアナ:"Ku'uipo Onaona"。
とても面白い振付でした。レイ・フォンセカさんの時代から観客を楽しませる振付が得意なお教室です。ダンサーも楽しんでいる感じが伝わってくるのも良いですね。
(23) Halau Ka Lei Mokihana o Leina'ala - Kumu Leina'ala Pavao Jardin
私も最近注目しているカウアイ島のお教室です。
カヒコ:"Aloha Ka Luna O Keolewa"。カウアイ島ポイプにあったカーネイオロウマというヘイアウについて歌われています。
ノートに「リキみすぎ?」との記述が(笑)。カヒコって直線的な踊り方をするところが多いんですが、一歩間違うとリキんだ感じになってしまうのが難しいところです。
筋力を使えば使うほどリキんだ感じになるかと言えば決してそうではなく、ケカイオカヒキの超体育会系カヒコを見てもリキんでるという印象は受けないんだよなあ。う~ん難しい。
アウアナ:"Kauai Medley: Hanohano Hanalei / Na Hala O Naue / Nani Wai'ale'ale"。
一転してアウアナはとても良かった!去年のゴージャス&エレガント路線からガラリと変わって、三種の神器(イプ・ウリウリ・プイリの事。ちなみにウチでは20年前からこの呼称を使っている)を使った楽しい演目でした。
3種類使うのって珍しいよね。数年前ジョニさんとこが2種類(ウリウリとプイリだったかなあ)使ったくらいで。
ウリウリ。紫の羽根も綺麗だなあ。マミちゃんも紫を持ってるけど、紫とかカムエラの黄色一色とか、意味に合わせて定番色(周りが赤で中心が黄色)じゃないのを使ってると気が利いてる感じがします。
プイリ。こういう速い曲を写真で撮った時に上半身がブレてないのは素晴らしいですね。特に道具や楽器を持ってるとそっちに意識が集中して、肝心の踊りがおろそかになりがちなので、このお教室のように良い姿勢を保って綺麗に踊るのは結構難しいです。
そしてイプ。三種の神器の中で一番好きです。
私が一番好きと言うって事は一番難しいです(笑)。ほんとイプは難しいぞ。安易に手を出す人が多いけど、ナメたらあかんぜよ。まともに叩けてないと分る人にはバレバレなので、かなりしっかり基礎が出来上がってからじゃないと、人前で踊っちゃダメだ。
もちろん、このお教室は非常に高い完成度でした!
(24) Ka La 'Onohi Mai O Ha'eha'e - Kumu Tracie & Keawe Lopes
ここ数年やたら点数を獲っているお教室です。今年ビックリ点差でミスを輩出したのもココです。あまりに入賞しまくっているので、個人的に「フラ界のゴーリキー」と呼んでいます。何も黒執事にまでシエルもどきの役で出さなくても良かろうに……って本家の話はさておき、このお教室にはもっと個人的な二つ名が別にあったりしますが、まあそれはここでは言いません。言うとしたら裏部屋で(笑)。
カヒコ:"He Aloha No Na Pua"。カラーカウア王を讃えるとか、乙女のバラ色の頬がどうとか。
え~、ここに関して私からは何も申し上げられません。衣装も踊りも二つ名も。
「何も言わない」ということ自体が何かを明示しているような気がするかもしれませんが、何も言ってないんだから私に咎は無いぞ(笑)。
アウアナ:"Ku'u Home Aloha"。コオラウ山脈のそばにある作者の最愛の家を歌った曲だそうです。
ホロクーだね、うん。
(25) Halau I Ka Wekiu - Kumu Karl Veto Baker & Michael Lanakila Casupang(カーネ)
ヴィトさんとマイケルさんのお教室、今度は男性です。
一時期、男性か女性か交互に片方ずつしか出てなかった時代もありましたが、やはりイカヴェーキウを贔屓する身としては両方拝見出来ると嬉しいです。
カヒコ:"E Ka Liko Hou O Uka"。カイウラニ王女の母上、リケリケ王女のために書かれたチャントだそうです。
群舞において完璧なお揃いを好む私からするとシャツの色が色々なのはチョッチ気になりますが(笑)、根本的な踊り方はやっぱココが一番好きですね、カネダンサーは特に!!
上品で格調高い踊り方、素敵だわ~。
アウアナ:"Kono Wau Ia 'Oe"。「忙しい日常から、最愛の人と楽しんで歩く時間へと招待するメレ」だそうです。女性よりだいぶ軽快なテーマですね。
カイは手だけでしたが、途中からココナッツを叩きつつ踊っていました。遊び心があるしレベルも高い。流石のひと言です。
(26) Hula Halau 'O Kamuela - Kumu Kau'ionalani Kamana'o & Kunewa Mook
待ってました!カムエラの登場です。
カヒコ:"Nani Hanohano Ke Kuahiwi O Ka'uiki"。天国とうたわれるマウイ島のハーナが舞台のチャントです。
オーソドックスなデザインのトップ&パウをふんだんな分量の生地で作るのが流石カムエラです。
シンプルなデザインでも、これなら「ぅゎ…練習着かよ」とはなりませんね。
というか、王族のチャントなどで綺麗な形に仕立てられたブラウスなどでない場合は、余計なヒラヒラとかが付いてないこういうデザインの方が好きだなあ、個人的には。
衣装にもレイにも余計な色を使っていないところもポイント高し。
もちろん動きも完璧に揃っています。
カムエラ名物・密集形態。
密集しても美しいのは、動きの揃え方のレベルが凄いからですね。
アウアナ:"Koali"。カヒコと同じくハーナを舞台にした曲です。
この衣装、久々のカワイイ系ですね~。
カムエラがやると可愛いだけでなくちゃんとゴージャスにしているところがたまりません。
生地とレイの色も素晴らしくマッチしていますね。
あと、最近のカムエラの髪の長さが個人的に好きです。数年前までちょっと長過ぎたのよね。
このくらい髪型や長さを揃えられるのであれば、毎回アップにしなくても良いかなと思います。
そしてこの一糸乱れぬ踊り方!!安定のお家芸とはいえ何度見ても感嘆です。
あれ、良く見ると足首のクーペエを落としちゃった人がいたのね。
装飾品を落とすと減点のはずですが、今回カムエラは無事このアウアナで1位になりましたので、装飾品を落としたくらいではビクともしないほど全体の出来が良かったのでしょう。
そう、久々の1位です。意外かもしれないけど、ここ2年は入賞こそすれトップにはなっていなかったのだ。
実に
カウイさんの黒歴史事件以来、初の快挙!!
「あの黒歴史のせいで当分優勝出来ない」という説が覆されて良かったねえ~。
授賞式のときカウイさんがいつも以上に感極まって涙ぐんでいたのが非常に印象的でした。
(27) Halau Mohala 'Ilima - Kumu Mapuana de Silva
清楚な踊りが特徴のモハラ・イリマさんです。
あ、前も言った通り「イリマ」と付きますがマミちゃんの出身校「イリマフラスタジオ」とはまったく異なるお教室です。どちらもオアフ島の教室なので「イリマ」を冠しているのですね。
カヒコ:"Kakuhihewa (Aia i Honolulu Ku'u Pohaku)"。16世紀のチーフ、カクヒヘヴァと彼の系譜について語られているチャントです。
安定の上品なカヒコ、育ちの良いお嬢さんという感じです。
前フラレアかなんかで「親御さんはみんな自分の娘をココに入れたくなる!」と書いてあったけど、
とてもじゃないがウチの野生児じゃ恥ずかしくて入れられん。そういう雰囲気です。
アウアナ:"Kuilima Hula"。カフクにある「手に手を取って歩く」という意味の特別な場所、クイリマについて歌われています。
おおっ、ナーホアの皆さんだ。イカイカさん、
その節はたいへんお世話になりました。
演奏前に代わる代わる手を振ったりキメ顔(?)をしたりして、ユーモラスでサービス精神旺盛なお三方です。
それにしてもマプアナさんのところは近年劇的にお洒落になりましたよね。
具体的にはお嬢さんがミスアロハフラに出場した年からだと思うんですけど、「そ、それは清楚というよりも………(汗)」な数着ずつのブラウスとスカート(しかもかなりコンサバなデザイン)の着回しではなく、可愛らしい装いやエレガントなドレスなど、毎年様々に表情の異なる素敵な衣装をお召しになるようになりました。
この変貌はカヒキラウラニのクム・ナホクさんの大変身と同じくらい効果的かつ喜ばしい方向転換であったと言えましょう。
どれほど素晴らしい踊りであろうとも、舞台においては衣装の占める割合も非常に大きいのだという事を、この転換が物語っています。
マプアナさんのところはもとから清楚かつ上品な踊り方の素敵なお教室でしたが、ここに素敵な衣装という要素が加わる事によって、さらなる大幅な進化を実現したのです。
(28) Kawaili'ula - Kumu Chinky Mahoe
昨年の総合優勝・チンキーさんのお教室です。
実は昨年、メリモ後の日本行きの飛行機でご一緒したので「おめでとうございます!とても素敵でした」と声を掛けさせていただいたミーハーは私です。
カヒコ:"Kalaunui'ohua"。屈強な戦士であったハワイ島のチーフ、カラウヌイオーフアの事が語られています。
ですから踊りもこれ以上ないくらいマッチョです。まあチンキーさんが体育会系なのはいつもの事ですが、それにしてもダンサーが踊りの中で胸を叩きまくって真っ赤になっているのは流石に驚きました。
マミちゃんなど演技中ずっと「
チンキーはドSだ。絶対ドSだ」を連呼しとりました。
アウアナ:"Panini Pua Kea"。お、これは私の大好きなアルメイダさんの曲ではありませんか。
というか、これって確かカムエラがあの今みんな真似している三段スカートで踊った曲じゃない?
私はチンキーさんのとこのカネのアウアナが20年前から大好きです。
20年前(確か1994~96年のどこかだったと思う)、彼らはプアケア・ノーゲルマイヤーさんの稀代の名作"Toad Song"でメリモでもケイキの大会(リリウオカラニ)でも優勝しました。
その曲は私がカエルマニアの師匠いや教祖として崇敬するプアケアさんのカエル愛がこれでもかとばかりに満ち満ちている歌詞で、ハワイ語の原詞もご本人による英訳も、カエル好きならば滂沱の涙とアドレナリン大量放出無くしては聴けない・読めない奇跡の作品です。
そしてチンキーさんは、その満ち満ちたカエル愛を見事にフラで再現して下さいました。
カネダンサー達は完璧にカエルになりきり、カエルの鳴き声がこだまする間奏部分ではウヴェへによって忠実に再現された蛙飛びでぴょこたんぴょこたんとステージ中を跳び回り、メレとホイの間の空白部分すら、ダンサー達はカエルになりきって目をギョロつかせ、頬を膨らませ、あまつさえ舌でペロッと空中のハエを獲るモーションまでしてのけました。
ここまでされては、カエル好きの端くれとしてチンキーさんをリスペクトしないわけには参りませぬ。
それから20年の間チンキーさんにもイロイロあったようですが(イロイロの詳細を情報筋から聞き及んでいますがここでは語りませぬw)、それでも私のリスペクトの気持は今に至るまで変わっておりません。
それに、そういった激しすぎる贔屓目を抜きにしても、チンキーさんのカネのアウアナは魅力的です。
何より、皆さん楽しそうなのが良いですよね。
技術的に高度な事をしたり、一糸乱れず揃えたりすると「俺らスゴい事やってんだぞドヤァ」と顔に出したくなる気持も分りますが(笑)、レベルの高い事を楽しそうに爽やかな笑顔でサラッとこなす方がさらにカッコいいものです。チンキーさんのカネダンサーはまさにそういうタイプ!
今年の演技もメリモのトリを飾るに相応しい、完成度の高い演技だったといえましょう。
ふ~、これで全28組紹介し終わった~。
って感想は好きに書き散らしてるけど結果書いてないね(笑)。それも後でまとめますね。
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