Southride(サウスライド)

マウンテンバイクとダックス125

サウスライド

三浦アルプス(1) F山編

2012年02月09日 | MTB


今日は平日休みだったので、またまたF山にやって来ました。

前回、シングルトラックでSPDが使いづらかったので、フラットペダルにしてきました。

 

相変わらず気持ちのいい道です。

平日なのでほとんど人がいません。

代わりに下の駐車場では、休憩中の営業車がたくさん停まってました。

 

シングルトラックの分岐点です。

冬の午前中の光は明るくて、爽やかです。

 

それではここから下っていきましょう。

ちなみに、すぐにクネクネと下り始める道なので、ハイカーさんにも注意して、

ゆっくりと走りだします。

 

最初のテクニカルな部分は前回は押して下りましたが、今回はなんとか

乗車してクリアしました。

岩の段差や木の根があると、前転しそうで怖いんですよね。

体重移動とブレーキングの練習にはもってこいです。

 

木の根が続く登り。

適正なギアとトラクションが肝だとは思っていても、

なかなかうまく行きません。

 

気持ちいい尾根道が続きます。

 

分岐がありました。

さて、どっちに行こうかと悩んでいたら、とこからか鈴の音色と、

お祭りのお囃子の様な歌が聞こえてきました。 向かって右の道からです。

しばらくしたら、60歳すぎくらいのハイカーの男性がやってきました。

ものすごくご機嫌に歌を歌ってるオヤジさんです。

 

挨拶をして、オヤジさんの来た右側の道の状況を尋ねると、

キツイ登りや下りは無いらしいです。

オヤジさん曰く、「昨日は2人MTBを見たよ」、「今日はハイカーがいないから走りやすいよ」

とのこと。 土日は結構すれ違いが大変みたいです。

オヤジさんは、「平日は誰もいないから気持ち悪いなあ」と何度も言いながら、

大声で歌を歌いながら歩いて行きました。

 

分岐から先はなだらかに登り下りする道で、引き返すのも苦じゃなさそうです。

そういえばさっきオヤジさんに「どこから来て、どこに行くのか」と尋ねられましたが、

そう言えば、どこに向かっているのか決めてないなあ、適当に進んでいるよなあと、

ぼんやりと考えていました。

とりあえずT浦方面へ行こうと決めて進みましたが、この適当さ加減が、

後で大変な状況を作りだしてしまいます。

 

谷を左に見ながら進んでいきます。

上の写真の場所は岩で斜めっていて、乗車できるか押すべきか、

微妙な判断が要求されます。

 

しばらく進むと分岐です。

手書きの案内板に従い、左へ進みます。 右へ行くと沢へ下ってしまいそうです。

 

分岐を左に曲がるとすぐそこに「馬頭観音」と書かれた札がありました。

 

振り返ると、そこには馬頭観音様。

一般に馬頭観音は、衆生の無智・煩悩を排除し、諸悪を毀壊する菩薩であるとのことで、

忿怒(ふんぬ)相らしい。

でもこの馬頭観音様は穏やかな顔をしています。

 

馬頭観音は近世以降、馬が移動や荷運びの手段として使われることが多くなってから、

馬が急死した路傍などで多く祀られ、動物供養塔としての意味合いが強くなっていった

とのことです。この道も昔から荷役に使われていたのかもしれません。

文政三年の建立です。

交通安全の思いを込めて、しっかり手を合わせておきました。

 

お参りした後、しばし休憩。

iPhoneのGPSで現在地を確認します。

 

そこから更になだらかな道を進んでいきます。

ここらへんは本当に気持ちいい道です。

しっかりした踏み跡はあるし、分岐には手書きの案内版があって、安心できます。

私有地の看板も出て来て、人家が近付いている事が予想されます。

 

ふと、前をみると、作業着を着た方が2名こちらに歩いてくるところでした。

手に測量の棒を持っていたので、鉄塔もあることから電力関係の方かと

勝手に想像しました。

どこから来てどこへ行くのかとここでも聞かれました。

F山から来て、T浦へ行きますと伝えたら、「そうですか、御苦労さまです」と

丁寧に言われ、ちょっと恐縮しました。

 

目の前に鉄塔が見えて来ました、。ここにも分岐があります。

歩いて見てみるとどちらも楽しそうな道です。

 

まずは左手の道を登ります。

 

山肌が露出した場所に出て、空が広く見えます。

 

岩場のダウンヒル。鉄塔の下です。

 

 

そこから更に進むとピークがあり、道は金属製の網で出来た階段に変わります。

乗って進むのはこの先も無理と判断して、引き返します。

 

それにしてもこの鉄塔の鋼材等、どうやってここに運んだんでしょうか。

 

先程の分岐に戻り、右側の道を進みます。

上は分岐の方面を振り返って撮影したところ。

 

 

こちらも岩場のダウンヒルです。

楽しいコースです。

乾いてるからいいけど、雨がふったらツルッツルかもしれません。

 

その先の丁字路で方向を確認していると、左の道から山仕事らしきオヤジさんが

歩いて来ました。

オヤジさんの手には大きなノコギリがあります。

これ山ガールやったらビビるやろなあと思いながら、道を教えてもらいます。

ここを右に行って、その先の分岐を左に行けば、廃屋があって街に出るとのこと。

お礼を言って先に進みます。

階段が多くて乗れないよとも言ってました。

 

オヤジさんの言うとおり、その先の分岐を左に行くと、すぐに階段が現れます。

この階段のピッチが乗りにくいピッチで押して歩きます。

横に手摺りはありますが、なんだか荒れている感じです。

 

しばらく行くと廃屋が右手に現れ、更に進むと廃屋だらけの場所に出ました。

正直不気味です。

周り20件程が全て廃屋、一体何が・・・。

不気味ではありますが、集落の奥の奥まで進んでみました。

当時の生活のまま、スクーターや自転車があったり、中には玄関が開けられていて

家の中が見えるものも・・・。

終点の家まで行ってさすがに不気味になったので慌てて街に下りました。

 

しばらく行くと生活感のある家々が出て来て、ストップします。

そこにはその地区の地図がありました。

廃屋のある場所にも当時の住居の苗字が書かれていて、確かにここ数年までは

住まれていた様子。 更にはアパートもあった様で、何だかそのエリア一帯に不吉な事が

起きたのではと考えてしまいます。

 

 

線路の脇でバイクの写真を撮っていると、向かいの家のオヤジさんが

こちらを怪しげに見ています。

そりゃそうだ、山の方角から知らない人間が出てくるんだもの。

 

線路を渡ったところで、コンニチワ―と明るく挨拶したら、

「どこから来たの?」というので「F山から山を越えて来ました。」と伝えました。

オヤジさんが言うには「山道も最近は人が入らなくて荒れてきてなあ・・・。」とのこと。

オヤジさんの話に相槌を打っていたら、さっきの廃屋の事を思い出したので、

「あの廃屋も・・・」と言ったら、

オヤジさんが、「ああ、そうそう、あれはなあ・・・。」と説明をしてくれました。

何の事は無い、オカルトチックな事も事件も何もなく、

大手の不動産会社が、宅地の大規模開発の為に、一帯を買い上げたんだという。

ただそれがもう10年も前で、開発もされずそのまま放置されているんだそうな。

オヤジさんが、「どこまで帰るの?」と聞くので、住所を伝えたら、

「気をつけてなぁ」と言ってくれました。

「ありがとうございます。楽しい山でした。」と言ったら、嬉しそうに笑っていました。

 

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原田 征史,白井 源三
山と渓谷社