NEST OF BLUESMANIA

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音曲日誌「一日一曲」#70 B・B・キング&アルバート・コリンズ「Stormy Monday」(Blues Summit/MCA)

2023-06-10 05:33:00 | Weblog
2009年3月22日(日)

#70 B・B・キング&アルバート・コリンズ「Stormy Monday」(Blues Summit/MCA)





70曲目はこれ。B・B・キングがアルバート・コリンズ、バディ・ガイ、ジョン・リー・フッカー、ロバート・クレイ、ルース・ブラウン、ココ・テイラー、アーマ・トーマスといったトップ・アーティストたちと共演したアルバム(93年)より、コリンズとのトラックを。

おなじみの名曲ストマンなわけだが、同年11月に亡くなってしまったコリンズとの共演ということで、実に貴重な記録であります。

ブルース界に王として君臨して50年以上、さまざまなミュージシャンと"謁見"してきたBBだが、それぞれの共演相手に花を持たせるような、心遣いが感じられますな。

この曲ではギターのイニシアティブはあくまでもコリンズにとらせ、ボーカルの大半を担当するBB。後半ではちょこっとパート交換もあるが、イントロから、エッジのたったコリンズのサステイン・トーンが前に出てきている。

コリンズは「Sun rises in the east~」という、BB版4番コーラスの歌詞を歌った後、スキャット付きのギターソロへとなだれ込みますが、このあたりがいかにもコリンズらしい"けれん"といえそう。

歌もギターもスタイルはかなり異なるふたり。でも、その個性の違いが見事にコントラストをなしており、聴きごたえ十分な一曲となっている。

アルバート・コリンズも、亡くなって15年以上たってしまったが、いまだその「破壊力」をしのぐギタリストは登場していない。

イントロの、たったの一音で、弾き手が誰か知らしめる強烈なトーン・キャラクターを持ったギタリストは、今後も出てこないような気がするね