マリーのアトリエ

札幌時計台近くのハンドメイドショップ、マリヤ手芸店のスタッフブログです。

北海道と羊2

2009-02-28 08:47:28 | 手織り・手紡ぎ・フェルト


マリヤ手芸店では、手紡ぎ(ホームスパン)の材料や道具、書籍を
数多く取り扱っています



マリーの母の実家も農家で、子供の頃はつねに2~3頭の羊を飼っていたそうです
年に1回、春になると、家の玄関で毛刈りをしたんですって。
(昔の農家の家は、玄関がすごく広かったんです)
ちょっと可哀想だけど羊の足を縛って、普通の裁ちバサミでジョキジョキ切ったらしいです
最初はイヤがるけど、羊もそのうち疲れて寝ちゃって、
ハサミでキズつけちゃったところは、後で赤チン(懐かしい!今もあるのかな?)
を塗っておいたという、なんとも素人っぽい毛刈り風景だったようです

刈った毛は工場に出して、半分は工賃で取られるんだけど、
半分は毛糸になって戻ってきて、それで家族みんなの冬のセーターを
編んだそうです自分達でも手紡ぎで毛糸を作ったそうですよ。
素人だから、太かったり細かったりになっちゃうけど、それはそれで味のある毛糸で、
格好よかったんですって

毎年暖かい毛糸を提供してくれた羊さんも、子羊が増えたり、齢をとったりすると
な~んとジンギスカンにされてしまうんです
自家製のタレに漬け込んだ、あの時食べたジンギスカンほど美味しいのは
食べたことがないって母が言っていました
新鮮、獲れたて(?)のお肉なんだから、そりゃ美味しかったことでしょう
今、北海道産のジンギスカンなんて、高価で滅多に食べられないんですよ

昔の、田舎の農家はほとんど自給自足で、なんでも自分の家で作っていました。
自分の家で食べるお米や野菜はもちろん、味噌やしょうゆや納豆も自家製で
作ってたんですって(北海道は大豆がとれるから)

動物もいっぱい飼っていて、卵&鶏肉のためのニワトリや
農耕馬のドサンコもいました。馬はトラクターが普及するまで、
農家にはなくてはならない働き手で、冬は馬ソリで大活躍
その他にもペットで、ヤギやウサギやネコなど色々いたそうで、
なんともにぎやかだったんですね

自給自足で、自分の家で飼ってる羊の毛でホームスパン。
今では、なんだかとっても贅沢な暮らしに思えますよね
もちろん、昔は今のように機械も普及していなくて、
農家の仕事は大変だったのでしょうけど

そういった土壌があるせいか、北海道人は羊に親しみがあるようで、
手紡ぎや手織り、フェルトなど、羊毛を使ったクラフトに関心のある人も多いように思います。

普通、「織り物」っていうと着物の反物を織る、「機織」(はたおり)を思い浮かべる
かもしれませんが、北海道で「織り物」っていうと、やはりウールなんです。
熱心に手織りをやってらっしゃる方が、自分で織った毛糸のマフラーをして
お店に買い物に来てくださることもあります
羊毛の暖かい感触は、やはり心なごみますよね


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北海道と羊

2009-02-27 08:01:07 | 手織り・手紡ぎ・フェルト

マリヤ手芸店の入り口壁面。
大きなウールのタペストリーが飾ってあります


札幌の観光名所で、「羊が丘展望台」というとことがあります。
有名な「クラーク博士」の銅像があるところね
ここでは羊さんが放牧されていて、のんびり草を食べている姿を
見ることができます
羊の毛刈りなど、羊さんのイベントも行われています。

ここはもともと、農業試験場で種羊を飼育していた所を観光用に整備したそうです。
日本で一番最初に羊を家畜として飼育したのは北海道なんですよ。
残念ながら、羊専門の牧場はあまり普及しなかったんだけど、
北海道に暖かいウールは必需品昭和20~30年代まで、
たいていの農家では羊が2~3頭飼われていて、家族のウールをまかなったり、
農業の副収入にしていました。
北海道と羊について、とても詳しく載っているサイトさんがあったので紹介します。
興味のある方は読んでみてくださいね
「北海道人 特集 羊とジンギスカン」





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ひつじがすき

2009-02-26 04:08:55 | 手織り・手紡ぎ・フェルト

紡いだり、編んだり、織ったり、フェルトにしたりだけじゃ物足りない
いっそ羊さんを自分で飼ってみようかしら、という方にお勧めなのが、
この「ひつじがすき」という本です
羊を愛してやまない著者の夫婦が、羊を愛してやまない人達がやってる羊牧場を取材した、
羊好きにはたまらない一冊です

「ひつじがすき」 佐々倉実(写真) 佐々倉裕美(文) 山と渓谷社1680円



かわいい羊さんの写真もいっぱい


前回の「羊のスケッチ」同様、羊に関する知識もたくさん載ってますが、
この本は、実際の牧場での様子がくわしく紹介されています。
牧場の仕事、エサや羊飼いの道具、羊の入手方法など、「羊飼い入門」といった感じです



牧用犬も大活躍


実際に牧場で飼われている羊さん達、大集合
この本にも、羊毛の洗い方、染める、紡ぐ、織る、フェルトなどの
クラフトに関することも紹介されています。
「羊語事典」といった、羊の雑学知識や、羊牧場のデータなど、
羊への愛がいっぱいつまった素敵な本です
実際に羊に触れて、羊と暮らしてみるのも素敵と思えてしまうかも

この本で紹介されている羊さん達は、あくまで毛をとるための羊ですが、
北海道=羊=ジンギスカン
北海道で羊といえば、食べるものなんですよね~
最近は東京でも、ジンギスカンがけっこうポピュラーになったみたいですね。
ジンギスカンが名物なんだから、北海道って羊がいっぱいいるのでは?
と思われかもしれないけど、実は羊の牧場って少ないんです。
ウシや馬の牧場はよく見かけるけど、道産子のマリーも
観光スポットで飼われている羊さんしか見たことないです
北海道には、もちろんジンギスカンのお店はいっぱいあるし、
普通のスーパーでも、ジンギスカン(タレに漬けてある)や、焼肉用生ラム(タレに漬けてない)
が売るれているけど、実はほとんど輸入品なの
北海道産のラム肉って、それはそれは貴重で高価で、ネットのグルメ通販とかじゃないと
手に入らないんです。マリーも北海道産の羊肉は食べたことありません

「ひつじがすき」っていう本を紹介しておいて、食べる話なんて可哀想だけど、
ラム肉って太らない肉といわれてて、とってもヘルシーなんですよ
独特の羊臭さがあるみたいだけど、北海道人は子供の頃から食べ慣れてるからね~
花見も打ち上げも宴会も、みんなジンスカンだから、
ほんとに北海道人は羊さんにお世話になってます
羊さんに感謝、感謝です


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羊のスケッチ

2009-02-24 03:44:08 | 手織り・手紡ぎ・フェルト

紡いだり、編んだり、織ったり、フェルトにしたり、大活躍の羊毛
その羊毛を提供してくれる羊さんのこと、もっと詳しく知りたい時にぴったりなのが
この「羊のスケッチ」という本です。
羊さんの、ヴィジュアル百科辞典といった感じの本なんです

「羊のスケッチ」~創作市場研究所01 マリヤ書房2980円



様々な羊の種類や・・・


羊牧場の1年や、毛刈りができるスポットの紹介・・・


羊毛を染めたり・・・


紡いだり、フェルトにしたり・・・


羊さんの、美麗グラビア写真(?)や・・・


羊と宗教、家畜としての羊の歴史、羊が出てくる文学、「羊」の漢字の意味等々・・
これを読めば、あなたも羊博士になれること間違いなし
私達が暖かい服を着ることができるのも、羊さんのおかげ
日頃お世話になってる羊さんのこと、もっと知ってみませんか?


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アシュフォードの糸車

2009-02-23 01:19:26 | 手織り・手紡ぎ・フェルト
これまで、羊毛でつくるフェルトは何度もご紹介してきましたが、
羊の毛といえば、これを忘れちゃいけません
そう、毛糸 ニットよ、ウールマークよ
北海道はまだまだ寒くてセーターも必需品。
手編みのセーターってやっぱりいいですよね
ただ編むだけじゃ、つまらない
毛糸から自分で紡いで作ることもできるんです(゜o゜)



マリヤ手芸店では、ニュージーランドのアシュフォード社の糸車を取り扱っています。
英語だとスピニングホイールっていうのよ
なんだか西洋の童話に出てきそうな感じですよね
この糸車があれば、羊毛を好みの太さに紡いで、好きな色を撚(よ)りあわせて
オリジナルの毛糸を作ることができます(#^.^#)
写真の一番左が、最もポピュラーな糸車「トラディショナル」です
( トラディショナル 白木組み立てキット~42950円)




これは「エリザベス」という糸車で、見た目も使い心地も優雅な、
アシュフォード社の代表的な商品です
(エリザベス 白木組み立てキット~65950円)



こちらは縦型にコンパクトにまとまったデザインの「トラベラー」。
場所をとらないので、日本向きかもかも
(トラベラー白木組み立てキット~43500円)



こちらは、な~んとおりたたみ式の糸車です。
小さくたたんで、肩にかけて持ち運べる「ジョイ」。
羊の本場、ニュージーランドでは、お友達の家に糸車を持って集まって、
みんなでおしゃべりしながら、糸を紡いだりするらしいですよ

(ジョイ 塗装完成品~54250円)



いきなり糸車を購入するのは、高価だしちょっと・・・
という場合は、まずこのドロップスピンドルで試してみてはいかが?
日本語だと「紡ぎゴマ」というんだけど、金具の部分に羊毛を引っ掛けて
上から回転させながら落として紡いでいく道具です
とっても原始的だけど、今もインドなど世界各地で使われているんですよ。
向こうの方達は、歩きながらやってるらしいです(時間の有効活用ね
糸紡ぎの原理を学習するのに、学校の教材としても使われています。

(ドロップスピンドル 標準型~1750円  普及型~1150円)

糸車も、ドロップスピンドルも、ちょこっと練習は必要ですが、
コツをつかめば大丈夫
自分の指先から糸ができていくのって、なんだか楽しいですよね

羊の毛だけでなく、愛犬の毛をブラッシングする時に集めて、
糸にして、セーターを編んだって話も聞いたことあります(゜o゜)
マリーんちのワンコは小さいので、ちょっとセーターは無理かもしれないけど、
大きくて毛の長いワンコを飼ってる方、挑戦してみてはいかが?


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