流れるような華麗なパスワーク
チャンピオンズリーグのグループC・第2節は、アンチェロッティのナポリとクロップのリバプールとの対戦になった。ナポリがポゼッションし、リバプールがボールを奪ってショートカウンターをかける展開だ。
ナポリのフォーメーションは4-1-2-3。スタメンはGKがオスピナ。最終ラインは右からマクシモビッチ、アルビオル、クリバリ、マリオ・ルイ。中盤はアンカーがハムシク、右インサイドMFはアラン、左インサイドMFはファビアン・ルイス。3トップはカジェホン、ミリク、インシーニエだ。
試合冒頭からリバプールはありえないようなパスミスが目立ち、「変調」を感じさせる。しかも前半19分にはMFのナビ・ケイタが負傷を訴え、ジョーダン・ヘンダーソンと交代するというアクシデントまで起こった。この日のリバプールを象徴するような出来事だ。
一方、昨季までサッリ監督が手腕を振るったナポリのスタイルは、(当然だが)やはりチェルシーに似ている。少ないタッチ数で流麗にリズミカルなパスワークを見せ、全員が足を止めずに絶えずパスコースを作るオートマチズムが完成されている。パス成功率、チャンスの数とも、明らかにナポリのほうが多い。
ナポリはワイドに幅を取ってサイドに圧力をかけ、サイドのスペースを消している。そのためリバプールは高い位置でボールを奪ったときにはカウンターが利くが、低い位置からビルドアップする場合はサイドにフタをされてSBの上がりを封じられ、ビルドアップ不全症候群に陥っている。ナポリが取ったサイドを殺すやり方は、プレミアリーグでも見られるリバプール対策の典型だ。
2タッチ以内で5本のパスをつないだ劇的なゴールショー
決定機は後半に入っても明らかにナポリのほうが多い。特に後半20分台には何度もチャンスを作った。だが試合は0-0のまま。そして大団円はどん詰まりの後半45分に訪れた。
ナポリはピッチ中央でボールをキープした右インサイドハーフのアランが、まず右SBのマクシモビッチに展開した。マクシモビッチはこれをダイレクトで、右サイドの前縦にめいっぱい開いた右WGのカジェホンに縦パス。ボールを受けたカジェホンは、2タッチで即座に右に開いた途中出場のメルテンスに縦パスを入れる。
このときカジェホンは、パスを出すと同時に足を止めずに前方へ全力でスプリント。それによりメルテンスからダイレクトでリターンパスをもらい、ワントラップしてから2タッチ目でゴール前へ折り返しを入れる。最後は3人目の動きをしてゴール前へ走り込んだ左WGのインシーニエが、倒れ込みながらダイレクトでゴールにボールを流し込んだ。
最初に中央で起点になったアランから発生した5つのアクションが、すべて3本のダイレクトプレイと2本の2タッチ・パスで構成された流れるようなゴール劇。リバプールの選手はだれひとりプレスをかけるヒマすらなかった。これがナポリ流「ゴールの作り方」だ。
これで死の組と呼ばれたグループCは、勝ち点4のナポリ、勝ち点3のリバプールとパリ・サンジェルマンがひしめき合い、しのぎを削る展開になった。さて、最後に笑うのはいったいどのクラブだろうか。
チャンピオンズリーグのグループC・第2節は、アンチェロッティのナポリとクロップのリバプールとの対戦になった。ナポリがポゼッションし、リバプールがボールを奪ってショートカウンターをかける展開だ。
ナポリのフォーメーションは4-1-2-3。スタメンはGKがオスピナ。最終ラインは右からマクシモビッチ、アルビオル、クリバリ、マリオ・ルイ。中盤はアンカーがハムシク、右インサイドMFはアラン、左インサイドMFはファビアン・ルイス。3トップはカジェホン、ミリク、インシーニエだ。
試合冒頭からリバプールはありえないようなパスミスが目立ち、「変調」を感じさせる。しかも前半19分にはMFのナビ・ケイタが負傷を訴え、ジョーダン・ヘンダーソンと交代するというアクシデントまで起こった。この日のリバプールを象徴するような出来事だ。
一方、昨季までサッリ監督が手腕を振るったナポリのスタイルは、(当然だが)やはりチェルシーに似ている。少ないタッチ数で流麗にリズミカルなパスワークを見せ、全員が足を止めずに絶えずパスコースを作るオートマチズムが完成されている。パス成功率、チャンスの数とも、明らかにナポリのほうが多い。
ナポリはワイドに幅を取ってサイドに圧力をかけ、サイドのスペースを消している。そのためリバプールは高い位置でボールを奪ったときにはカウンターが利くが、低い位置からビルドアップする場合はサイドにフタをされてSBの上がりを封じられ、ビルドアップ不全症候群に陥っている。ナポリが取ったサイドを殺すやり方は、プレミアリーグでも見られるリバプール対策の典型だ。
2タッチ以内で5本のパスをつないだ劇的なゴールショー
決定機は後半に入っても明らかにナポリのほうが多い。特に後半20分台には何度もチャンスを作った。だが試合は0-0のまま。そして大団円はどん詰まりの後半45分に訪れた。
ナポリはピッチ中央でボールをキープした右インサイドハーフのアランが、まず右SBのマクシモビッチに展開した。マクシモビッチはこれをダイレクトで、右サイドの前縦にめいっぱい開いた右WGのカジェホンに縦パス。ボールを受けたカジェホンは、2タッチで即座に右に開いた途中出場のメルテンスに縦パスを入れる。
このときカジェホンは、パスを出すと同時に足を止めずに前方へ全力でスプリント。それによりメルテンスからダイレクトでリターンパスをもらい、ワントラップしてから2タッチ目でゴール前へ折り返しを入れる。最後は3人目の動きをしてゴール前へ走り込んだ左WGのインシーニエが、倒れ込みながらダイレクトでゴールにボールを流し込んだ。
最初に中央で起点になったアランから発生した5つのアクションが、すべて3本のダイレクトプレイと2本の2タッチ・パスで構成された流れるようなゴール劇。リバプールの選手はだれひとりプレスをかけるヒマすらなかった。これがナポリ流「ゴールの作り方」だ。
これで死の組と呼ばれたグループCは、勝ち点4のナポリ、勝ち点3のリバプールとパリ・サンジェルマンがひしめき合い、しのぎを削る展開になった。さて、最後に笑うのはいったいどのクラブだろうか。