魔女のひとりごと

★ 魔女になろう!

平家物語絵巻@林原美術館

2015-08-12 | 博物館・美術館・建築など
烏城公園から通りを1本挟んだところにあるのが、林原美術館。
これは旧岡山城の二の丸にあった対面所(迎賓館)跡。



7/18日(土)~9/23(水・祝)、
特別展「すべて魅(魅)せます平家物語絵巻」が開かれている。
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これは、林原美術館と関西大学の共同企画事業。

関西大学がデジタル画像に取り込み、
PCの画面で自由に見られるようにした。

夫が関西大学がこの入場券をプレゼントするという
企画に応募したところ当選。
二人が入れる入場券がもらえた。

お盆は広島の旅を予定していたため、
同じ方向なので立ち寄ることにした。

この美術館は、甘味料などに用いられる糖質トレハロースや、
インターフェロンなどで有名な、林原産業株式会社の三代目社長、
林原一郎氏の逝去に際し、1961年に財団法人を設立し、
刀剣を中心にした古美術などを展示。
いくつかの経緯の後、現在の林原美術となったもの。
詳しくは⇒こちら

越前松平家伝来のこの「平家物語絵巻 全36巻」は、
705場面を描かれていて、
平家物語の全文全章を納めている日本唯一の貴重品。
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館内は撮影禁止なので、これは広告ビラを撮影したもの。きれいに撮れず(-"-; 

これを収納している漆塗りの箪笥が素晴らしい。
すべての引き出しに、何巻と内容が書かれていて
目を見張ってしまった。

膨大絵の中で、やはり女性の目を引くのは、
二位尼(にいのあま=平時子)が、孫である8歳の安徳天皇を抱いて
入水する直前の場面。
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これも広告ビラを撮影したもの。きれいに撮れた(^o^)

受付前の販売コーナーに、
製本された『平家物語絵巻』が売られていたので、購入。
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平徳子(建礼門院)は入水したが、源氏の兵士が差し出した
長い竿(?)に髪が引っ掛かり、引き上げられた場面の絵も載っている。
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「おごる平氏は久しからず」と諺にもなっていて
日本の歴史の中では“悪人”扱いされている平氏。

しかし、本当にそうなのか? 『汚名返上』を読むと面白い。
決してそうではないとの見解が書かれている。

なぜ、平家物語を作り、琵琶法師にうたわせ、
日本中に広げなければならなかったのかが書かれている。

もちろん、平家物語を書かせ広げさせたのは源氏である。

平氏を根絶させた源氏の正しさを、
日本中の人々に、納得・共感させるために。

この本などには書かれていないが、
私は徳の院号が“建礼門院”であることがおかしいと思う。

建礼門とは、京都御所の中で最も格式の高い門。
現在も天皇皇后と、外国元首級しか通ることはできない。

それがなぜ、平清盛の娘の院号に?

「この最高の院号を差し上げますから、お願い!
平家一族の皆さん、怨霊になって我々を苦しめないでください」
との願いが込められているとしか、私には考えられない。

「それほど、日本は“怨霊・たたり”を恐れながら、
歴史が刻まれて来たということや」と思う。

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