おはようございます^^
先日 紫色のはがきが家に届きました。
写真を残して置いたら良かったと 今頃思うのですが、とにかく 紫色が全面に塗っているのです。
‥このはがきに塗っている‥という表現 昭和の表現だと思いますよ^^ それがいいか悪いかは別にして 塗る というのは
現代では使わなくなっていると思います。然(しか)らば令和の現代では どのように表現をするのでしょうか‥ペインティング‥?
う~ん どうもピンときませんが それはこっちに置いときまして 兎に角 紫色が一面にベタ塗りしたはがきでした。
‥とまぁ、はがきの到着からちっとも話が進んでいませんが もうちょっと道草をします。
この紫色と ひとくちに言いましても 数知れず‥私が手許に持っています「色の手帖」によりますと 紫系統の色とは279番の鉄紺(てっこん)から
312番のモーブ(色の名前です)まで33種類の紫色があります。
この 「色の手帖」とは昔 繊維会社に勤めていた頃の資料(教科書,参考書みたいかな)でして 他は無くしたり捨てたりしましたが 唯一残っていたのがこれでした。
当時の会社は織物が発祥でしたがやがて縫製から委託加工や海外への加工を委託し卸し販売するまで幅広く手がけましたが、バブルがはじけたあとの構造不況の波に勝てず
倒産の憂き目を見ました。
それについては話せば長くなるのでいずれまたの機会に話をしますが、その当時 この手の本はあまり興味がなかったのですが パラパラとめくってみて
色ってひと口に言ってもこれだけの区別をしているんだなぁ‥と少し感心をした記憶があります。
織物の染色とは先染めと言いまして 糸に色を付けて(染めるのですが)その色のついた糸を機織機(はたおりき)でガチャンガチャンと織り上げるのが織物になります。
ですが現代では一般的な服などの生地は 後染めがほとんどです。
後染めとは白色 若(もし)しくは生成りの糸を織ります。降りあがった織物(平織などといいます)に色を付けるので 後染めというのですが、
原価は後染めの方が遥かに安いので 先染めの織物業が廃(すた)っていったのは 当然のことなのです。
まぁ こんな話をするつもりではなかったのですが遂 懐かしさで語ってしまいました。
ところで 紫色のはがき ですが この「色手帖」で照会をしますと 309番 古代紫 という色だったでしょうか‥
この古代紫とは
‥【 黒みがかった紫。くすんで渋みのある紫。 近世以来の「江戸紫」や「京紫」に対して、それらより暗くくすんだ紫を古代の紫と称した。色の手帖より参照】
この色の説明を 読んでも もうひとつわからないでしょうね。
そんな訳で‥(どんな訳じゃぁ?と突っ込まないで お手柔らかにお願いしますよ^^)
私はその古代紫色のはがきを手にして 第一勘 これは趣味の悪い新手の詐欺商法だと思いました。 ですが裏面の上の題を読んでみますと
「成人用肺炎球菌予防接種のお知らせ」 とあるのです。 予防接種 という言葉に私も勿論ですが皆さんも敏感になっていませんか。
それで‥?これってどこから来たんだろう…中身を読まず まずは発信元を確認するのが最善だと思って 下の方に書かれている名称を見ますと
○○市健康保険センターとなっていて市内の電話番号まで記されていました。 すぐに私はその番号を他に残していた健康保険センターの番号と
合わせてみました。 合致! なんだ、ちゃんとしたところからの案内なんだ… 私は安堵すると 根がせっかちなので すぐさま健康保険センターに
電話をしました。すると この案内は65歳になられる方に通知をしています。市内の病院で予約をしてこの通知はがきと保険証をもって接種してください。
と なれた対応でした。 はは~ん このはがきは一斉に送っているんだな、とすぐに分かりましたが、私がたまに話す同年代や少し年上の人から
この予防接種の話題は聞いたことがありません、だいたいこの年代と話すと 年金の話になりますね。
そしてその次は後期高齢者の不遇な扱いや健康についての愚痴ともつかないことや孫の他愛もない話しですかね。
兎に角 ふいに来た古代紫色のはがきが まともな知らせとわかってほっとしたのも束の間、と言いますか善は急げ、私はかかりつけの医者に聞いてみますと
ハイ、ワクチンはありますから診療時間内でしたらいつでもお越し下さい。と丁寧な案内をもらいましたけど 美味しいお魚定食を食べたあと
すこし小骨がのどの奥に引っかかったみたいなのが皆さん なんだったと思います?
ハイ、これも書いたのを読むのと 誰かに聞いたのとでは受け取りが違いますので 敢えて皆さんからの同意を得ようとは思いません。
ところで 私が ん? と思ったのは 診療時間内でしたら‥というところでした。
要は 営業時間内に来て下さいと向こうは言ったのでしょうが そんなの わざわざ念を押さなくっても当たり前じゃぁないですか。
電話を切って しばらくして 私はそこのところを思い出しては ふつふつと沸きあがる憤(いきどお)りを抑えることが出来なくなっていました。
「うう‥‥失礼な」‥電話を切って寝転がっていたら ひとり そんな言葉が口から出ました。
そして ワシは診療時間内に来てくれと言われるほど 常識外れじゃぁないぞ、それとも電話の話し方で こいつはあほうそうだから ただ来て下さいとだけでは
トンデモナイ時間に来て ゴネルのではないかな‥‥過去にこんな奴がいて往生したもんね。
そんな心配をよそに、こっちは善良な市民のつもりでいましたが、 相手さんは毎日いろんな患者さんから いろんなことをいわれてるんやろう‥
だから言葉尻を捕らえられる事だけは避けたいという 経験則での防御みたいなものを身を以て会得しているんでしょうかね。
‥本題に戻りましょうか。私は朝の妖しい古代紫色のはがきを持って予約した時間に病院に行きました。
予防接種とは‥早い話が 注射を打つことが主題ですよね。だから 今年二回も打っている コロナの予防接種と 遂 比べて仕舞います。
実際 診察室に入ると 穏やかな雰囲気が漂っていました。
注射自体はコロナの注射から比較して痛みもなく 痒(かゆ)くもなく 小さな注射針を左の腕に受けました。
跡は揉まずにいて下さいね、優しい口調の看護師さんから言われて ついハイと素直に応じました。だって相手さんの出方が穏やかなら 事を荒立てることもありません。
そうそう、あの 古代紫のはがき、窓口で渡してそれっきり 接種料2500円を払って お大事になさって下さい とこれも紋切り型のお見送りを背で聞きながら
帰りました。
そうそう、帰るときに 次回は‥と説明を聞いて 驚きました。次回は五年後ですから‥忘れないようにこれを保険証に貼っておいて下さいね。小さなシールでしたが
成人用肺炎球菌予防接種済み 令和4年6月3日‥と記していました。
これを貼っておいて下さると 五年後でも気が付くので その時に予防接種をしましょう‥とセンセイから言われると思いますよ^^
な、なんと親切な、五年後なんて 絶対忘れるに決まってますよね、だから保険証に予防接種のシールを張り付けておくなんて なんて素晴らしいアイデア^^
猜疑心になり 憤慨したり 感動したり 予防接種を受けたり‥と慌ただしい一日でした^^