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SRAM(スラム)GX&NXイーグルで12速化 その2

2019年12月23日 | MTB

その1からの続き

それでは取り付けを開始します。黒いのは現在のフロントダブル用のチェーンリングを外したものです(下が22T、上が36T)。赤いのが今回取り付けるレースフェイスのナローワイド30Tです。今回はこの30Tを他車から流用して使用します。

クランクは今のFSA2000を使用します。スラムにしても大して軽くならないし、そのままがよろしい。

30Tを取り付けました。一見アームとチェーンが干渉しそうですが、チェーンリングは内側にオフセットされているので、問題なしです。

裏側から見たところ。インナー用のボルト穴が開いたままですが、気にしません。

ちなみにこのチェーンリングは10速で使用していた中古ですが、11速でも12速でも使用できます。ボルトのPCDは104mm。PCD(Pitch Circle Diameter)とはフロントギア板を固定するボルトを結ぶ円の直径(ピッチ円直径)のことで、BCD(Bolt Circle Diameter)と記載する場合もあります。ちなみに意味は同じです。

 

 

フロントのディレイラーは取り外します。スッキリするわ~。

はい、スッキリしました。クランクも取り付けました。

ちなみに、リアはまだ交換してないので画像は36Tのまま。山に行かなければこれでも十分です。

現在のフロントのシフターはデオーレです。レバーはプラスチックで、シフトフィールは「グイッ・・・カチ」ってな感じです。使用するには充分ですが、動きはもっさりしています。ロー側へのチェンジは重いので、レースやロングライドなどで頻繁にシフトをする時は親指が痛くなる時がありました。

フロントシフターも取り外します。改めて見るとプラスチッキーですね。ブレーキとシフターが一体化して取り付けできる形式です。

旧ワイヤーを取り外します。アウターワイヤー受けは劣化して、裂けていました。

おまけに錆びてました・・・。

フロントディレイラーのワイヤーの取り外しが完了しました。ワイヤー受けは固定されているので取り外しできません。トンガっていてあぶないので気をつけましょう。こういう時フレーム内のワイヤリングだとスッキリしていいですよね。

GXシフターです。本体はアルミ。デオーレよりも高級感あり。シマノのブレーキマスターには直付けできないので、付属のクランプを使って取り付けします。

シフターの取り付け位置はブレーキクランプの内側に。ブレーキレバーの操作上、ここがしっくりきます。GXのロゴが見えています。

シフターのクランプは華奢ですが、十分な取り付け強度があります。シフトレバーにイーグルマーク。こういうところがGOODです。

リアディレイラーを取り外しました。

リアスプロケット外し工具。メンテの必須工具です。

はい、ではガリガリっとはずします。

スプロケットの大きさを比べてみます。左が50T、右が36T。全然違う・・・。

スプロケットは一枚一枚バラバラになっているタイプです。そしてプレートとプレートの間には樹脂のリングを挟みます。スプロケ、樹脂、スプロケ、樹脂、スプロケ・・・。

無事、取り付け完了しました。ブラックも良いな。

リヤスプロケットを裏から見たところ。スポークとのクリアランスはギリギリです。

ホイール全体の雰囲気はこんな感じ。ローギアの大きさが際立ちます。

リヤディレイラーを取り付けします。スラムのディレイラーで嬉しいのは、右下に見える鍵のマークのディレイラーケージロックボタン。ケージをロックすることで、チェーンを弛めることができるので、チェーン交換やホイール交換の際に凄く便利です。

裏側。シルバーのフレームが意外とシンプルな感じですね。

ディレイラーの取り付けです。
ディレイラーハンガーへは普通に取り付けしますが、ワイヤーの取り付けはシマノとちょっと違っていて、画像上のガイドローラー部分にまずワイヤーを通します。その後、ボルトでワイヤーを固定をするんですが、ここで注意。SRAMのワイヤーの通し方ですが、下の画像の黄色のラインの様に通しなさい、という説明があったりしますが、これは難易度が高い。ワイヤーを痛めてしまいそうです・・・。

そこで調べた結果、下の画像の様に楽な取り回しをしてボルトで固定する方法でもOKとの事でした。実際ちゃんと固定出来て、ワイヤーのズレも全く無いので問題ありません。

後は、ワイヤーを引っ張り固定します。その際の注意点や苦労したポイントをまとめておきます。

ポイント1:最初のディレイラー固定位置が大事

ガイドプーリーの位置をトップギアに合わせてワイヤーを固定します。手でディレイラーをトップ側にグイっと押さないとちゃんとした位置に来ないので注意。押しながら位置を維持したところで、ワイヤーを引っ張って遊びを無くしてからボルトで固定します。

シマノはポン付けでほぼ適正な位置にガイドプーリーが来たような記憶がありますが、ここで位置が大きくズレていると、ちゃんとトップまで変速しません。そんな時は最初からやり直した方が早いです。

 

ポイント2:ロー側の可動範囲はシビアに

調整の仕方はシマノと変わりませんが、ボルトが六角になっているのは良い点です。シマノはなぜ未だにプラスネジなのか理解に苦しみます。調整の際はロー側の可動範囲を特にシビアに調整しないと、スプロケットの内側にチェーンが落ちてしまいます。ワタクシ今回これに苦しみました。ロー(50T)の時にシフトレバーが動かない様にすること。これが絶対。

 

ポイント3:ガイドプーリーとスプロケットの距離はシビアに

12速を滑らかに変速させるためには、ガイドプーリーとスプロケットの距離をシビアにセッティングする必要があります。ディレイラーに赤くて透明なガイドプレートが付属しているので、それをスプロケとガイドプーリーに当てながら、Bテンションボルトを調整します。

 

ポイント4:スラムのパワーリンクはクランクを踏んではめる

スラムのパワーリンクは、KMCのミッシングリンク同様にチェーンを繋いだり外したりできるものですが、これが固くて嵌めにくいんです。KMCはコツさえつかめば指で外せるんですが、スラムのは固くてハマらない事で有名らしいです。固くて嵌めにくい時は、リアブレーキを掛けたまま、クランクを思い切り強く踏み込みましょう。向きは下の画像を確認して下さい。ちなみにマニュアルはネットで確認すること。部品についているのはこれだけ。シマノとは丁寧さが違うけど、まあ分かるので大丈夫だと思います。

チェーンリングの円に沿うように円くなってます。クリップの向きを間違えない様に注意です。

 

近所を試走します。最初はさんざんロー側にチェーン落ちを繰り返してしましました。ロ―側の可動範囲のセッティングが甘かったせいです。

セッティングが決まってからは、カチカチと子気味良くシフトが決まります。スラムのシフトフィールは機械的で気持ちいい印象です。悪くない、むしろ良い。

ハンドル周りもスッキリして、重量的にもメリットがありました。あとはフロントを32Tに変更する予定ですが、ひとまずこの組み合わせで様子を見てみます。

NXイーグルをきっかけにスラムが気に入りました。NXイーグルはお財布に優しいし、GXイーグルとも互換性あるし、旧シマノハブは使えるし。業界の勢力図を変えるのは、XX1イーグルでもXTRでもなく、NXイーグルの様な気がします。