すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【フランス女子W杯】なでしこのパスワークが冴え渡る ~日本2-1スコットランド

2019-06-15 06:35:48 | なでしこジャパン(ほか女子サッカー)
初戦から一転、積極的な別のチームに

 思った通り、なでしこジャパンは萎縮し消極的になっていた初戦アルゼンチン戦とはまったく別のチームになっていた。動きがよく、積極的だ。彼女たちのデキ不出来は完全にメンタル次第だ。なでしこの敵は相手チームでなく自分自身である。

 日本のフォーメーションは4-4-2。スタメンはGKが山下杏也加。最終ラインは右から清水、熊谷、市瀬、鮫島。右SHは中島、左SHは遠藤。セントラルMFは三浦と杉田。2トップは岩渕と菅澤だ。

 この日のなでしこの積極性は、持ち前のパスワークにはっきり出ていた。パスコースは積極的な縦か斜めが多く、中途半端なバックパスや横パスがない。ボールを決してムダにせず、必ずつないでパスワークを成立させていた。

 また日本の選手はスピードがあり、走り負けせずルーズボールに敵より先に追いつく。だからこぼれ球がみんな日本ボールになる。それだけよく走っているということだ。

波状攻撃で岩渕が先制ゴール

 なでしこの攻撃は単発で終わらず、二の矢、三の矢があとに続く。シュートのリバウンドを拾ってまた攻める、という波状攻撃ができていた。前半23分に1点目を取った岩渕のシュートも、そんな流れから生まれたものだ。

 一方、ボールを奪われてもすぐプレスをかけて敵を自由にさせない。ネガティブ・トランジション(攻→守の切り替え)がいい。初戦で目立った守備での当たり負けもなく、フィジカル的にも堂々と渡り合っていた。

 もっともスコットランドはビルドアップと中盤の組み立てはよかったが、肝心のフィニッシュがロングボールの放り込みばかりで日本とすれば守りやすかっただろう。

ミスからの1失点が痛い

 悔やまれるのは、後半35分以降に波状攻撃を食らう中で生まれたミスからの失点だ。ボールを保持したCB市瀬がぼんやりした甘い横パスを敵に奪われ、ゴールされた。

 市瀬は小柄だが球際が強く非常に頼もしい選手だ。ビルドアップの第一歩になるフィードもいい。Jリーガーやなでしこら日本人選手が当たり前のようにやっている緩慢な横パスが、いかに危険か? 市瀬にとってはいい勉強になっただろう。

 それにしてもこの1失点を除けば、なでしこにとってはすばらしいベストゲームだった。攻守に彼女たちのいいところばかりが出た。やはりなでしこの命運を握るのはメンタルだ。早急にメンタルトレーニングの強化を徹底してほしい。

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