軽井沢からの通信ときどき3D

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Karuizawa Foto Fest 2025

2025-01-17 00:00:00 | 軽井沢
 今年も軽井沢フォトフェスト(KFF)2025の作品募集が始まった。KFFのホームページを見ると、展示作品の公募は2024年11月1日に開始され、2025年1月13日が締め切りとなっている。

 私も応募するべく、昨年から少しづつ候補作品を選んできていたが、いよいよ締め切りも近くなってきたので、絞り込み作業を行った。

 KFFの参加費は、2023年度の第1回では応募点数に関係なく無料であったが、昨年第2回から一部有料になっている。すなわち、最初の5点までは無料であるが、それ以上になると5点までごとに2500円の参加費を支払うことになる。

 今年は、有料部分が追加の5枚までごとに3000円になっていた。作品の応募と参加費の支払いはネット経由で行うが、その方法には劇的と言っていいほどの変化が見られた。

 昨年度は作品の応募はネット経由であったが、有料部分の参加費は、後日振込用紙が送付されてきていた。

 今年の場合、作品応募は所定のページに、写真ファイルを貼り付けることで行われるが、作品数が5点に達すると、それ以上は有料であることが表示され、3000円をクレジットカードで支払うと、作品の応募点数の上限が10点まで拡大されるという具合で、それ以上の応募数の場合も同様である。

 私の場合、作品数は5点を超えていたので、追加費用を支払って、応募登録を終えた。

 こうした事務的な内容の変更の他に、今年は作品募集に大きな変化があった。それは組写真枠の設定である。公式HPの応募要領には次のように記されている。

「■募集形態:
 1)単写真の部
   ■撮影期間:2024年1月1日~2024年12月31日
   ■撮影地域:軽井沢町・御代田町・小諸市・東御市・嬬恋村、長野原 
    町・佐久市、安中市のエリアで撮影された写真

 2)組写真またはシリーズの部(以下「組写真」)*新設
   一つのまとまったテーマ、または一つのシリーズとして審査されます。
   ■撮影期間:KFF2025(今回)は、過去無制限~2024年12月31日
   ■撮影地域:撮影エリアによって3つの組写真部門に分かれます。
   1.軽井沢町内の写真による組写真(少なくとも5枚以上軽井沢町内の写
    真があればこの部門に属するものとみなします。) 
    名称:「軽井沢部門」
   2.軽井沢及びその周辺を含む8市区町村(軽井沢町、御代田町・小諸
    市・東御市・嬬恋村・長野原町・佐久市・安中市)で撮影された写真 
    の組写真
    名称「8地域部門」
   3.上記「軽井沢部門」と「8地域部門」の条件に当てはまらないその他
    の国内の地域を主とした組写真、または外国の地域で撮影された組写真
    名称「グローバル部門」

   組写真は1回の応募につき最低5枚~最高10枚まで、+ステートメントの
  文章を英語または日本語で記入願います。英語は250単語まで、日本語は
  400文字まで。」

 この組写真は昨年までは特に枠を設けられていなかったが、組写真としての応募があったようで、昨年の場合、入選作品の中に3作品が選ばれていた。

 その内1作品(4枚組)は「Honorable Mention Works(佳作)」に選ばれていて、次の選評が添えられていた。

 「今年度の応募の中で組写真が気になった。悩んだ末、組写真の中でもっとも優れている作品を『受賞』とした。日本の写真文化を切り開いた名取洋之助は『組み写真の作り方』(慶友社、1956年)の中で、『写真は読むものである』と説いた。彼は地図を読むように写真も読めるのではないかと語った上で、『いわゆる芸術写真は読まれることを期待しない写真』と述べている。受賞したこの組写真は読まれることを期待していたのだろうか。人物のシルエットを含めたことで『物語』を感じさせ、影という要素で繋がる4枚の写真は私たちの意識の中でモンタージュとなり、目に見えない感覚や物語を生み出している。影やドアは何を象徴しているのだろう。抽象的な造形美が印象に残る組写真である。(シンヤB)」

 今年はこうした応募者の要請にこたえる形で、組写真の枠が設けられたものと思う。

 名取洋之助(1910.9.3ー1962.11.23)の言葉が紹介されたが、報道写真を撮り続け、組写真を多用したとされるその作品には明確なメッセージがあったはずである。

 私は大学生時代に写真部に所属していたことがあり、その時写真部の顧問をしていたH先生から、組写真にも起承転結が必要だとして、起・承・転・結とは例えると次のようなものだと教わった。

  本町二丁目の糸屋の娘
  姉は十八、妹は十六
  諸国諸大名は刀で殺す
  彼女二人は目で殺す

 なかなか明快な言葉である。以来、写真だけではなく、文章を書く時にもこの言葉を思い出している。

 ところで、今回のKFF2025から始まった組写真の募集だが、「KFF第2回入選者の会」の案内が届き、その中で予定されているトークショーで写真家 野辺地ジョージ氏が『写真人生を語る』+『KFF新設部門「組写真」とは何か』を話されることがわかった。

 11月30日に、鹿島の森ホテルで開催されたこの会合は、同伴者1名可とされていたので、私は妻とともに参加することにした。

 講演では、野辺地氏が取り組んでいるいくつかのテーマについての紹介があり、これらの多くは発表形式が組写真になっていること、大切なことは組写真を構成する1枚1枚が単写真としてもすぐれたものでなければならないことを学ぶことができた。

 帰宅後あれこれ考えたものの、今回私は単写真だけの応募にして、組写真への応募は見合わせることにした。

 応募する写真の中に浅間山と満月を撮ったものを1枚選んだ。2023年と2024年にも同様の写真を出品し、入選作品に選んでいただいたテーマであり、毎回少しづつ被写体の状態や構図を変更している。今年は、冠雪の浅間山が朝焼けに染まり、その山頂に満月(コールドムーン)が沈むところを撮影できればと年初から計画していた。

 しかし、実際にはそうした写真を撮ることができず、予定していた翌日に撮影した1枚を選んで応募した。目指す構図と色合いの写真が撮影できるチャンスは年に1日だけ。この日の天候が悪ければおしまいであり、実際にそうなってしまった。翌日には、満月の位置と、日の出の時刻との関係が変化し、狙う写真は撮ることができない。次のようであった。

茜色に染まる空と冠雪浅間山の上空にかかる十六夜の月(2024.12.17, 6:50 撮影)

浅間山山頂に沈む十六夜の月(2024.12.17, 7:56 撮影 )

 年を越して今年の1月14日は満月である。日の出の時刻は7時頃、満月が水平線に沈む時刻は7:22であるが、浅間山の山頂に沈む時刻は約40分早くなり、6時40分頃となる。これでは浅間山の朝焼けと同時に撮影することができず、次のようであった。

浅間山山頂に沈む満月(ウルフムーン、2025.1.14, 6:35 撮影 )

茜色に染まる空をバックにした冠雪浅間山(2025.1.14, 6:50 撮影)

山体が茜色に染まる冠雪浅間山(2025.1.14, 6:55 撮影)

 このテーマに関しては、また今年の年末ごろのチャンスを狙ってみたいと思っている。そうすれば過去分も含めて組写真として応募できるかも知れないなどと考える。

 この浅間山の写真撮影に早朝出かけていると、KFFに毎回入選を果たしている数人の写真家さんと出会うようになった。私自身は地元の写真クラブに所属していないので、直接のお付き合いはなく、KFF入選作品集でお名前と作品を見るだけであるが、皆さんは互いに顔なじみのようである。いつか、会合でお会いし、話ができればと思っている。

 

 
 

 
 




 
 

 

 今年で3回目を迎えるKFFだが、初回は状況も判らず、やたらと多くの作品を応募していたが、昨年からは参加費の有料化もあり、作品点数を絞り込んだ。今年はそれを更に絞り込んでいる。

 私の作品はほとんどが朝の散歩で撮影した雲場池のものであるが、そのほかに浅間山とそこにかかる月をテーマにしてきた。



 

 

 

 
 

 12月下旬の朝、雲場池で、毎回複数作品の入選を果たしているTさんとお会いして立ち話をし、「もう応募されましたか」と聞くと、「まだです」との返事。そろそろ締め切り日も近づいているが、私もまだ応募していないので、同じようである。

 このTさんとは、12月15日の早朝、浅間山の撮影に出かけた時にも現地でお会いしているので、応募締め切りぎりぎりまで撮影を続け、応募作品を決めようとしている様子が伺える。

 応募する作品数について、

 
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