「十戒」という映画を見たのは中学の時だったかと思います。チャールトン・ヘストンがモーセでユル・ブリンナーという俳優がエジプト王パロでした。聖書のお話というのは、ただいろいろな神様に関するお話がまとめられているだけなのか。モーセの話も、イエス様の話もただ、昔の善いお話が集められ、まとめられているのを聖典としているのかなと、教会に来て自分の言葉で読むまでずっと思っていたのです。しかし、違いました。それは、天地創造以来つながっていたのです。生きて働いておられることが分かったのです。イエス様が言われた「私の言葉は失われることが無い」と言われたその言葉、天地が壊れるまで生きて働き繋がっていることが理解されて来たのです。それはおおきな驚き、発見でした。「わたしの父は今も働いておられる」というイエス様の言葉が理解されてきたのです。(ヨハネ伝5:17)
◆あの事件とは「出エジプト」の事件です。聖書の記事は淡々と無味乾燥に書かれているようですが、ずっと後の出エジプト記13:19節に次の言葉を見つけたときはとても感動しました。あのヨセフの死からおよそ360年も後のことなのです。
『***モーセはヨセフの骨を携えていた。ヨセフが、「神は必ずあなたたちを顧みられる。そのとき、わたしの骨をここから一緒に携えて上るように」と言って、イスラエルの子らに固く誓わせられたからである。』(出エジプト記13:19) ***
長い物語の中にこの一節がぽっと書かれて出てくるのです。繋がっていたのです。神様は決してわすれておられなかった。壮大なスケールの天上界の救済の物語が見えてきたことに感動しました。映画の中には出て来ませんが、あの事件の中で、あの紅海が割れて、パロの軍隊に追い詰められたあの大変な騒動の時に、モーセが杖をあげて皆が紅海を渡っていたあの騒動の中にミイラとなったヨセフの亡骸が運ばれていたのかと思ったときは正直、感動しました。ヨセフのお墓の場所はきちんと分かっていますので日本の古墳が誰のお墓かなどということではなく、これは架空の物語ではない実際の事なのです。これは信仰の父と呼ばれたアブラムに400年後に帰ってくるのは今から4代目であると言われたことがそのとおりになったことを示しています。一代を100年としますとアブラハム、イサク、ヤコブ、そしてヨセフと確かに4代目になります。ヨセフの死から360年、そして荒野の40年をへてカナンの地へ入っていくのです。・・・続く