彫刻の森美術館では、現代の新しい創作表現を紹介するシリーズ第7回として
「鈴木康広 始まりの庭」を開催しています
鈴木康広は、何気ない自然現象を見つめ直し、新たな感覚で翻訳した作品を制作しています
作品の題材は日常の中にあっても、鈴木の視点がそこに加わると当たり前に存在していたものに新たな発見が生じます
その驚きが痛快で、思わず微笑んでしまうことでしょう
鈴木の“見立て”を巧みに具現化した作品の前では、子どもから大人まで
あらゆる世代の鑑賞者が一度は同じ視点に立ちながら
見る側それぞれが培った体験や環境によって異なる気づきも加わります
参照 =会場リーフレットより=
家族と伊東に向かう途中、箱根に立ち寄った
かねてから機会があれば行きたかった「鈴木康広作品展」
新作の展示
《上/下 重力と磁力の彫刻》《自然を測るメトロノーム》《軽さを測る天秤》など、
独自の方法で自然現象を見つめ直す新作10点を本展に合わせて発表
主題別に分けられた庭
「空気と水」「重力」「反転」「瞬間」などのテーマによって、本館ギャラリーの空間を「庭」に見立てた構成をします。
会場の本館ギャラリーを一歩出ると、そこには彫刻の森美術館の屋外展示場が広がります。
始まりの庭で鈴木の目を通した世界に触れ散策を開始すると、野外彫刻の見方も変わってくるかもしれません。
代表作《まばたきの葉》を展示
マルチホールには、2003年に発表した鈴木康広の代表作《まばたきの葉》のほかに
目を閉じた瞬間を撮影する体験型の作品《まばたき証明写真》、1分間に1回「まばたき」をする《まばたきの時計》など、
「まばたき」は、鈴木が作品制作を開始する上で基本となったモティーフであり
「まばたきの葉」は「木」あるいは「葉」というかたちに目を向けることで、人間の視点を超えて世界の見方を広げるヒントとなった作品です
鑑賞者にとって、本館ギャラリーの展示をさらに深く読み解く鍵となることでしょう
まばたき証明写真は免許証撮影ボックスに入り、すぐ免許証サイズで出来上がりました
子供たちは喜んで楽しんでいたが、私は死に顔みたいで遠慮した(笑)
近所の地球 旅の道具
リンゴレンズ 2016
背中の遠近法 2014 上/下の模型 2014 月のゴルフボール 2014 自分の日時計 2014etc
なにより私が気に入って夢中になったのは [蛇口の起源]
「蛇口」は、ジャグチが出た水の形が、蛇に見えたのではないか?
映像を撮影し蛇に見える瞬間を探しました
ポイントは向かい風との絶妙な出会い
公園にいた子供たちが水の無駄使いをしないように、叱られました。。。
会場に映像が映し出され、私も見える瞬間を・・・(◎_◎)
子供のように、目が点に、夢中になれる瞬間♡
※会場内は撮影禁止
「ファスナーの船」 2010瀬戸内国際芸術祭 作品番号34鈴木康広
船の航跡をファスナーが海を「開く」ように見立てた「ファスナーの船」
2014年の水戸芸術館での展覧会「近所の地球」や「パラパラマンガ商店街 in 水戸」を展開
2016年には「第1回ロンドン・デザイン・ビエンナーレ」に日本代表として出展
鈴木康広 Yasuhiro Suzuki
1979年静岡県浜松市生まれ。2001年東京造形大学デザイン学科卒。日常のふとした発見をモティーフに、誰もが知っているものを新鮮な感覚で捉え直す作品を制作。国内外の展覧会をはじめ、パブリックスペースのコミッションワーク、大学の研究機関や企業とのコラボレーションにも積極的に取り組んでいる。代表作に《ファスナーの船》《まばたきの葉》《空気の人》など。2014年には水戸芸術館にて個展を開催、金沢21世紀美術館で「鈴木康広『見立て』の実験室」を開催。 2016年、「第1回ロンドン・デザイン・ビエンナーレ2016」に日本代表として公式参加。2014毎日デザイン賞受賞。作品集に『まばたきとはばたき』『近所の地球』(ともに青幻舎)、絵本『ぼくのにゃんた』(ブロンズ新社)がある。
現在、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科准教授、東京大学先端科学技術研究センター中邑研究室客員研究員。
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