2011年10月29日 6:34 a.m. 撮影
日光の紅葉もだいぶ標高がさがってきた頃でしょう。 東照宮あたりはまだきれいな紅葉が見られるでしょうか。 なかなかアップ出来ずにおりました10月29日の小田代湖です。
10月1日の訪問以来、各所で金屏風の貴婦人をたたえる記事や写真を拝見して、どうしても行かずにはいられない気持ちになりました。 まぁ、普通の年であればまた来年、と言うことも考えられましたが、何しろ今年は水鏡に写る金屏風です。 ただその金屏風、カラマツの黄葉もそろそろ見ごろ過ぎ、という話も聞いていましたし、奥日光の紅葉はまだまだ混雑が予想できましたから、ぎりぎりまで行くことを迷いました。 しかし、「行ってダメならしょうがない!」ってそのくらい行きたかった。www
そして上の写真。 私としては上出来です。 行って良かった。
29日(土)は夕飯に上の娘の誕生会をすることになっていました。 翌日30日(日)は下の娘の学園祭でコンサートを聞きに行く約束をしていました。 行けるのは29日早朝のみ。 28日(金)の夜のクラスが終わってからすぐに出発するという強行軍です。 しかし、そのくらいの時間に行けば午前2時ごろには低公害バスが発車する赤沼車庫に到着。 一時間ちょっと仮眠して午前4時発のバスに乗車。 高速、いろは坂ともに渋滞もなく快適。 という算段です。 おそらく金屏風のラストチャンス。
小田代湖5:35 a.m.
たまたま金曜日夜のクラスがお休みとなってしまい、ちょっと予定を変更。 午前一時まで家で仮眠をとり出発。 渋滞はないものの、日光宇都宮道路の日光口SAはすでに夜明かし組(?)の車でいっぱい。 あわてていろは坂を目指す。 渋滞はないものの車多い! 4:00a.m.ちょっとすぎ頃、無事赤沼車庫に着くと入り口にあるバス停は既に人が並んでいる。 4時のバスが行ったあとなのに。
「もし真っ暗な奥日光に私一人だったらどうしよう?」と一応心配をしていたのですが、まったくの愚問でした。 準備を済ませバスの列に並ぶも「乗れるのか?」くらいの位置。 うしろの男性も「人多いですね。 乗れますかね?」と話しかけてきますが。。。 けれど、頭上にはそんな心配も吹き消すくらいの満点の星空!! 「もう、これを見ただけでも満足!!」と思えるほどの星。 降るようなというより、囲まれているような星空。 気温は-6度の表示でしたが、あまり寒さは感じませんでした。
幸運にも並んでいる人全員がバスに乗れ、出発。 ただ小田代湖につくと狭い展望台はもう人の入る余地なし。 木道も立ち入り禁止ですから、以前の場所から写真を撮ることは無理。 そりゃそうです。 バスには大体80名ほど乗れるそうですが、これが2台目。 160名。 プラス、歩き、自転車など自力でくる方もいるのですから。
で、バス通りのどこかで撮れないかとぶらぶら来た道を戻る。 どこもなければ明るくなるまで待ってこのまま帰ろう。 そのうち赤沼に帰るバスが来るだろう。 そしたら戦場ヶ原か光徳牧場を撮って帰ろう、と思っていましたが、割といい場所が空いていました。 明るくなったらがっかりな場所かもしれないけど、と思いながら三脚を立てせっかくですから星空を撮りました。 みごと失敗。w 上の写真ではないのですが、一応星は写っていたものの、山の稜線がボケボケ。 いちおう星撮りのサイトも読んでおいて、そのように設定したつもりだったんですけど。。。あんなみごとな星景色も撮れないなんて。 これは次への課題です。w
5:38 a.m.
この日の日の出がだいたい 5:58 a.m. 2番目の写真くらいの時間になると周りの人から「朝焼けも、けあらしも出ないし、霜もついていないねー。」「いや、あの辺白っぽいよ。」という声が聞こえてくる。 けあらしとは霧のような水蒸気が舞い上がり、美しく層をなしてたなびいたり、木を取り囲むこと。 そこに斜陽が射せばそれはそれは美しい。 けあらしはもっと寒くないと上がらないようです。 「金屏風ももう終わりかけだし、いいとこないねー。」と言いつつ「毎日でも来たいねー。」とおっしゃる。 隣の方が「昨日も来てただろ!」とはやし立てる。 なんだか楽しい朝です。
5:46 a.m.
「そうか、これはけあらしではないんだ。」と思いつつ、それでも水面に薄く立ち上る霧を「美しいなぁ~。 私には充分美しい。」と思いながらシャッターを切りました。
5:47 a.m.
このくらいの明るさでもう充分満足したような気がしていました。 朝焼けもなかったし。 いままで数回ですが日の出の写真を撮り、なんとなく太陽が顔を出してから更に景色が良くなるような気はしていなかったので、もうそろそろ帰ろうかな、と思っていました。 けれど、先ほど冗談を言っていた男性たちはまだ一枚もシャッターを切った様子が無い。。。もっと良くなるかな、と期待して待ってしまう。
6:00 a.m.
6:11 a.m.
随分と周りが明るくなってきました。 太陽が昇って明るくなったせいか、気温の変化なのか良くわかりませんが、霧がだんだん薄くなってゆきます。 「もう、本当に帰ろうかな」と思っていると「さて、そろそろかな。」という声が聞こえてきました。 「何かもう少し待った方が良いらしい」と思い待っていると、「来た来たー。」と周りの方々がどよめきます。 一斉にシャッター音が響きます。 右手の方角、男体山の稜線から(たぶん)太陽の光が射しこんできたのでした。 しかも貴婦人にだけスポットライトを当てるかのように。 その時撮ったものが一番上の写真です。 あ~、周りの方に感謝です。
この後さらに背後のカラマツにまで陽の光があたってくると、文字通り金屏風となりました。 良く知る人には「見ごろ過ぎ」なのでしょうが、私は本当に感動してしまいました。 そして結局7時過ぎまで写真を撮り、さらに赤沼車庫まで歩いて帰りたくなり、車に戻ったのが8時30分頃。 実はこの後霧降の方へも行く予定だったのですが、それはすっぱりヤメにして自宅へ戻りました。
ちなみにカラマツが金屏風となった写真をまだアップする予定です。 しつこくて済みません。
赤沼に戻った8時30分ごろ、駐車場にはすでに列が出来ていました。 いろは坂くだりは渋滞はないもののゆっくり運転。 登りはおそらく清滝から湯ノ湖まで既にのろのろ。 日光宇都宮道路も料金所で混み、その先清滝までも列になっていました。 やはり日光の紅葉を楽しむには覚悟が必要です。
けれど一泊できれば。。。ねぇ。w