二日目はこの旅行のメインイベント、尾瀬ヶ原ハイキングでした。ハイキング旅行なので、旅行出発前からお天気が気がかりでしたが、この日もハイキング日和の晴れでした。
尾瀬ヶ原のハイキングコースは色々あるようですが、私達は鳩待峠から入る一般的なコースを歩きました。
まずバスで鳩待峠休憩所まで行き、ここで35名のツアー仲間は、歩く距離によって3ブループに分かれます。私達は中位の距離を歩くグループに入りました。それぞれのグル-プにガイドさんがつきます。
<鳩待峠休憩所>
一緒に歩くガイドさんから、尾瀬でのルールなどの説明を受けました。例年、冬になると、これから歩く尾瀬ヶ原には4m位の雪がつもるそうですが、今年の冬は2m位しか積もらなかったらしく、その為、毎年今頃は水芭蕉が見頃なのが、今年は見頃がいつもの年より1ヶ月程早く、ゴールデンウィーク頃だったそうです。こんなことは80年ぶりのことだそう。
その上少し残っていた水芭蕉も、6月2日の例年にはない遅霜にやられてしまって、とガイドさんは申し訳なさそうに言われ、ガッカリしましたね~。花の開花はその年の気候次第なので、見頃に出会うのは難しいと実感しました。
鳩待峠(1591m)から、尾瀬ヶ原湿原入り口の山の鼻ビジターセンターまでは、木道ではなく石が多い下り坂で、こんな感じで歩き始めます。
ガイドさんが「尾瀬のウエルカムゲート」と説明されたブナの木が見えて来て、その間を通りさらに下り坂が続きます。
<ウエルカムゲート>
<下り坂>
この辺りはブナの木が多かったですね~。ブナは幹が灰色で、木肌が比較的すべすべしていると、ガイドさんが教えてくれました。
<ブナの木>
まだ湿原ではないけれど、少し水芭蕉が現れました。葉がだいぶ大きくなっているような...。水芭蕉は白い部分はガクで、花は芯の部分だそうです。白い部分をそっと触ってみたら、かなり肉厚でした。
1時間ほど歩いて山の鼻ビジターセンターに着き、ここで少し休憩をします。
<山の鼻ビジターセンター>
いよいよ尾瀬ヶ原湿原の木道を歩きます。木道は右側通行です。木道をしばらく歩くと、無傷の水芭蕉を見つけました。木道の陰になって成長が遅れ、遅霜からも守られていたのでしょうネ、きっと。可愛いですね。
木道からだいぶ離れたところに、水芭蕉の群生が見られました。距離があるので傷み具合が判らず、キレイな水芭蕉に見えましたが...(^-^)
木道の前方の山は燧ヶ岳(ひうちがだけ)、後方の山は至仏山です。
<燧ヶ岳(2356m)>
<至仏山(2228m)>
ここから望む至仏山は雄大な尾瀬ヶ原を前に穏やかな山容を見せ、静かに佇んでいます。この山は百名山完登を成し遂げた友が、100番目の登山に選んだ山で、最後の登山にこの山を選んだ気持ちが何だかわかるような気がしました。
木道の周りには下の様な小さな池が幾つかありました。これは「池塘」と呼ばれるもので湿原の泥炭層にできる池沼なのだそう。中にある島は「浮島」と呼ばれ、時期によっては動くこともあるそうです。
木道の脇に所々にベンチが作ってあり、ここで少し早目のお弁当をひらきました。食後にガイドさんが歌詞を書いた紙を配られ、至仏山を望みながら皆で「夏の思い出」を合唱しました。爽やかな初夏の風が吹き渡り素晴しい時間でした。
食後さらにしばらく歩き、雑誌や絵葉書でよく見る、下の様な尾瀬の代表的景観に出会える「下ノ大堀川ビューポイント」に行きました。手前の湿原にはまだ少し水芭蕉も残っていました。思っていた通りの景観が目の前に広がり感動しましたネ。ずっと憧れていた尾瀬に来れたのだな~と思いながら写真を何枚もとりました。
しばらく歩くと、このような景色もありました。ガイドさんによると、これも尾瀬ヶ原の代表的な景色なのだそう。池塘に浮かぶ浮島とずっと向うの白樺、美しい景色でした。
木道を歩きながら、ガイドさんは咲いている高山植物を一つ一つ説明されたのですが、それに疎い私は覚えられなくて...。覚えているだけを書いてみます。
<ズミ>
<ミヤマエンレイソウ>
<ニリンソウ>
<ヒツジグサ>
尾瀬に行ってみてわかったこととして、水芭蕉は湿原の至る所に群生していると思っていましたが、それがあるのはごく限られた一部の場所だけのようです。
行きは前方に燧ヶ岳を望みながら歩きましたが、帰りは至仏山を望みながらのハイキングでした。なので、尾瀬ヶ原湿原は燧ヶ岳と至仏山の間にあるんですね。
又、木道は周りの景色に気を取られていると、踏み外しそうになる位、狭かったです。私は帰路、高い所の木の葉に気を取られて踏み外してしまいました。大事には至りませんでしたが...。
鳩待峠から山の鼻ビジターセンターまでは、行きは下り坂でしたが帰りは上り坂になるので、帰りは行きの1.5倍の時間がかかりました。鳩待峠には至仏山登山口があります。
全体で約6.5時間の尾瀬ヶ原ハイキングで、気持ちの良い素晴しい一日になりました。
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