舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

続々・常磐音楽舞踊学院50周年記念 東京公演「イムア・未来へ」

2014-07-14 05:59:43 | ダンス話&スタジオM
さ~て、前々回前回の記事に引き続き、7月9日(水)に東京国際フォーラムにて行われた常磐音楽舞踊学院50周年記念公演リポート、本日ようやく最終回です。……たぶん。


そうそう、他人様のブログを拝読したら、この公演についてお書きになっている方がとても多いですね!
でもやはり、細かい曲目や出演者の皆さんの事まで言及していらっしゃる方は、ハワイアンズのダンサーさんの熱烈なファンの方が多いように見受けられます。
よーするに私みたいなのは完全に異端ってコトすね(笑)。


いえいえ、私もハワイアンズ大好きですよ。もちろんショーだって毎回楽しみに観てます。
しかしダンサーさんのお名前と容貌が完全に一致しているわけでもなければ、誰が何期生かという事すらほとんど存じ上げておりません。
そういう異端ですので、純粋なファンの方とは着眼点がそうとう違う気がします。
まあ前回の記事でワイマープナ同窓会についてあれだけ熱弁を振るってる時点でもうね(笑)。

その辺りを踏まえた上でお読みいただくと、なんでコイツはこんな事をのたまってるのかがお分りいただけるかもしれませぬ。




そうそう、Y新聞に公演の記事が載っているのを見つけました!
やはり最も注目の集まっていた50期生デビュー&早川先生ご登場の夢のダブルコンボが写真にも使われていましたね。
この小さな写真では、早川先生の出で立ちのゴージャスさと、立ち姿からにじみ出るカリスマ性が十分にお伝え出来なくて残念です。
やはり今回の公演はDVDを売り出して欲しいなぁ。売上も寄付出来るし(実は今回の大舞台のチケット代はすべて福島のために寄付されるのです本当に素晴らしい)、一石二鳥だと思うんだけどなぁ。


さて、前回は第二部最初のワイマープナ同窓会だけで4,000字使ってしまいましたので(笑)、ムダに寄り道し過ぎないよう気をつけつつ続きに参りましょう。


●アナザレインボー

ワイマープナの皆さん退場後、再びハワイアンズのダンサーさん達が登場し、白いドレスの上にタイトルどおり虹色の生地をまとって踊られました。
この虹色の生地、何年か前に夜ショーのオープニングで使ったのじゃないかしらん。

アナザレインボーという曲は、なんかショーン・ナアウアオさんとか初期のウェルドンさんあたりによく見られた緩いリズムの曲でした。
なんでこんな遠回りな説明になっちゃうかって、私はこの曲知らないんですね。司会の方の説明によれば、わりかし新しい曲みたい。




あ、それで思い出したので後半からの司会の方の紹介文も載せておきます。
カウアイ島からいらした方だそうです。日系の男性に多い独特のイントネーションで、とても懐かしいものを感じました。

こちらの司会の方のご紹介で、今年カウアイ島からミスハワイになったというお嬢さんが登場し、フラを踊ってくださいました。
先ほど早川先生ご登場時にもカウアイ島市長からのメッセージとレイ贈呈を担当していた方です。

ミスハワイと言ってもアリアナさんのような「大輪の花ッ!」という美貌ではなく、もっと可憐な美しさの持主なのですが、コンテストでも披露されたというフラは、いかにもハワイのロコガールが自然体で丁寧に踊った感じの心地好い踊り方でした。

世の中、余計なリキミが発生しているフラ・ダンサーも多いけど、この方のようにムダな力の入っていない、しかし良い姿勢と丁寧なハンドモーションで踊られるフラはとても素敵です。
とりわけ若さみなぎる若者はつい若さが悪い方向にみなぎりがちなので、「リラックスする」「自然体で踊る」事を意識して踊るのがとても大切です。

今回踊ってくださったミスハワイの方には、是非フラガールズ甲子園のゲストや審査員としてお越し願いたい。そして、出場者の皆さんにその「ロコガールの自然体のフラ」をご披露いただきたいものです。
彼女の踊りにこそ、フラガールズ甲子園とかに出るような若者達に必要なモノがあると思う。切実に。


あわわわわ。早速横道に逸れてるぜ。
早く軌道修正しなければ…。


《サモアの踊り》

ミスハワイのフラを挟んで、いよいよハワイ以外のポリネシアの踊りに入ります。




まずは現在の夜ショーでもおなじみのこの衣装で、ほぼ全員のダンサーさんが入場!
胡座をかいて座って膝を叩いてリズムを取ったり、寝そべって頬杖をついて脚をパタパタしたりと、フラでは見られないユニークな動作が可愛くて面白いですね。




そんな事を思いながら見守っていたら、なんとダンサーさん達が数名ずつ連なって移動したと思いきや、このように「50」の形の人文字を作ったではありませんか
おお~、これは国際フォーラムの大きなステージならではのフォーメーションですね(ハワイアンズの舞台だと多分奥行が足りない)。
それに、このシーンのためだけでも2階で観てて本当に良かった~


この他にもサモアの曲は全部で5曲ありました。
踊られたのは「ササ」「ラウホネ」「ラウサモア」「スラップダンス」「イプポポ」です。
むううう、曲名書いても意味はサッパリ分らん。「スラップダンス」はさておき。
あと、ポリテラでミニーちゃんが踊ってる曲は今回は入りませんでした。私に分るのはそのくらいです(笑)。
でも全曲見覚えはあったので、最新のショーではなくとも、今までハワイアンズの舞台で踊られた事のある曲なのだと思います。


たとえば、数シーズン前の夜ショーでやってた、女性ダンサー(主にリーダーやベテランさん)がファイヤーナイフダンスに使うようなナイフを回す曲は入ってました。
しっかし、この時ファイヤーナイフダンサーさん達がナイフを受け取る役をやってたけど、せめて彼らに火の点いてないナイフでのパフォーマンスをさせてあげる事は出来なかったのかしら。
と母マミちゃんに訊いたら、「ナイフに火をつけると重さやバランスがけっこう大きく変わるので、却って回しづらいと思う」との経験者の談でした。

ちなみに彼女はイリマフラスタジオでファイヤーナイフダンスを習ってました。探せばウチのどこかにあのナイフが転がってると思います。
ナイフと言ってもあくまでもダンスの小道具であり実用性は無いけれど(じゃなきゃハワイから持ち込めませんてw)、鈍器としての威力は十分にありそうですし、母がどこかに隠し持っている可能性は否定出来ないので、いつか壮絶な親子ゲンカがおっぱじまらない事を切に祈ります。

そういえば先日、最も新人のファイヤーナイフダンサーであるLAGI中谷さんがハワイのファイヤーナイフダンス大会に出場した際、女性出場者もいらっしゃったという噂を聞きました。
ウチの四代目がこのままボクっ娘路線を貫くようなら、ハワイアンズ初の女ファイヤーナイフダンサーにするのもいいかと(半ばヤケクソで)考えてます。


《ニュージーランドの踊り》

ニュージーランドと言えばポイボールです。
最新の夜ショーでは見られないので寂しかったんだよなぁ。


そしてハワイアンズではポイボールは主に新人さん達の担当である事が多いようです。
繊細な表現力が必要なフラなどとは違い、ポイボールは「とにかくひたすら練習すれば上手くなる」系統のモノですので、確かに新人さん向けと言えましょう。

しかしポイボールは見た目より遥かに難しいです。ハワイアンズやポリネシアン文化センターで見るとものすごく軽く回しているように見えるかもしれないけど、そうなるまでには相当な練習が必要ですし、どんなに頑張って練習しようと、絶対的な経験数が足りないと、失敗した時に立て直すのがとても大変です。

それを存じ上げておりますので、いつもハワイアンズでも私の目の前でボール4個を回そうとした人が見事成功したらその瞬間に拍手し、失敗した場合はさり気なく視線をハズす(笑)ようにしてます。
今回の公演も、流石に普段のショーよりだいぶ大人数でやっているので、4個回すところでは全員成功とは行かなかったようでしたね…。
それでも全体を見るとレベルの高い事を大勢でやっているのですから十分に凄いです。


《タヒチの踊り》

いつものショー同様、最後はタヒチアンです。
しかしそこは特別公演という事で、前の演目も動員した拡大バージョンになっていました。

普段は2人で踊られる男性ダンサーによるタヒチアンも4人全員で踊られました。
私はLAGIさんの踊りが一番好きですね。4人一緒に踊っていると、この方だけワンテンポ遅れているように見えるかもしれませんが、むしろこの方のタイミングの方が音に合っています。
あと一番タイミングが早かった人(すみません、どなたか分りませんでした)はチョッチ早すぎだと思いますぜ(笑)。


演目の中には、ダンシングチームのうち3人だけが違う衣装と振付で主役っぽく踊るものもありました。
その中の一人が推しメンで個人的にとてもハッピーでしたよ(笑)。

このシーンに限らず、今回の演目は誰か一人だけをプリマドンナにするのではなく、この曲ではこの人、あの曲ではあの人といった具合に、場面ごとに異なるベテランダンサーをメインに据えている印象を受けました。
ハワイアンズはそういう演出方法の方が合ってるんじゃないかなあ。実際、ダンシングチームを見渡しても決して「突出した一人とその他大勢」じゃなくて、ダンサーさんそれぞれが異なる魅力や得意分野をお持ちなのですから、曲によって様々なメンバーが活躍する演出の方がいいと思います。


とはいっても、特別公演最後のタネイムアはやはりリーダーを据えないわけにはいかないでしょう。
という事でリーダーさんが出て来たのです、が…………



す、す、す、すげえ!!!
な、なんだこの激しいキンキラっぷりはーっ!?!?


なんとリーダーさん、いつものソロ衣装ではなく、光り物をふんだんに取り入れたスペシャルバージョン衣装でご登場になったのです!!!
ベースはまあおなじみの白い衣装なんですが、頭も腰のベルトも見事にキンキラ。ブラトップ中央もカラータイマーのように光っています。
いえ、正確には白い衣装に合わせて銀色の光り物です。ギンギラギンです。さり気なさの欠片もないギンギラギンです。


うおおおギンギラギンだ、と思いながらソロ演目を見終えると、続いて入場して来た他のダンサーさん達がもっと凄かった。
彼女達に至っては、いつも赤のモレ(腰ミノ)まで金色の特別版です
これは…これはたしかに50周年記念公演のフィナーレを飾るに相応しい、とてつもなくド派手でゴージャスな衣装だあ~~~


会場のボルテージも最高潮に達し、大興奮の裡にオテアが終了しました。



オテアが終了。


という事は………。
はい、そうですね。
アレやるんですよね。アレ。



間髪入れずにおなじみのアレが始まり、客席は感動のムードに包まれました。
アレが流れ出すと、アレを口ずさむ人、アレを踊り出す()人、アレに合わせてサイリウムを振る人など、アイナふくしま以来の客席一体化モードとなりました。
アレの元に。



………まあ、2階10列目あたりのデブメガネ女の事は放っといて下さい←※メガネを外している




いよいよすべての演目が終わり、今回の出演者が全員ステージに集合しました。
(あ、先ほど素敵な踊りを見せてくれたミスハワイの方はこの後メインランドに飛ばなければならないとかで、フィナーレではお目にかかれませんでした)

ワイマープナの皆さんも私服でご登場です。チンキーさんのレイ、見事だったなあ。
早川先生も真っ白なパンツスーツにお色直しし、再び颯爽と舞台にいらっしゃいました。
こうして勢揃いした皆さんを観ると、改めて本当に凄い舞台だったという記憶ばかりが甦って参りました。


ここで一旦幕が下りましたが、「プログラムにあの曲が無い。じゃあフィナーレだ!」とのマミちゃんの予測どおり、再び幕が開いてトゥトゥキが踊られました。
私の中ではどうもノノシナの印象が強いこの曲も、この時はハワイアンズの曲だと心から思いました。


これにていよいよ本当に終演
あっという間だったなあ。
しかし時計を見るともう9時40分。実に1時間以上も伸びたわけですね。
まあ、アレだけのボリュームを2時間以内に詰め込むのはどう考えてもムリですので、当然の帰結といえましょう。
立ち去り難くロビーの出店などをうろうろしてから、ようやくホテルに戻ったらもう10時半を過ぎておりました。



終わってから全体を振り返りますと、やはりあらゆる客層を満足させようとする作り手のこだわりが随所に感じられる舞台であったように思います。

まず冒頭のカヒコ。これはカウアイ島の先生によるオリやチャントがかなり箔をつけて格を上げる効果を担っていました。
また、ハワイアンズのダンサーの皆さんのカーヘアや踊り方にも明らかなブラッシュアップが加えられる事によって、フラを見る目を持つ観客に対して説得力を持つレベルに達していました。
そういう客層はえてしてモドキモノを嫌いますので、とりわけカヒコでは「本物」の追求がとても重要なのです。

現在ハワイアンズで夜に演じられているショーにおいて散見されるミュージカル調のオープニングや、全面的にバレエを取り入れた曲目などが今回の公演に取り入れられていなかったのも、同じ理由によるものではないかと推察されます。
それらの演出はフラと無関係の観客、フラに対する認識がおおらかな客層にとっては派手で効果的な演出かもしれませんが、フラを良く知る観客、フラとはかくあるべしという強い信念を持った客層からは、ともすると「モドキモノ」のレッテルを貼られかねない危険を含んでいるものです。

何より、第二部冒頭のハワイからのゲストはどんなうるさ方をも唸らせる威力を持っていましたね!
ネームバリューだけでなく、実力もお持ちの方々ばかりでしたもの。
あれで感嘆しないフラ界の人間は居ませんよ。居たらその人こそモドキモノです(笑)。



ハワイアンズやダンシングチームのファンへのサービス精神も強く感じられました。
リーダーだけでなく一定以上のキャリアのあるダンサーさん達にそれぞれの曲で花を持たせた事は、各ダンサーさんのファンにとって嬉しく誇らしい気持になれる演出でしたし、アイナふくしまを会場全体で合唱するコーナーも、ファンサービスの一環だと私は思います。

また今回デビューした50期生の皆さんと一緒に早川先生が登場されたのは、彼女達のお披露目として十分すぎるほど効果的でした。
私自身を含め、あの場にいたハワイアンズおよびダンサーのファンは全員「この子達を応援しよう!」という気持になったはずです。

公演全体を通じて、ありとあらゆる所で語られ演じられ映像にも映されたハワイアンズと学院の歴史は、古参ファンの方々や関係者の皆さんを喜ばせた事でしょう。
イリマフラスタジオそのままの振付のホロホロカアなど、昔と変わらぬ曲目の数々によって、会場にお越しのOGの皆さんの中にはこの踊りを懐かしくご覧になった方もいらっしゃったはずです。



中には、フラにもさほど詳しくないし、ハワイアンズやダンシングチームにもそれほど通じていない方もいらっしゃるでしょう。私が「カタギの皆様」と呼ぶ方々の事です(笑)。
私はカタギの皆様の気持になるのが非常に難しいんですが、この公演はおそらくフラやハワイアンズについて何の予備知識も無い客層にとっても楽しんだり感動したり出来る内容だったのではないかと思います。
広いステージをフルに活用したダンスは、それ自体がショーとして十分魅力に満ちていますし、「見上げてごらん夜の星を」「涙そうそう」といった一般にポピュラーな演目を入れたり、ヒット作『フラガール』のスタッフやキャストのインタビューコーナーを設けたりした事も、ライトな客層を惹き付ける演出であると言えましょう。
この公演を観てハワイアンズに行きたいと思った観客も少なくないはずです。


そんなわけで。
この公演のねらいが「ハワイアンズのファンや地元の人など、これまで支えて来てくれた人達へのサービス」および「まだハワイアンズに行った事がない人やしばらく行っていない人へのアピール」の二本柱であるという私の推測が正しければ、いずれの効果も充分にあったのではないかと思います。


感動したり興奮したり、勉強になる事もいっぱいあった素晴らしい公演でした。
このたびの大成功を心よりお慶び申し上げます。






人気ブログランキングへ

よろしければブログランキングをクリック下さいませ

最新の画像もっと見る