Potential of aromatherapy

aromatherapy and golf and movie

人生を振り返る

2010年09月07日 | 雑記
こちらのブログでも時々書いている患者さんですが
最近は眠りがちになって来ました。
今日はわんこの面会がありました。
わんこは、嬉しくて嬉しくてベッドの上で走り回り、患者さんのお腹の上を
いったりきたり、顔をなめてずっと患者さんのそばにいました。

がんが骨に転移しているので痛みがあるのに、わんこはその上で
動き回ります。
ご主人が、「おまえ痛くないのか?」と心配していますが、患者さんは
ただ微笑むだけでした。
わんこは何かを感じるのでしょうか。

ご主人とはゴーカートでしかデートしなかったと聞いていたので
ご主人に確かめたら、「映画もみにいっただろ、銀座とか錦糸町とか」
「そうだっけ?行ったっけ?」

楽しかったデートの頃を思い出してもらいました。
けっこう部屋で大きな声を出していることも多かったですが、
最近は穏やかに過ごしています。
ひょっとしたら、もう長くないのかもしれません。

過去を振り返り、楽しかったことを思い出してもらっています。
お子さんが生まれた頃は、きっと最高に嬉しかったことでしょう。
私たちの知らない、長い長い年月が走馬灯のように駆け巡っているでしょうか。

今日病棟に入られた患者さんは、奥様が10歳若くてすごく可愛い方です。
ご主人に献身的で、もっともっと長生きして欲しいと思っています。
今日みえたばかりで、話しているうちに涙がでてきます。

 「泣きたい時には泣いてくださいね。私たちも泣きますよ。笑うときにも笑いますし。」
 「ありがとうございます。後悔はたくさんするけど、できるだけないように・・・・」

お子さんを18歳で生んでいて、今は27歳です。
すごく素敵な息子さんで、奥様と二人で並んでいても恋人同士みたいです。

 「息子さんと一緒だと、恋人と間違われません?」と聞いたら
 「よく間違われます。息子のアパートの契約に行ったら、二人で暮らすの?と言われましたから。」

年の差は17歳ですから、おかしくないですね。
息子さんはしっかりして、身長も185ですし、お母さんは148センチで可愛いのですから。
別の病院で手術などされていましたが、再発して化学療法をするときに

 「お金がないなら、うちでは治療しない」と言われて

私の病院に駆け込んだのでした。
そして、治療もしましたが効果がなくなったために、私の病棟にいらしたのでした。
黄疸もひどく、お腹の水も多く、しんどそうです。
家族のいい時間を過ごしてもらいたいです。