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物価の安い国

2004-10-05 | スペイン語圏まめ知識
最近、海外移住やロングステイをテーマにしたテレビ番組が多いように思う。興味があるので時々見るのだが、昨夜は「安~~い!!」を連発するレポーターの甲高い声が耳障りで、途中で切ってしまった。

エクアドルの MISERIA (貧困)のことを思い出した。
8年ほど前、首都キトに語学研修目的で行ったのだが、ひと月200~300ドルで生活できたので、「物価が安い!」とついつい長居してしまった。しかし現地では、月100ドルそこそこの給料でなんとか食べている層の人が多かった。その日のパンのために靴を磨いたり、バスの中でガムを売ったりして働く子供は大勢いた。もっと貧しい人々は、それこそ家もなく、裸足で生き延びていた。垢と埃にまみれた空腹な子供が、道端で鼻水をたらして寝ていたり、ハンバーガー・ショップで残り物をねだっていたり、、、そんな光景も幾度となく見かけた。

テレビで話題にしていたのは、もちろんエクアドルではない。アジアの、物価の安い国である。しかし物価の安い国というのどこもきっと、日本人にとって「安くて住みやすい」だろうが、現地の人は貧困にあえいでいるのではないか。その一方では、美味しい汁を吸って肥えていく大金持ちがいて、貧富の差が埋まらないのだ。

「やっす~い! これだけ食べて1,000円ですか~?」
「うわー、こんなに広くて家賃がたったの70,000円? 安~~い!」
そりゃー日本人のための番組だし、見ているのは日本人だけだろうけど、あんまり声高々に「安い!」と叫ばないでほしいなぁ。少なくとも「安い安い!」とウハウハ注文したあげくに料理を残すような、下品なまねだけはしてしてくれるなよ。

「あのホテル、外国人がよく泊まるけど。一泊100ドルだってさ。この国の平均的な月給を知ってるかい? 100ドルだよ。どう思う?」
キトに行ったばかりのとき、エクアドル人にそう聞かれた。どう思う?って、う~ん、私ね、未だに考え続けている。

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