ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

白菜の季節

2009年11月25日 | 酒と料理と
白菜は優しい野菜である。
煮物や味噌汁、シチューなどに入れても、料理を優しい風味にしてくれる。
漬け物にしても自己主張の少ない漬け物になる。
餃子に入れても然り、餃子自体を優しい味にしてくれる。
白菜のキムチが強い味になるのは、香辛料のせいである。

白菜と同時期に蕪が最盛期を迎える。
この2つの野菜をシチューに入れると、その白さと相まって、
まろやかで優しい味のシチューができる。

さて、白菜の漬け物といえば、冬の定番。
白菜を2つ切りか4つ切りにして、1日干して、
塩と鷹の爪を適度にかけ、根本を交互に並べて樽漬けする。
水が上がれば、1週間目くらいから食べ始める。

白菜漬けは樽の中で長くなると、少し酸味が付いてくる。
その方が美味しいという人もいて、
はじめの頃がシャキッとして旨いという人がいて、
好みの分かれるところである。

3日ほど漬けた白菜を取り出して、
唐辛子、出し汁、ニンニクおろし、つけアミ等を混ぜ、
千切りした大根をこの中に入れる。
そうやって作ったキムチの素を白菜の葉の間に詰めていく。

冷蔵庫の野菜室で保管すること3~4日。
自家製キムチの出来上がり。
旨いかどうかは腕次第。それにキムチの素次第。

簡単なキムチの作り方は、
8つ切りの白菜を、食べる大きさに切る。
ジップロックのビニル袋に入れて塩を振り、
千切りした大根をたっぷり混ぜ、
さらに、昆布を刻んで白出汁と共に加えて袋の中でしっかりもむ。

2,3日置けば白菜の即席漬けとしても食べられる。
これを取り出して、汁気がなくなるまで絞る。
ボールに入れて、市販のキムチの素を加えて混ぜれば、即席キムチの出来上がり。
好みで、冷蔵庫に残ったイカの塩辛や柚の皮を小さく刻んで、
チャチャッと入れるとひと味ランクが上がる。
辛くしたければ、韓国唐辛子を加えるといい。

冬の漬け物代表白菜キムチには、芋焼酎のお湯割りと行こう。
地元鹿児島で安くて旨いと評判の「島美人」。
長島特産のさつまいもと地下水で、
島内の5つの蔵元が仕込んだ焼酎をブレンドしたものである。
長島の島内限定販売で、麦麹と米麹を使った2つの原酒をブレンドした焼酎、
「島娘」もあるが、これはちょっと手に入りにくい。
キリッと辛いキムチの後に島美人が甘めに喉を漉す。
極楽、極楽。
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