すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【CL 18/19 H組第3節】0-1で勝ち切るイタリアの美学 〜マンチェスター・ユナイテッド0-1ユベントス

2018-10-30 08:26:49 | CL/EL/EURO(世界規模のサッカーリーグ)
ユーベが勝ち点9でダントツの首位に

 UEFAチャンピオンズリーグのグループH第3節は、プレミアリーグで不調のマンチェスター・ユナイテッドとユベントスの対戦になった。ユーベは前半17分にアンカーのピアニッチが右サイドへ展開し、右へ流れたロナウドがクロスを入れる。これにクアドラードがゴール前でつぶれ、そのこぼれ球をディバラが押し込んで先制した。

 このあとユベントスはボールを失えば丁寧に自陣に守備ブロックを作る横綱相撲でマンUを寄せ付けず、0-1でキッチリ勝ち切るイタリアのチームらしい試合運びで勝ち点3を重ねた。

 この結果、グループHはユベントスが勝ち点9でダントツの首位。これを勝ち点4の2位マンチェスター・ユナイテッドが追う展開になっている。

いやらしく時間を使うイタリアらしさ

 ユベントスのフォーメーションは4-1-2-3。スタメンはGKがシュチェスニー。最終ラインは右からジョアン・カンセロ、ボヌッチ、キエッリーニ、アレックス・サンドロ。中盤3センターはアンカーがピアニッチ、右がベンタンクール、左がマチュイディ。3トップはクアドラード、ディバラ、ロナウドだ。

 ユーベはMFベンタンクールが右SBとCBの間に落ちてビルドアップする。彼らは前半17分に先制するや、とたんに後ろ半分でじっくり安全にパスを回して時間を使い始めた。まさかこんな早い時間帯から0-1の勝ち切りを見ているのか? 有利に立った局面で、いやらしく時間を使うイタリアのチームらしい試合運びだ。徹底した遅攻がサマになっている。

 一方、マンUは1点を先制されると、まるで目が覚めたかのように自陣に引いて4-4のブロック守備に移行した。相手にボールを持たせてカウンターを狙う作戦だ。リードはされていてもこれ以上の失点を防ぎ、じっくりチャンスを待つ狙いだろう。

 マンUはユーベのビルドアップに対し、ルカクとマタが前で縦関係を作って中へのパスコースを切っているが、さりとてボールをサイドに誘導しハメて回収しようというような組織性は感じられない。

 彼らはボールを奪っても緻密にビルドアップするというよりも、最終ラインから最前線に長い縦パスを当てるダイレクト攻撃か、アバウトなロングボールを放り込むことが多い。ボールを保持してもパスがつながらず、ボールを失ってはまたブロックを作って守備に回り、という悪循環を機械のように繰り返している。

 マンUはボールを奪ってもポジティブ・トランジションが致命的に遅く、モタついている間にユーベにリトリートされブロックを作られてしまう。そのユーベの守備ブロックは岩盤のように固く、引かれてブロックを作られる前に速攻をかけないと得点機は作れない。結局、ユーベのうまい試合運びに、90分間を空転させられた感じで試合は終わった。

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