相手にボールを持たせて完勝した
日本は前半20分にCKから冨安がヘッドで先制するまでゲームをコントロールできずに苦しんだが、1-0とリードして以降は相手にボールを持たせて試合を完全に「支配」した。
日本はサッカーはつまらないがしぶとく勝つ、というまるでイタリアのチームみたいなカウンター・スタイルへと発展的に昇華。全体のコンディションが悪い中でスタートした我慢のアジア杯モードが完成しつつある。
日本のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが権田。最終ラインは右から酒井、冨安、吉田、長友。セントラルMFは柴崎と遠藤航のコンビ。2列目は右から堂安、南野、原口。ワントップは武藤である。
サウジアラビアのフォーメーションは4-1-2-3。彼らは典型的なポゼッション・スタイルで、ていねいにパスをつないでくる。対する日本は立ち上がりにボールが足につかずバタバタしたが、早めにタテへボールを蹴り込み深さを取る。
日本は最終ラインからグラウンダーのボールでビルドアップすることはほとんどせず、ディフェンスラインから割り切ってロングボールを入れ続けた。首尾よく1-0とリードして以降はこのスタイルがすっかりハマり、ボール「だけ」は支配しているサウジの焦りを誘った。
中を締めてバイタルをしっかり埋めた
日本はアジアカップで大迫と中島という大きなボールの収め所を失っている。加えてチーム全体にフィジカル・コンディションが悪い。そのため今大会ではポゼッションを捨て、堅守速攻に徹して勝ちを拾うスタイルを志向し始めた。大会の流れを読んだ戦い方だ。
日本は先制して以降、ミドルサードでブロック守備を敷き、ボールを相手に持たせて敵を待ち受ける。ボール保持率はなんと23・7%だが、1点リードを背中に背負ったうまい試合運びだ。
中央を締め、柴崎と遠藤航がしっかりバイタルエリアを埋める。ゾーンが非常にコンパクトで隙がない。特に遠藤と堂安、冨安が守備に効いており、武藤も前からタイトにプレスをかける。
遠藤は前へ出ていく「カンテ・スタイル」を封印し、CBの前のスペースを空けることは決してなかった。バイタルが空くのは今大会の大きな課題だったが、それにきっちり答えを出した形だ。
日本の守備はこの試合が明らかに大会ベストである。危ない場面はあったが「ここ」という守備の勘所は押さえていた。特に前半20分にリードして以降は、エンエンと70分以上も日本の守備練習が続いた。
裏抜けからのカウンター攻撃が課題だ
1次リーグを苦しみながら競り勝ち、決勝トーナメント1回戦でたどり着いたこの堅守速攻スタイル。課題は敵のライン裏にたっぷりできたスペースを使うカウンターがすっきり決まらなかった点だ。ここは今後のテーマだろう。
次の準々決勝は中2日のベトナム戦である。日本がベトナムに負ける姿は想像しにくいが、中2日というスケジュールが大敵だ。スタメンの大幅な入れ替えも含め、総力戦で戦いたい。
特に武藤がイエローカードをもらい、次戦は出場停止なのが痛い。大迫のケガからの復帰がもし間に合わなければ、北川のスクランブル発進か、あるいは南野ワントップ、堂安トップ下の右WG伊東というのも見てみたい。
日本は前半20分にCKから冨安がヘッドで先制するまでゲームをコントロールできずに苦しんだが、1-0とリードして以降は相手にボールを持たせて試合を完全に「支配」した。
日本はサッカーはつまらないがしぶとく勝つ、というまるでイタリアのチームみたいなカウンター・スタイルへと発展的に昇華。全体のコンディションが悪い中でスタートした我慢のアジア杯モードが完成しつつある。
日本のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが権田。最終ラインは右から酒井、冨安、吉田、長友。セントラルMFは柴崎と遠藤航のコンビ。2列目は右から堂安、南野、原口。ワントップは武藤である。
サウジアラビアのフォーメーションは4-1-2-3。彼らは典型的なポゼッション・スタイルで、ていねいにパスをつないでくる。対する日本は立ち上がりにボールが足につかずバタバタしたが、早めにタテへボールを蹴り込み深さを取る。
日本は最終ラインからグラウンダーのボールでビルドアップすることはほとんどせず、ディフェンスラインから割り切ってロングボールを入れ続けた。首尾よく1-0とリードして以降はこのスタイルがすっかりハマり、ボール「だけ」は支配しているサウジの焦りを誘った。
中を締めてバイタルをしっかり埋めた
日本はアジアカップで大迫と中島という大きなボールの収め所を失っている。加えてチーム全体にフィジカル・コンディションが悪い。そのため今大会ではポゼッションを捨て、堅守速攻に徹して勝ちを拾うスタイルを志向し始めた。大会の流れを読んだ戦い方だ。
日本は先制して以降、ミドルサードでブロック守備を敷き、ボールを相手に持たせて敵を待ち受ける。ボール保持率はなんと23・7%だが、1点リードを背中に背負ったうまい試合運びだ。
中央を締め、柴崎と遠藤航がしっかりバイタルエリアを埋める。ゾーンが非常にコンパクトで隙がない。特に遠藤と堂安、冨安が守備に効いており、武藤も前からタイトにプレスをかける。
遠藤は前へ出ていく「カンテ・スタイル」を封印し、CBの前のスペースを空けることは決してなかった。バイタルが空くのは今大会の大きな課題だったが、それにきっちり答えを出した形だ。
日本の守備はこの試合が明らかに大会ベストである。危ない場面はあったが「ここ」という守備の勘所は押さえていた。特に前半20分にリードして以降は、エンエンと70分以上も日本の守備練習が続いた。
裏抜けからのカウンター攻撃が課題だ
1次リーグを苦しみながら競り勝ち、決勝トーナメント1回戦でたどり着いたこの堅守速攻スタイル。課題は敵のライン裏にたっぷりできたスペースを使うカウンターがすっきり決まらなかった点だ。ここは今後のテーマだろう。
次の準々決勝は中2日のベトナム戦である。日本がベトナムに負ける姿は想像しにくいが、中2日というスケジュールが大敵だ。スタメンの大幅な入れ替えも含め、総力戦で戦いたい。
特に武藤がイエローカードをもらい、次戦は出場停止なのが痛い。大迫のケガからの復帰がもし間に合わなければ、北川のスクランブル発進か、あるいは南野ワントップ、堂安トップ下の右WG伊東というのも見てみたい。