寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

終戦をふりかえって・・・

2022年08月18日 06時53分05秒 | 笑い

    おはようございます〜

終戦を迎えて 今の我々からは想像も出来ない大変な事がありました。

徴兵で海外や国内で務めた兵役から開放され故郷に戻る事を

復員と言いますが、召集を受けた兵員の皆さんが帰ってこられた風景を謳った

俳句がありました。

     八月や 駅ごとに 兵棄てらるる        後藤 紀一(1915〜1990年)

この方は 山形県出身、俳人、画家、詩人、芥川賞作家と才気あふれる人

でした。

戦時中、東京の人口は二百五十万人くらい。それが終戦時の動員解除や兵員復

帰などでたちまち4百万人にも膨れ上がり深刻な食糧難を来たしました。

この状態は全国おおむね似たような状況ではなかったでしょうか。

新聞では昨日の餓死者は何人と広告する始末。

今のコロナ禍の感染者数や死亡者数を上げている風潮が

似ているところありますがそれはそれ、当時の日本には外地からの帰還兵を

温かく迎える余裕などありませんでした。

歓喜の声に見送られて出征した故郷だったが、様変わりした無惨な帰郷を

謳っています。

それにしても命からがら帰ってきた兵士が、わが故郷の駅で下車してゆくのを

〈棄てらるる〉とは あまりに非道い表現だと思います。

それほどに迎える家族も疲弊していたのでしょう。

杜甫の詩「春望」の一節に       国破れて山河あり  城春にして草木深し…

とありますが

国家は破れ人民は離散しても自然の山河は昔のままだと作(な)しています。

日本の終戦八月、このころは灼熱の時期で帰還をするタイミングも悪かった

かも知れません。

    黙   祷

 

コメント
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