前回のクイズPART2の正解ですが、こちらはコメントには書いていませんが『龍形摩橋』でした。(記事が前後してしまい、どうもすみません。)
香港では1980年に入っても70年代からの流れで良質の作品も作られています。(総本数は相当な数に上りますが、その中でも香港製の有名プロデューサーの手によるものであれば品質は高くなっていると思います)『龍形摩橋』もその1本になると思いますが、龍形(=龍の拳)ということで龍のような躍動感が特徴でしょうか。
それにしても冒頭に登場するリー・ホイサンには驚きました!
(彼が思遠作品に出るなんてことはありませんでしたので・・。)
主人公のクリフ・ロクにあっという間にヤラれてしまいますが、今回はゲスト出演みたいなものだと思います。
笑顔の石堅さん(ヤングマスターの後かな?)
クリフ・ロクこと金童(古くから石堅とは共演済み。彼の奥様は「Mr.BOO!ギャンブル大将」のリサ・ルイ)は「蛇拳」「酔拳」でヒットを飛ばしたウー・スーユエン監督により見出された彼はこの『龍形摩橋』でついに思遠影業での主演を果たします。
きんどーちゃんのフィルモを整理してみました。本数は50本以上(これでも少ない方ですが)と、なかなか良い響きの有名タイトルに多数出演の強者です(笑。
金童フィルモ(こちらでログインしてからクリック)
簡単に辿ってみますと、
初期の頃は邵氏でジミー王羽といくつもの作品で共演するなどの功績を残したあと、嘉禾で初期の武侠片に出演。その後、台湾へ。独立プロでのカンフー作品を経て、75年『少林寺十八銅人』に参加。ジョセフ・クオ作品でカーター・ワンらと共演する。そして協利電影作品に数本出演後に思遠影業の『龍形摩橋』に主演・・といった感じです。
このような移り変わりはなかなか出来ないですし、彼しか出来なかったことだと思います。
提督の息子を意味するヒスイを持っていた主人公は宮廷に行くが、提督の僕(石天)にからかわれる。主人公はひょんなことから老夫婦にカンフーの秘技を伝授され、かなりの腕前に成長した。
ある時、彼のかなりの腕前であるところを見た日本人領事から日本人として大会への出場を依頼される。
やがて皇帝前で武術大会が開かれることになり、ロシアと中国の代表者が対戦。日本の侍に扮した主人公は気合い十分、出番を待つばかりであった・・。
金童ちゃんは老夫婦から伝授された”龍形摩橋”を使い、ロシアの強豪黄正利と対決することになります。
ラストのクリフ・ロクのウォン・チェンリー戦がメインイベントですが、前哨戦も見逃せません。おおっと!クァン・ユンムンvsウォン・チェンリーのレア対決だ。
なぜ後ろ向きなの?チェンリー
あっという間に決着しますが、この二人の対戦はあまり見たことがないですね。
(韓国人同士になるのかな?)個人的にはユンムンは「必殺鉄指拳」や『龍騰虎躍』のイメージが強いのですが、割と好きな俳優なのでした。
髪型は気にしないで!(ユンムン)
香港での出演数は少ないながらユンムンさんは色んな所に顔を出していますね。ショウブラ、ハーベスト、シーゾナル、エターナル、羅維影業・・・。『龍の忍者』にもコッソリ出演してますね。
ジャッキーとも意外と共演作が多い、といっても、そのうち2本は例のアレ・・・ですが(苦笑)。
ユンムンさんは「龍の忍者」にも伊賀忍者(だったかな?)として出演されていましたね。ジャッキーとも真の共演を果たしてほしかったですね。古い作品はあまり見たことがありませんが、香港映画界で活躍したスターの一人ですので忘れてならない存在と思います。邵氏の『少林搭棚大師』は演技の面でも良かったなぁ。