◆お話は、そのヤコブの11番目の子でヤコブから特別に可愛がられ、兄弟たちからやっかまれて奴隷として売られてしまうヨセフの物語です。その理由は、おさないヨセフには夢を解く力が与えられて、小さな頃から将来に兄さんたちは自分に頭を下げ、かしずく時が来ると予言めいたことをよく話すことがあったためでした。放牧の旅をしている兄たちの様子を父ヤコブから見に行かせられたヨセフは、普段から憎たらしく思っていた兄たちにエジプトに奴隷として売られてしまいます。兄弟たちは父ヤコブにヨセフは野原で野獣に殺されたと嘘をいいます。ヤコブの落胆は大変なものでした。
◆それから20数年も過ぎたでしょう。エジプトに売られたヨセフ。そこで大変な困難の連続でしたが、神様に助けられ夢を解く力によってエジプトの王様ファラオの夢を解き、世界に起こる困難(飢餓)に備えることを進言し、多くのアドバイスをして国を助けるため総理大臣にまで引き立てられるのでした。
◆世界中に飢饉が訪れます。エジプトは、大臣となったヨセフの夢を解く力のおかげで事前の準備ができ、多くの貯えを持ちました。飢饉に困る周辺の多くの国の人々がエジプトに食料を求めにきました。父ヤコブ、兄弟たちがいたカナンの地も大変な飢餓に見舞われます。父ヤコブの命に従って、兄弟たちはエジプトに食糧を求めに旅をして来たのです。そのとき、大臣となった昔、あの奴隷として売ったヨセフに会見するのです。ヨセフはすぐに分かりましたが、兄たちはまさか奴隷として売ったヨセフが目の前にいる大臣になったとは夢にも思いません。ここで、ヨセフが幼いころに、将来、兄さんたちは自分に頭を下げる日が来るだろうと話していたことが、現実となったのです。ヨセフが奴隷として売られたのが17歳ころでしたからこの時は38歳ころであったろうと言われています。・・・続く