もっぱら読書は電車の中の私。一昨日、重松清『その日のまえに』で泣いちゃいました。出来れば大人の男としては泣いたりする事は制御したいものだけど、涙が出ちゃったものは止められない、後は如何に誤魔化すかが大人の男としての見栄だ。まぁ通勤電車の中で人の涙を気にするような状態ではないので、眼鏡の位置をなおす風を装って手の甲で涙をぬぐったわけです。感動したのは人が死んじゃう悲しさよりも優しさが身にしみるのです。本を選ぶ時は内容吟味をしないで、作者だとかタイトルだとか表紙だとかで選んでいるので時々涙するくらいの感動に出会い、澄んだ心の確認が出来た!みたいなラッキーな気持ちになれるのです。身体は歳を重ねる毎にどこか失われたり余分な物がついちゃったりするけど、心は気の持ちようで洗えたり入れ替えたり出来ますから、泣けちゃった事がラッキーだったりするわけです。
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その日のまえに 価格:¥ 1,500(税込) 発売日:2005-08-05 |