軽井沢からの通信ときどき3D

移住して10年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

絵葉書

2024-11-22 00:00:00 | 日記
 旅先でお土産に買う絵葉書というのは旅の楽しみの一つといえる。特に、仕事で出かける海外では観光はほとんどできないので、代りに絵葉書を買うことが多くなる。


Museum of Fine Art, ボストン(1980年頃)


Empire State Building, ニューヨーク(1980年頃)


The Battery, ニューヨーク(1980年頃) 


Marktplatz, バーゼル(1985年頃)

 
View Biel-Bienne, スイス(1985年頃)


Les Trois Lacs Bienne-Neuchatel-Morat, スイス(1985年頃) 

 この頃は、まだ銀塩フィルム写真の時代で、自分で撮る写真の枚数も限られていたので、海外では絵葉書を買うことも多かったが、やがて小型デジカメが普及するにつれて、ほとんど絵葉書を買うこともなくなっている。

 絵葉書アルバムを見ていると、2000年以降になると、海外の絵葉書は少なくなり、国内の絵葉書が増えている。これは自分では撮影が難しいような被写体が中心になっている。


Anne Frank Huis Amsterdam, オランダ(2005年頃)

 その絵葉書を自分が作るようになるとは予想もしなかった。

 きっかけは2023年に開催された、第1回軽井沢フォトフェストで私の8作品が入選したことで、事前にこの入選の知らせを受けていたので、フォトフェストの期間中に私のショップを訪れてくれる方々に、8枚セットの写真絵葉書をプレゼントしようと思い立った事であった。この時は、ショップのダイレクトメールなどを制作している専門の業者に8作品を各200枚作成してもらった。

 今年の第2回軽井沢フォトフェストにも作品を応募し、もし昨年同様入選した時には、また写真絵葉書を作ろうと考えていた。しかし今年は入選発表のタイミングが昨年とは異なっていて、事前の入選案内はなく、展示初日に発表があり、3作品の入選を確認したものの、あらかじめ写真絵葉書を作る時間的な余裕はなかったので、写真絵葉書の作成は見送った。

 今年になって、以前から使ってきたプリンターが不調になったこともあり、それまでは外注に出していた、ショップのDM制作や、元の勤務先OBによる作品展と軽井沢町の総合文化展に出品する大判の写真作品も、自分でプリントしようと思い立ち、A3ノビサイズ対応で顔料インクのプリンターを購入した。

 昨年外注した写真絵葉書は、ショップに来ていただいた顧客の方々だけではなく、いろんな方々にも無理やり押しつけていたが、その一人で、文化遺産保存活動をしている会のM会長から、著作権の切れた古い写真絵葉書の復刻版を作りたいとの話があり、外注時の単価などの問い合わせを受けたので、同一作品を200枚制作した時の情報を伝えてあった。

 本来ならば、販売用の復刻絵葉書は、この専門の業者に依頼すべきところであるが、どの程度売れるものか予想がつかないので、先ず試験的に少量私が作成しましょうかと提案したところ、すぐに承諾していただき、話が進むことになった。

 次は、この頃私が独自に入手した古い写真絵葉書をもとに作った試作品の例である。

軽井沢から見た浅間山(1886年頃の撮影写真より)

 復刻絵葉書の原版となる古い写真絵葉書は、会のメンバーのコレクションから20数枚提供していただいたが、その中からM会長に10枚選定していただき、試作品を作ることになった。

 原版絵葉書のデータをスキャナーで取り込んだ後、古さ故えの汚れやシミなどを画像処理ソフトで修正した後、写真内容の説明文や保存会のロゴを追加してプリントした。

 写真画質のほか、画面サイズ、文字のロゴ・配置、用紙の質など数回の試作を繰り返した後、Mさんからもこれなら販売できそうですねとの判定をいただき、販売用を数組制作してみた。

 これらの試作品は、原版絵葉書を提供していただいたメンバーの方々にも1セットづつ届けて感想もお聞きしている。また、町内の書店の店長さんにも見ていただき、おおむね良好なコメントをいただけた。

 復刻絵葉書の方は、今のところこうして順調に販売に向けて推移しているようであるが、このほかにも、自分で撮影した写真を絵葉書にしてみようと思うようになった。

 これには軽井沢フォトフェストで選んでいただいたことがとても支えになっている。軽井沢フォトフェストに応募した作品は、ほとんどがこのブログに用いるために撮影したものだが、普段このブログに載せている写真を見てくれている妻から、入選作品だけではなく、季節の写真や浅間山の風景、野鳥、昆虫、植物などの写真も絵葉書にしてショップで販売してはどうかと言われた。

 雲場池の散歩を始め、写真を撮りはじめた頃から、できることなら写真集を作って見たいと思うようになっていた。以前、3つの私の夢をこのブログに書いたことがあった。写真集を作るのは、いわば4番目の夢で、これは他の3つの夢とは違って、自分で努力すれば叶えられる。まずは写真絵葉書から始めて、その結果が写真集につながっていけばいいと思っている。

 今年の営業期間も終盤にさしかかってきたので、先月下旬から2週間にわたり、いつもご利用いただいている顧客宛に、秋の特別セールを企画し、DMはがきを郵送した。雲場池の紅葉の写真を使用したものであるが、この写真絵葉書はいわば自作の第一号絵葉書になる。

ショップのDMに使用した雲場池の紅葉の絵葉書

 もうすぐショップは冬季休業期間に入る。この冬籠りのあいだに絵葉書の候補となる写真を選び、来春からの発売に備えようと思っているのであるが。


 

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