JR留萌線、廃止へ

私は、子供のころ留萌線沿線で農家の長男として育った。それだけに留萌線には愛着があり乗車体験会など参加し留萌線存続に関心を持ってきた。
30日、JR北海道が廃止を求めていた留萌線は、沼田ー留萌間を23年3月末で、深川ー沼田間を26年3月末でついに廃止することが決まった。
留萌線は1910年(明治43年)深川留萌間で芦別・赤平から石炭を留萌から水産物の輸送、それに住民の足として110年の歴史がある。
一時期、深川ー留萌間は留萌本線といって、大正10年に留萌から増毛町まで、昭和2年には、留萌から日本海に沿って幌延まで羽幌線として延伸された。
その後、羽幌線は国鉄民営化で1987年(昭和62年)廃止。留萌ー増毛間も利用低迷で2016年(平成28年)に廃止された。
留萌線廃止の背景には20年3月深川・留萌自動車道が全線開通し、深川・留萌市が約1時間で結ばれたことでも利用客が減少した。
各自治体が開いた住民説明会でJRが参加して説明することもなく、国や道も留萌線存続の支援は一切ない。背景には国の意向も見え事実上見放されていたといえる。
来年3月から2段階で廃止・バス転換される。バスは苦手で「困る」赤字続きで廃止は「仕方がない」程度で地域住民の関心も薄い。
廃止されると困るのは学生と、病院に通う高齢者だけではない。過去の例では、沿線の町は人口減少して寂れいる。廃止後の地域振興はどうするのか、課題は積み残されたままになっている。