ラッキーあぐら

幸運の上にあぐらをかく状態

重松清『赤ヘル1975』

2014-11-08 22:23:26 | 本と雑誌
今日読み終わった本は重松清『赤ヘル1975』である。
507ページあったので、結構、時間がかかってしまった。
でも、読んで良かったと思う。
広島カープが優勝した事は覚えている。
弱小球団とか、お荷物球団だとか、貧乏球団だとか
奇跡のような出来事だった事を覚えている。
ただ、自分がその年、何を感じていたとか
何を考えていたとか、思い出すことは出来ない。
日々の出来事が、生まれては埋もれていくような感じだ。
ブログを書き出してからは上っ面な出来事は読み返せば
判るんだけど、
おそらくはブログに書かない、もっと基本的な部分が
抜け落ちているような気がする。
それで、
ま、
抜け落ちてしまうような事だったら、そのまま忘れてしまうのだ。
表の言葉と裏の言葉を読み解いていくのも良いかもしれない。
そういう翻訳は自分でしか出来ないことだろうから。

広島には出張で2ヶ月ばかり行っていた事がある。
ほとんど、ホテルと仕事先の往復だけだったけど
時々は、お好み焼き屋に行ったり、牡蠣三昧だったり
食べ物の記憶は残っている。
路面電車が走っていた。
ドームに行った。怖かった。
広島弁という、少々乱暴に聞こえる会話は記憶にない。
ヤクザが闊歩しているのを見たこともない。
仕事関係であった人達は、乱暴な言葉になるはずもないものな。
よそ者は、たった2ヶ月間だから、ずーっとよそ者で良かったのだ。