ひとつは守備を求められたから?
9月4日、スペイン帰りのあの柴崎岳がついに鹿島アントラーズに合流した。2016年以来、7年ぶりの「帰巣」だ。
日本人で唯一、レアルマドリーから2点を取った男が帰ってきた。
なぜ天才・柴崎はスペインで芽が出なかったのか? それはヘタフェ時代に柴崎の頭上をボールが飛び交っていた光景を思い出せばだいたい察しが付く。
想像だが、ひとつにはまず取ってくれるクラブが最初は下位チームになるから、というのがあるだろう。
さすがに日本からスペインに行き、いきなりレアルマドリーやバルセロナがオファーをくれるわけがない。まずは「下位より始めよ」ということになる。
ファーストペンギンの苦悩
特に柴崎の時代は、まだ日本人選手が世界に今ほど実力をアピールできてなかった時代だ。その意味で柴崎は「ファーストペンギン」だった。海外移籍で先頭を切ったのだ。
だが彼を取ってくれるようなスペインの中小クラブは、マドリーやバルサに対抗するため必然的に守備戦術重視になる。まずは守備に手をかけてこだわる。そういうチームに柴崎はまず入ることになる。
すると当然、攻撃が最大の持ち味である彼の良さが生きない。
一方、守備を求めるチームからすれば、「こいつは使えないぞ」となってしまう。
で、移籍するのだが、結局は次も同様に下位チームだ。またも守備練習が始まり、「こいつは使えない(以下略)」のような構図になる。
この図式に柴崎は相当、悩んだのではないか?
そして彼はこの円環構造にハマり込んで抜け出せず、とうとう本領発揮とは行かなかったのではないか? というのがひとつある。
静かにプレイで示すタイプだ
そのほかの要素はサッカー以外のところだ。考えられるのは環境への適応である。
柴崎はキャラクター的に、静かにプレイで示すタイプだ。
スペイン人みたいに賑やかで陽気で大らか、オープンなタイプじゃない。どちらかといえば内にこもるタイプだろう。
ゆえにスペイン人から見れば、「こいつはいったい何を考えているのかわからない」となったのではないか? そうとでも考えない限り、あの柴崎の「実力が通じなかった」とは思えない。
それだけコミュニケーションや生活、付き合い、人間交流は大きい問題なのだろう。そう考えるとサッカーの移籍とは本当にむずかしい。
だが人間にはそれぞれ、自分が「生まれてきた意味」がある。それが柴崎の場合は「スペインでプレイすること」じゃなかった。
ならば柴崎はスッキリ頭を切り替え、鹿島アントラーズを優勝させることに全精力を注いでほしい。それが自分の「生まれてきた意味だ」と発想を転換してほしい。生まれ変わるのだ。
9月4日、スペイン帰りのあの柴崎岳がついに鹿島アントラーズに合流した。2016年以来、7年ぶりの「帰巣」だ。
日本人で唯一、レアルマドリーから2点を取った男が帰ってきた。
なぜ天才・柴崎はスペインで芽が出なかったのか? それはヘタフェ時代に柴崎の頭上をボールが飛び交っていた光景を思い出せばだいたい察しが付く。
想像だが、ひとつにはまず取ってくれるクラブが最初は下位チームになるから、というのがあるだろう。
さすがに日本からスペインに行き、いきなりレアルマドリーやバルセロナがオファーをくれるわけがない。まずは「下位より始めよ」ということになる。
ファーストペンギンの苦悩
特に柴崎の時代は、まだ日本人選手が世界に今ほど実力をアピールできてなかった時代だ。その意味で柴崎は「ファーストペンギン」だった。海外移籍で先頭を切ったのだ。
だが彼を取ってくれるようなスペインの中小クラブは、マドリーやバルサに対抗するため必然的に守備戦術重視になる。まずは守備に手をかけてこだわる。そういうチームに柴崎はまず入ることになる。
すると当然、攻撃が最大の持ち味である彼の良さが生きない。
一方、守備を求めるチームからすれば、「こいつは使えないぞ」となってしまう。
で、移籍するのだが、結局は次も同様に下位チームだ。またも守備練習が始まり、「こいつは使えない(以下略)」のような構図になる。
この図式に柴崎は相当、悩んだのではないか?
そして彼はこの円環構造にハマり込んで抜け出せず、とうとう本領発揮とは行かなかったのではないか? というのがひとつある。
静かにプレイで示すタイプだ
そのほかの要素はサッカー以外のところだ。考えられるのは環境への適応である。
柴崎はキャラクター的に、静かにプレイで示すタイプだ。
スペイン人みたいに賑やかで陽気で大らか、オープンなタイプじゃない。どちらかといえば内にこもるタイプだろう。
ゆえにスペイン人から見れば、「こいつはいったい何を考えているのかわからない」となったのではないか? そうとでも考えない限り、あの柴崎の「実力が通じなかった」とは思えない。
それだけコミュニケーションや生活、付き合い、人間交流は大きい問題なのだろう。そう考えるとサッカーの移籍とは本当にむずかしい。
だが人間にはそれぞれ、自分が「生まれてきた意味」がある。それが柴崎の場合は「スペインでプレイすること」じゃなかった。
ならば柴崎はスッキリ頭を切り替え、鹿島アントラーズを優勝させることに全精力を注いでほしい。それが自分の「生まれてきた意味だ」と発想を転換してほしい。生まれ変わるのだ。