再建ブログだからね、たまには乳房再建のことも書かないと。
ってか、最初の再建オペから早4年。
あの頃から、4年たった今まで、後悔は一度もない。
そのことをちょっと書いてみたい。
そもそも、私は、全摘なのにリンパ転移が多く、放射線もした。
だから、皮膚の硬縮がおこり、インプラントではエキスパンダーで伸ばすのが上手くいかないことの方がおおく、
受けてくれる病院もほぼなかった。
選択肢は自家組織だけ。
その自家組織でする場合でも、皮膚のドナーまでは使わず、なるべく自分の胸の皮膚をのばすエキスパンダーはやはり使えず、皮膚と脂肪両方を移植する方法しかなかった。
ここで、腹直筋はつかいたくなかった。あくまで脂肪にこだわったのが、私が欲しい胸であったから。
腹直筋や広背筋など筋肉を使う事に抵抗があったというより、特に腹直筋だと腰痛とかになやまされることも考えられたから、そこまでしての、胸はほしくなかったのだ。QOLの天秤ね。
結果、脂肪&皮膚がドナーとなった。
綺麗という判断は人それぞれだと思うけど、
私の方法「脂肪&皮膚」は一番見た目的には綺麗ではないと思う。
なぜなら、胸本来の皮膚ではないから、そこだけパッチワークのように別の皮膚感になるし、傷も胸をかこむように大きい。
人間一枚の皮膚でできてるといえ、色素沈着やキメなど、けっこうちがうものだ。
私は胸の皮膚のほうがきめこまやかだった。お腹の方がなんか粗い。ってか絨毯の織目のように、ちょっと流れがちがうのだ。だからパッチワーク。
でもね。
それでも後悔ないのは、体が楽になったのだよ!
麻酔から目覚めて感じたことは、痛みでもなく、胸が守られてる。そんな安堵とそのことによる身体の落ち着き。
縫った傷のいたみなんて、へ?ってくらい。
乳がんオペのときは、傷もいたかった。傷以上に、胸全体無防備にむき出しになってるような恐怖と、実際「無くなった」ことでの身体的負担もあっらのだろうとおもう。
全摘の胸は、たんにスカッとまっすぐに切り落とされたようになってるわけではなく、
でこぼこして硬く、肋骨や心臓が座布団なしに硬い板のうえに座らされ、そして板の間で寝かされているようなゴツゴツした硬い痛み。
ところが、そこに脂肪が入っただけで、ああ~~、ふかふかソファーにようやく座れた、ああ、板の間生活から柔らかベットだ~ってな感じ。
包まれてる。
たった片方の胸なのに、体全体が優しく包まれてる。そんな感覚がした。
それが、まったく痛みを感じない正体だったのだと思う。
そして・・・・・・・・・・・
自家組織で再建するということは、ドナーに栄養を与えるために血管をつないで血流を確保する。
乳がんオペでは、先ずは癌を取りきることがメインだから、そのへんの血管やらリンパなんか、ごてごてとつぶれたまま縫いとめられてることがほとんどらしい。(名医といえども、それは仕方ないみたい)
それを、自家組織にすることで、血管確保の必要から、一度綺麗に整備される。
ぐちゃぐちゃの絡まった紐を解いていくようなイメージかな。
だから、その胸のあたりの血流全体が改善されて、体も楽になるという事も、「あ~楽」と感じたひとつかもしれない。
なにより、リンパ浮腫にとってもいいことだ。
これを心配する人もいるようだけど・・・・・私も実際しんぱいしてた。なんせ、腕に注射も血圧も蚊のアホも禁忌なんだからね。そこえ近くでオペときたら心配。でも、これは事前にいろんな先生の講演会で質問もして、はっきり大丈夫とお墨付きもらった。安心。
それどころか、前述のように、良い効果も期待できるとのこと。
ま、そんなこんなで、私はお腹におおきな傷もつくったけど、2度の修正をしながら今では綺麗になっている。
自家組織にしてよかった。
乳輪も成功。
乳頭だけは失敗。それでも、主治医に感謝。私は乳頭無いくらいの方がいいのさ~
それに、着ける乳頭もいまは2万くらいからあるし、温泉とか気になるならそれもできる。
ま、きにならんけど。私乳頭ちいさいんだわ。1メートルもはなれて見られたら乳輪の色があるだけでもう充分かな。
とにかく、胸は二つで一つ。バランスも体の守られてる感も、私には乳房再建は素敵な日々だった。
そして、大切な選択だった。
ま、精神的なことはまた別として、身体面でちょっとまとめてみたよん。
追記
ちなみに、私のお友達は、両方乳がんで、両方一緒にインプラントの再建をしました。皮下乳腺全摘で、小ぶりの胸でいいとのことで、エキスパンダーもせず、終わりました。インプラントでも守られてる感があるといってたな~
ま、いずれにしても、ここで書いてることは、個人の感想ですので、個人差はあります。