8月20日~8月24日の4泊5日で韓国キョンギ道パジュにある英語学習施設、English Village Paju Camp へ行って参りました。
昨年末に視察に行ったあの施設です。
今回私自身の生徒は2名だけでしたが、他引率2名の先生の生徒さん、引率に来られなかった先生の生徒さん、そして私たちが提案した羽田発に同行された一般の生徒さんを含め総勢25名を引率して行ってきました。
私の生徒もそうでしたが、わざわざ韓国に行って英語を学ぼうという熱心な生徒ばかりの団体ですから引率はとても楽しくやりがいのあるものでした!
中には具合の悪くなる生徒や、行ってみたらイメージと違いいやになってしまった、という生徒も出てくるかと思っていましたが、このツアーの生徒たちは日に日にパワーアップが目に見えるようで、本当に頼もしくグレイトでした!w
予定通りに羽田を出発し、眼下には富士山が望める好天気。 ただパジュは5日中3.5日くらいは雨でした。 そう言えば北朝鮮で水害などもありました。 その上出発前には領土問題でのゴタゴタが勃発し。。。
心配が無かったわけではありませんが、現地スタッフの言葉とこちらの施設が公共のものである、ということで決行してきました。 実際に学校以外には一度お土産を買うために近所のスーパーへ徒歩で行ったきりなのですが、空港、スーパー、カフェテリア、学校内のショップなど、どこでも丁寧に親切にしていただきました。
今大人の私たちの時代でこの問題が解決していないことを子供たちには申し訳ない、と思うばかりです。 けれどこの生徒たちの時代には何歩も前進しているように、心から願っています。
この施設も韓国人の生徒だけでなく、この夏はロシア、中国、日本からもたくさんの生徒がやってきて一緒に学習したと聞いています。 私たちの滞在中には韓国人学生と中国人学生がいました。 残念ながら一緒のクラスで学習することはありませんでしたが、政治家の外交はもとより、一般人同士の地道な交流がなくては国と国が理解しあえる日はこないだろう、と思ったりしました。
すぐ隣の国といがみ合っている方がよいのか、仲良く協力してゆく方が良いのか、考えなくてもわかることです。
さて、授業ですが。 着いてすぐに渡された時間割は冬の視察の物とあまり変わらない気がしました。 それでも講師が変われば授業も変わりますし、おそらく今この英語村はどんどんと改良、改善が図られている所だと思います。 今後更に充実した授業構成ともう少し他国の生徒同士の交流が図られるともっと面白いものになるのではないかと思います。
でもやっぱり授業はとても面白かったです。 これは演劇のクラスですが、演劇とはどういうものか、何が必要か、などの講義の後実際に自分たちで演劇の発表をします。
こんなに衣装もそろえてくれれば生徒たちもやる気でますよね。w
これはシンデレラのお話ですが、このほかにも数種類台本、衣装、小物類が用意されていました。
細かい発音指導などはいっさいありません。 むしろ講師の説明の英語を浴びるように聞いて、その中でブロウクンでも自分が関わってゆくことが大切な授業となっています。
まさに「英語を学ぶ」のではなく「英語で学ぶ」環境です。
こちらは低学年のクラスですが "Beautiful Bugs" と書いてあります。 "Bugs"ってなに? から始まり、どこで見られるの?、どんな虫を知っている?、など写真を見ながら話が繰り広げられます。
最終的には紙皿やストローを使って自分なりに昆虫を作る、というクラフトクラスになります。 そうなるとは思ってもみなかった。w
中学生にもクラフトのクラスはありました。 これがそうですが、面白かったですよ。
まずはスクリーンで"Extreme Sports" ってなに?、という所から始まり、スカイダイビングやパラグライダーなどのスポーツを学びます。 その後重力とか、落ちてゆくスポーツで人間を安全に保つ装置や工夫などを簡単に学びます。
そして最終的には自分たちで新聞紙、ストロー、ひもなどを使って、生卵を二階の渡り廊下のような所から落としても割れない装置を作ります。
グループ作業で3チーム中2チームが割れずに落とすことができました! 楽しそうでしょ?w
このように、英語に特化した施設だからこそ用意できるような体験プログラムを通して、生徒たちはとても楽しそうにクラスを受けていました。
朝9時から夜の9時まで授業がありますから、中には息抜きのようなカードゲームのクラスや、夜にはダンスパーティーなどもあります。 お年頃の女子、男子が一緒のクラスにいますから、恥ずかしがって踊ったりしないのかと思いきや、そりゃもうみんなはじけていましたね。www
左は近くのスーパー(徒歩15分)へ買い物に行った風景です。 夜の2時間のクラスをつぶして買い物に出かけました。 スーパーですので気の効いたお土産があるわけではないのですが、ずっと英語村にいますのでここくらいしか買い物に行けないのです。
みんな韓国語はわからないし、英語が通じる場所でもありませんのでレジではいろいろ戸惑ったこともありましたが、お店の人が手伝ってくれたり、韓国人の英語の先生が助けてくれたりで、無事買い物もすみました。
全員の生徒がレジを終えた後には私たち講師も「カムサハムニダ~。」と心から言いましたよ。 お店の人たちも「カムサハムニダ~。アンニョン。」と言ってくれましたよ。
雨が続いたある日の夕方、雲が切れてきて空が焼けました。 とてもきれいな夕日で「山にいきたいなぁ~。」とか、「写真を撮りに行きたいなぁ~。」とか、「空も海も陸も地球はみんなつながっていて、線なんか引かれてないよ。 日本のみんなも今日は夕焼けをみているかな。」なんて思っちゃいました。
ところで。 韓国では(ここでは?)この鳥をよく見ました。 カラスより一回り小さいのですが、黒っぽい様子と地上を歩く姿がなんとなくカラスにダブります。 鳴き声はオナガのようにギャーギャーとすごい声です。 よくよく見ると配色は黒ではなく、紺色っぽく、胸の方が白でとてもかわいらしいです。
この鳥、カッチと呼ばれ韓国では縁起の良い鳥として親しまれているそうです。 カササギなんだそうですよ。 カササギと言えば、織姫と彦星のために天の川に橋をかけるあの鳥ですが。。。白じゃなかったっけ? 今英語版の七夕の本を見たら、やっぱり white birds でしたけど。 なんで?w
白でも黒でもいいけど、カササギなら君が韓国と日本の架け橋になるかい?、なんてこの話はもういいや。
来年もこのツアーを企画するかどうかはわかりません。 行ける生徒の年齢は限られますが、幅はありますからそうそう毎年何名も行くとは思えません。
けれどアメリカ、オーストラリアに比べ外国に行ったという実感は少ないものの、飛行機の搭乗時間は約2時間半、時差もなく、体調を崩すことはまずないでしょう。 出発のその日の午後から、帰国の朝まで授業を受けられます。
ホームステイではないので当たり外れもなく3食管理の行き届いた食事がとれます。 授業も朝9時から夜9時までというのは他では聞いたことがありません。
そしてなんと言っても料金が格安です。 夏休みに同じように4~5日くらいの授業を含むアメリカやオーストラリアのツアーと比べれば半額くらいでしょうか。
ディズニーランドもホェールウォッチングもありませんが、初めての留学体験にはいい経験になることは間違えありません。
けれど、やはり今回参加の生徒たちを見ていて思うことは自分から交わりやる気を持ってやってゆける生徒は強いな、ということです。 こればかりは外からはっぱをかけてもなかなか上手くいきません。
今回のツアーは成功だった、と確信をもっています。 が、企画したり引率したりした私たちは本当に連れて行っただけで、あの生徒たちの笑顔は彼らが自分たちで勝ち取ったものだな、と本当に思います。
この経験は彼らの人生の中ではほんのちょっとのことかもしれませんが、私はあの笑顔を忘れることができないな、と思います。 そしてまたそんな笑顔が見たくて、こういうイベントに参加する日がくるかもしれません。w