ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

日本代表はいかに -2-

2010年06月16日 | 日記(?)
不屈のライオン、カメルーンを破った日本代表。
司令塔のソングが不可思議な欠場とはいえ、
予想外の勝利は、選手たちのファイティングスピリットの賜だった。
特に、攻撃と守備に駆けずり回った松井と大久保は賞賛に値する。
だが、松井の個人技から繋がれた本田のシュートは、
日本人のサッカーで世界を驚かすというシュートではなかった。
そういう意味では指揮官への評価に変わりはない。

今回の日本代表の布陣は、ワールドカップで勝つための窮余の一策とも言える布陣である。
指揮官が追い求めてきたサッカーの形は、
遠藤のパフォーマンスの中に一瞬見られたに過ぎない。
2年近く追い求めてきた日本のサッカーのあり方は間違っていたけれど、
日本中が勝利に浮かれて、それで全てが許されるなら、
その2年に費やした選手の努力、使った費用・時間は虚しい。
これからの日本のサッカーは何を何処を目指せばいいのか、
サッカー協会の幹部に問いたい。

今年のワールドカップは、
日本の試合も世界基準の試合の一つとしてそれほど熱くならずに見ている。
まず、オランダはさすがの試合。
これに左ウィングのロッペンが絡んだらと思うと、日本には大いなる脅威である。
トータルフットボール発祥の国であることを改めて認識する試合だった。

開幕試合のメキシコも、実にメキシコらしい試合運びで、
これまた、らしい南アフリカに先制されたが、スタイルを変えることなく同点に追いついた。
セルビアとガーナの試合は、非常にレベルの高い試合で、
よく統一され、スピードも豊かなガーナが勝ち点3を獲得したが、
これを見れば、同じグループのドイツも安閑とはしていられないだろう。

同じアジアの雄、韓国は素晴らしい試合をした。
選手個々の力と、伝統のファイティングスピリットは1次リーグ突破の予感を抱かせる。
メッシが世界ナンバー1のパフォーマンスを見せたアルゼンチンは、
同国の英雄マラドーナ監督は、別にいなくてもいいんじゃないかと思われ、
優勝候補の一角、イングランドとイタリアはいささか不安な開幕戦となった。
イングランドはキーパーのミスが大きいが、イタリアは4年前に比べると明らかに力が落ちている。
ともかくどの試合を見ても、勝つことは容易ではないということをひしひしと感じさせる試合ばかりだ。

さて、日本代表のオランダとの第2試合。
エトーに頼ったカメルーンに比べると、オランダは攻守とも相当に上にある。
指揮官は勝った試合のメンバーで臨むだろう。
だが、カメルーン戦では、後半の特に残り20分ほどには、日本の選手たちの体力の消耗が激しくなり、
前半ほとんどなかった左サイドからの攻撃を立て続けに受けていた。

世界的な司令塔のシュナイデルを中心に速くかつ多彩な攻撃をするオランダに対し、
後半もどれだけ引かずに守ることができるのか、
そして一瞬の隙を突いたカウンターの攻撃ができるのか、
選手たちのあくなき闘争心に期待したい。

日本代表はいかに

2010年06月11日 | 日記(?)
いよいよワールドカップが開幕する。
4年前、ドイツ大会の終了後は、現地に見に行く気持ちは満々だった。
何故断念したのか。
一昨年、世界一周中にペルーの宿で、ザンビア在中の日本人夫婦に会い、
治安の悪さを理由に行かない方がいいと諭されたからである。
アフリカに住んでいる人間が言うほど治安が悪いのは余程のことだろう。

ワールドカップはもちろん見たいが、
アフリカを旅する際のイベントの一つと考えていて、
それだけが目的なら、少々高くてもツアーで行っただろう。
しかし、40年ぶりのアフリカなら、ひと月ほど掛けて回る自由がなくては成らず、
個人行動が極端に危険な状況の国には行く理由がない。

さて、日本代表のここ最近の状況を見ていると、
サッカーファンで、1勝でもできると思っている者は8割方いないだろう。
親善試合の戦い方や結果だけで言っているのではない。
代表監督の節操のなさに呆れているからだ。

2008年にオシムの後を受けた現監督は、
俺のやり方でやると言ってチームコンセプトを徹底したのではないか。
「接近、連続、展開」などという、ラグビーで有名になった戦術を掲げて。
そのための合宿練習や親善試合を重ねてきて、約2年の歳月が経った。

それが今、1次リーグで戦う強豪を前にして、
そのコンセプトをかなぐり捨てて、極端な守りに入ろうとしている。
はっきり言って、完全なビビリである。
この2年間は何だったの、と言いたい。

指揮官が迷いに迷い、本大会前に選手たちを鼓舞することすらできないでいる。
世界が相手なら、対戦相手全てが強豪であることは分かっていたはずだ。
日本の弱さをやっと認識したというのか。アジアレベルが世界と思っていたのか。

今更ながらの布陣を敷くなら、何故内田を代表に入れたのか。
右SBに何故徳永を招集しなかったのか。
カメルーンの左サイドはゴールの起点になる、非常に危険な選手だ。
それをサイドの経験のない今野に任せるつもりなのか。

カメルーンの左サイドを上がらせないために、内田の攻撃力を使うのも手。
ガツガツ削らせるためには、今野より徳永の方がスペシャリスト。
今野はサイドで生きる選手とは思えない。
もしかして、代表を決めてからこの戦術でないと駄目だと、やっと気づいたのか。

イングランドとの親善試合から、日本代表の監督は替わったのかと思える戦術。
戦略も戦術もない指揮官を見ていると、期待は全く持てない。
あとは、各選手たちの奮起に奇跡を望むのみだ。

晴耕雨読  Ⅲ

2010年06月10日 | 農作日記
やっと茄子の苗も植わった。
トマトは屋外に植えると皮が厚くて食べづらいということで植えなかった。
キュウリの蔓が伸びるように、竹を切ってきて支柱を作り、
エビスカボチャの苗を時期をずらして少し植え付けた。

里芋は、ほぼ100%出芽。
つくね芋も70%くらいは芽が出ているが、もう少し出るだろう。
生姜の芽はずいぶん遅いのでまだだろう。
芽が出にくいオクラも半分以上は出ているようだ。

ジャガイモの収穫は、梅雨の合間を縫ってすることになる。
先日病気かなと思われた葉も青々と茂って元気になっている。
サツマイモは少し活着していないようなものもあるが、葉は出てくるだろう。
タマネギの早生系は収穫したが、普通種はもうそろそろ収穫だろう。

こうしてみると、ずいぶんいろんな品種があることが分かる。
このほかにも、豆やニガウリ、ネギなどが1列づつ植えてあるのだから。
畑に行くといつも半日労働になる。
先日も茄子の植え付けで行ったが、それ自体は30分もかからない。
ついついキュウリの支柱作りや、高菜の種収穫など、
ほかの仕事も目について、4時間近くの労働になる。

最近は、あまり畑仕事が苦にならなくなってきている。
これも習慣というものだろう。
黒いマルチが張られた畑を見て、近所の農家の人が通りがかりに、
「あんたたちも、百姓まではいかんけど、九十九姓くらいにはなったな。」
とお褒めの言葉をいただいた。

そろそろ梅雨に入る時期で、水の心配はなくなるが、
畑仕事ですることがなくなるのもどうかなと思っている。

ヒッチハイクで北海道(旅の原点) -2-

2010年06月08日 | 旅の空の下
ヒッチハイクというのは、そもそも人の車を当てにした甘えた旅行であるので、
今に比べたら車の量も極少なく、乗せてもらえないときもよくある。
だからといってじっと待ってるわけにはいかない。
そういうときは自分の足で歩くのだ。

網走の原生花園で昼寝をし、知床観光の拠点、斜里に向かって歩き始めたものの、
全くと言っていいほど車が来ない。たまに通りかかっても乗せてくれない。
夕方近くになって、いささか焦り始めた。
そういえば、網走の食堂のおばさんの、
「熊には気をつけろ」なんて脅かしをせせら笑っていたが、
暗くなり始めると、冗談じゃなく思えてきた。

近くに民家もなく、途方に暮れて歩いていると車のライト。
必死で止めて乗せてもらったのは、結婚を控えて一人旅をしているという若い男性。
宿も一緒にいいよといってくれたが、そこまで甘えるわけにはいかない。
斜里のバス停にはベンチがあり、簡単な屋根も付いている。
ここで寝ようと降ろしてもらって、しんからホッとして近くの食堂で夕食。

翌日は、今では世界遺産となった知床半島を、
昨夜乗せてもらった男性の好意に甘えて一緒に観光した。
乗せてもらった中で、これほど親切にしてもらったことはその後もなかった。

人の車に乗るというのは、いろんなハプニングもあるもので、
それについては次の機会で・・・。

野宿をすることに関してもいろんな人の好意や親切に助けられ、
熊に襲われることもなく、旅することができたことに感謝している。
次回は泊まったことの思い出をいくつか。

「村祐」微発泡

2010年06月07日 | 酒と料理と
村祐という日本酒がある。
新潟の酒で、新潟に特徴の淡麗辛口とは一線を画す酒である。
あるテレビ番組で紹介され、一気にブレイクしたため、今でも手に入りにくい酒の一つである。
その番組で対戦酒として紹介されたのは鹿児島の「萬膳」で、
これも芋焼酎では手に入りにくいものの一つだ。

最近、その「村祐」のうすにごり微発泡が手に入った。
初めてだったので、友人と1本ずつ入手した。
しばらく冷蔵庫に保管して、吹き出しに用心しいしい開栓した。
夕食時に、わくわくしながら飲んで見るとびっくり。
「なんだこりゃ」と思わず唸ってしまった。

これこそ米で作ったジュース。
村祐は全体にどちらかというと甘口で淡麗。
香りはさほど強くなく、雑味は少ない。
しかしこれほどに日本酒を意識させない日本酒は初めて飲んだ。

香りだけ言えば、「鍋島」や「来福」などはフルーツのような香りが立つ。
しかし、味を加えるとやはり日本酒だなぁと思える酒だ。
ジュースのようだとまで思える酒は初めてだ。
こういう日本酒がないことはない。
「すず音」や、「ひめぜん」のような甘口で5%前後の低アルコール度の日本酒である。

しかし村祐のうすにごりは、無濾過生酒で、アルコール度数は16度。
普通の日本酒と何ら変わらない作りで、
ほとんど日本酒を感じさせないできあがりになっているのは驚きだ。
ジュース感覚で飲むとえらいことになりそうだ。

さて、合わせる食べ物は何にするか。
最近使用頻度の高い圧力鍋に少量の水とコンソメを1かけ入れ、
先日収穫してきた新タマネギの小さいのを丸ごと煮る。
蒸気を噴き出してから3分火に掛け、圧力が抜けるまで放っておく。

煮えた新タマネギを縦割に2分して、スープ椀に盛る。
コンソメとタマネギの味がしみた煮汁に片栗を溶かし込み、トロトロにして器のタマネギにかける。
最後に三つ葉をのせて飾ればできあがり。
新タマネギの上品な甘さがコンソメのスープに際立ち、さっぱりと美味い。

今日は季節の野菜を堪能しながら、飲み過ぎに気をつけて「村祐」を頂こう。
極楽極楽。