すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【J1天王山・第2戦プレビュー】ラインの高さとトランジションをめぐる戦いに ~川崎F vs 名古屋

2021-05-04 10:08:39 | Jリーグ
現在の勝ち点差は「6」だ

 いよいよすべてを決める本当の天王山がやってきた。変則日程のせいで実現した、J1リーグの首位攻防2連戦の第2戦だ。

 2チームとも13試合を終え、川崎フロンターレは第1戦に勝って11勝2分0敗の1位。

 一方の名古屋グランパスは第1戦に負け、9勝2分2敗の2位である。

 そして現在の勝ち点差は「6」だ。もし名古屋が負けたら「9」になる。どこかのテレビ局ではないが、名古屋にとっては「絶対に負けられない戦い」になるだろう。

先制点がすべてを決める

 名古屋としては最終ラインがズルズル下がって負けた第1戦の教訓を生かし、ラインを高く保って戦いたい。こうして前からプレスをかけるのだ。

 逆に川崎Fとしてはそのライン裏を狙い、速い攻撃を仕掛けて先取点を取りたい。

 この試合、先制点の意味は大きい。

 川崎Fが先制すれば、名古屋は「ああ、またか」と第1戦の記憶がよみがえる。そこからまたメンタルが崩壊し、ズルズル行くかもしれない。

 こうなれば川崎Fとすればしめたものである。

 逆に名古屋が先制点を取れば、「よし、行けるぞ!」とメンタルが冴え渡り、勢いがつく。すべては先取点が決めるといっても過言ではない。

最終ラインをめぐる戦いになる

 もし名古屋が高いラインで戦ってくれば、川崎Fはそのラインの裏を狙いたい。選手が裏に走り込み、よーいドン、でスルーパスを出すのだ。

 川崎Fにとって、こういう戦い方は慣れているだろう。

 逆に名古屋側から見れば、裏を狙えないようにしなければならない。それには中盤からプレスをかけ、ボールをクローズ(ボールにプレスがかかった状態)にさせる必要がある。

 この状態にすれば川崎Fはスルーパスを出せない。

 逆に守備が得意な名古屋にとっても、プレッシングしながらのこういう戦いは慣れたものだ。

 つまりこの第2戦は、名古屋の最終ラインをめぐる戦いになると見る。

トランジションが決める速いカウンター

 川崎Fはチームのコンセプトから考えて、ボールを保持し、ポゼッションしてくるはずだ。とすればポゼッション率は6:4で川崎Fが上回るだろう。

 ならば名古屋とすれば中盤でプレッシングし、川崎Fを自由にさせない。ラストパスを出させない。

 それだけでなく中盤の攻防で、できればボールを奪ってしまいたい。

 ポゼッション率で上回る川崎Fは、前にかかって攻めてくるはずだ。

 ならば中盤でボールを奪えれば、相手は守備の態勢が崩れている。で、前がかりになった川崎Fのライン裏を狙い、速いカウンターを仕掛けたい。

 機敏なトランジションにより、名古屋はボールを奪ったら守備から攻めに素早く切り替える。

 そして人とボールを速く動かし、速いショートカウンターを打って川崎Fの高いライン裏を狙いたい。

点の取り合いになれば川崎Fが有利だ

 こんなふうに試合は最終ラインの高さとトランジションをめぐる攻防になる。

 もし点の取り合いになれば川崎Fが圧倒的に有利になるだろう。

 逆に0-0で1点をめぐる息詰まる攻防になれば、名古屋に勝算が生まれる。

 このゲーム、果たして終わった時には勝ち点差が「3」になるのか? それとも「9」になるのか?

 文字通り、J1リーグの今季を占う戦いになりそうだ。

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